◆ Football Kingdom ◆

日本代表、欧州リーグ、Jリーグを動画と図解にて分析。リバプールを追跡中。
そして、Leeds United を応援中!

なでしこJAPAN、W杯優勝

2011年07月21日 | その他
■ 2011女子ワールドカップ ドイツ大会 決勝
   日本(2-2/PK:3-1)アメリカ
    ・後半24分  モーガン(アメリカ)
    ・後半35分 宮間あや(日本)
    ・延長前半14分 ワンバック(アメリカ)
    ・延長後半12分 澤穂希(日本)



この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。


■ なでしこJAPAN、W杯優勝

皆さん、お久しぶりです。
全然更新できませんでしたが、元気でした。

男子A代表は、復興の為の親善試合もありましたし、キリンカップもあったし、五輪代表はアジア最終予選を決めたりと色々とありましたね。一応、これらの試合はチェックはしていました。(ザックの3バックに関しては書きたいなとは思っていました。)

◆ 力の差
もう数日経ちましたが、なでしこJAPANが女子W杯でPK戦の末、強国・アメリカに勝利しました。
早朝から試合を見ましたが、正直、勝てるなんて思っていませんでした。
いや、正確には勝って欲しいと願っていた。しかし、立ち上がりからアメリカの猛攻を受け
前半だけで5点くらい取られてもおかしくないような内容に、無理かなと思ってました。
ただ、前半をゼロで押さえれば日本にもチャンスがあるかな?とは思っていました。

日本は、得意の中盤が封じ込まれてなかなかポゼッション出来ない状態だったなと。
逆にアメリカは日本の良さを消しつつ、スピード、フィジカルで日本を凌駕していました。
気になったのは、サイドチェンジとボランチラインからのロングフィード。
日本はプレスが掛からず。明らかに力の差を感じさせる前半だった。

後半も基本的な試合展開は変わらず。ただ、日本もリズムを掴む時間帯もあり試合内容も互角になりつつあった。
その矢先、アメリカが縦一発のロングフィードから先制点。


◆ 諦めない気持ち
正直、このまま終わるかな?と思ったが、その約10分後に粘りで日本が同点。
サイドからのクロスをニアで丸山が潰れこぼれ球をアメリカのDFがクリアしようとするが、ミス。
それを宮間がゴールを決めた!宮間のポジショニング、狙いは素晴らしかった。

とても陳腐な言葉だが、最後まで諦めない気持ちがこのゴールへと繋がったと思ったし、
この試合の日本を象徴していたのかなと思う。


◆ 延長での2ゴール
試合を振り出しに戻した日本。このまま延長戦へ。
両チーム共に肉体的に厳しいようで運動量が落ちてきたのは明らかだった。
アメリカもミスが目立ち、日本も全体的に出足が遅かったりと、完全に消耗戦に突入。

延長前半14分、アメリカのエース、ワンバックが頭で決めて2-1。
日本がクリアしたセカンドボールを奪いサイドからのクロス。
はっきりいって最悪の時間帯での絶望的な失点だった。

日本は前半から中央の守備は非常に良かった。
試合前から警戒すべき選手として挙げていたワンバックをきちんとマークしていたと思う。
しかし、一瞬マークがずれた所をやられてしまった。

正直、これまで何十年もサッカーを見てきて、延長前半14分での逆転ゴールは絶望的だと思った。
先制し同点、そして逆転。アメリカとしては最高の形・リズムだったと思う。

ところが、サッカーの神様のいたずらだろうか、日本の最後まで諦めない力があったからだろうか、
延長後半12分、宮間のCKに澤がニアサイドに走り込み右足のアウトサイドでコースを変え、2度目の同点ゴールを決めた。
久し振りに、サッカーを見ながら鳥肌が立ってしまった。延長戦での2ゴールなんて最高のエンターテイメントである。
そもそもサッカーは、ゴールがなかなか決まらないスポーツである。多分、ここまで試合結果を決めるゴール(得点)が決まらないスポーツなんて存在しないと思う。(この辺がサッカーの面白さが分かりにくい理由なのかも)
そんなサッカーで延長の前後半合わせて30分で2ゴールなんて。(逆に、男子と女子の違いなのかもしれないが)


以前、何度か書いたが、「俺が生きている間に日本代表がW杯で優勝するシーンを見ることができるだろうか?」という思いが、
現実のものになりかけた瞬間だった。

その後、延長の最後で岩清水のタックルがファウル(1発レッド)となりFKを与えるものの、
なぜかアメリカのセットプレーは試合を見てて怖さはなかったので、これはPK戦だなと思っていた。


◆ GKが命運を分けた?
ちなみに、澤の同点ゴールの前に、アメリカのGKがどこかを痛めたらしく少し治療の時間があった。
時間を使う、日本のリズムを断つ意図が裏にあったのは、明らかだった。観ながら、「このGK上手いな…」と思っていた。

ところが、この数分の間に澤と宮間の間でニアへ蹴るという話し合いが行われていた。
サッカーにとっては、常套手段をきちんと行ったアメリカのGKソロだったが、今回ばかりは裏目に出たようだ。

PK戦

アメリカが先行
・PK戦1本目 米国女子 ×ボックス:海堀が右足でセーブ

・PK戦1本目 日本女子 ○宮間あや:GKのタイミングを外して右にゴール

・PK戦2本目 米国女子 ×ロイド:ゴール上に外す

・PK戦2本目 日本女子 ×永里優季:GKがセーブ

・PK戦3本目 米国女子 ×ヒース:海堀が横っ飛びでセーブ

・PK戦3本目 日本女子 ○阪口夢穂:GKの手をはじき、ゴール左に決まる

・PK戦4本目 米国女子 ○ワンバック:左上に決まる

・PK戦4本目 日本女子 ○熊谷紗希:左上に決まり、なでしこジャパンが世界一に

スポナビより

海堀に川口・川島の魂が乗り移ったかのような連続セーブ。
日本の3人め阪口がゴールを決め日本はリーチ。最後に20歳の熊谷が決めて優勝。

いや~、こんな劇的な試合はなかなか見れない。
早く起きてみて良かったと思いましたね。その後、日本のマスコミのフィーバーぶりは五輪の金メダルを獲得した選手と同じ扱い。
というか、ワールドカップだよね?誰かが「金メダル持って帰ります」という言い方にちと違和感。
カップ(トロフィー)を持って帰るってのが正しいような・・・(^-^;)
だって、ワールドカップで優勝なんだよ~。

◆ 女子サッカーを見て
日本は、人もボールも動くサッカーだと思ったし、男子同様、中盤に力があった。
逆に、決勝ではこの中盤を封じ込まれたなと。
ドイツだったかスウェーデン戦は、とても魅力を感じさせるものだった。パスを繋ぎ2列目の選手が絡んだり、ボールを追い越すような動き、そして、連動性があった。

一方、世界最強のアメリカは今回は運がないだけで、実力で言えば、過去の日本との成績の差が実力差を表していると思う。
だからと言って、今回の日本の優勝に納得いかないとは思わない。また、今回の勝利で日本が自信をつけたと思う。
これは、今回の代表チームに限らず、下の年代にも勇気を与えたと思う。過去の男子の代表チームが積み重ねてきた歴史と同じように…。

今回、多少の運が日本にあったと思うし、その運がなければ優勝なんて出来ない。
来年には五輪が行われる。男子の場合と違い、女子は五輪もW杯も年齢制限はない。そういう意味では、ロンドン五輪で勝ち上がれば、再びアメリカと戦うこともあるだろう。また、今回の優勝により世界各国が日本をマークしてくる。

プロ契約の選手が少ないなでしこJAPAN。
やはり、多少のアマチュアくささが見え隠れする。
ビジネス上の契約がプロでなくとも日の丸を背負う、日本代表というのは、プロだろうとアマチュアだろうと違いはないと思う。
帰国後のフィーバーに踊らされないように、日の丸の代表のユニフォームを着るという意味を改めて考えて欲しい。

最後に、選手(特に、長年代表を牽引してきた澤)、スタッフ、監督におめでとうと言いたい。
マスコミはW杯優勝の大きな意味、その偉大さを五輪のメダルと同じくらいにしか考えてないかもしれない。
男子のW杯とは歴史的にも違うが、W杯というサッカー最高峰の大会で頂点に立ったという事実は、日本サッカー界にとって大きな出来事である。石原都知事が言及していたが、パレードがあって当然だと思うが、歴史、スポーツ文化の差なんだろうが・・・。男女共に、日本のサッカーの普及に励んで欲しい。


(いいね、このシーン!)

◆ 過酷日程のロンドン五輪アジア予選
9月には、怒涛のロンドン五輪、アジア最終予選が行われる。
男子だったら考えられない中1日とか2日というあり得ない試合日程である。
9月1日 第1戦 タイ戦
9月3日 第2戦 韓国戦
9月5日 第3戦 オーストラリア戦
9月8日 第4戦 北朝鮮戦
9月11日 第5戦 中国戦

6チームの総当たり戦であるが、「何これ?!」という過密、いや過酷日程(苦笑)
アジアでの女子の勢力図は良く分からないが、北朝鮮は確か強かったような。
オージーとか韓国も強いのかな?省略したが会場は全て中国で行われるので、二次的なアウェイ感は相当あると思われる。
ホームの中国と第5戦ってのが唯一の良かった点かもしれない。ちなみに、切符は2枚である。

最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
久し振りなので、よかったらクリックお願いします。リクエストあればコメントで!



■ リンク - ブログ検索 
にほんブログ村 サッカーブログへブログランキング・ブログ検索ポータルサイトのにほんブログ村。
人気ブログランキング、ブログ検索、トラックバックセンター、アンケート掲示板などが大人気(無料)






最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです (シャンク)
2011-07-28 16:49:47
なでしこ やりましたね。一昔前のJリーガーがよく言っていたように、女子サッカー選手の社会的地位がこれを機会に上がってくれるといいですね。
優勝と引き換えにプライベートがなくなっていくだろう彼女達の試練は今後もしばらく続くんでしょうね。

男子も去年のベスト16を境に、欧州へ出て行く人が増えてきました。ちょうど02年の大会あとの韓国選手たちもこんな感じだったんでしょうか?

今後の日本代表の方向性とかアジアでの立場とか、韓国との関係とか分析してください。

昔のように。(笑)
返信する
コメントのお返事 (コージ)
2011-07-28 21:59:55
>シャンクさん

お久しぶりです!
男子も女子も日本サッカーがやっとグローバル化してきた?って感じの昨今ですよね。
欧州移籍もボロボロと出てきているし、こうなると代表とJリーグの様々な問題も出てくるでしょうし。

本当に女子サッカー社会的な地位向上は、もう少しなんとかして欲しいものですね。
スポーツ省みたいな形で文部科学省から分離させないと、日本のスポーツはグローバル化しないでしょうね。
しかし、W杯で優勝って相当すごいんだけどなぁ~マスコミの扱いが…(苦笑)

そうですね、今後、適当にぽつぽつと書いていきます。
実際には、書きたいことは色々とあってザックJAPANの3-4-3なんかもすごい気になる問題なんですけどね。
返信する

コメントを投稿