

今月は「取り間違え対策」についてお話致します。
以前のラボ便りでもご紹介致しましたが、
当院では以下の対策を徹底しております。
1.卵子・受精卵を扱う時は必ず一人の患者さんに限る。
同時に複数の方の卵を扱わない。
2.名前の確認は声に出し、スタッフ二名で指差し確認を行う。
3.器具に記入するペンの色を患者さんごとに分ける。
まず1の対策ですが、
体外受精で卵子や胚をインキュベーター(培養庫)の外に出し操作をすることがあります。
例)顕微授精、培養液の交換、胚凍結、など
その際に作業台(クリーンベンチという清潔な空間にあります)には、
一人の患者様の卵(胚)しか置きません。
言い換えると、
同時に二名以上の方の卵(胚)がインキュベーターの外に出されることはないということです。
そして2の対策です。
卵や精子に直接名前を表記することはできないので、
その卵や精子が入っている入れ物に名前を書いています。
今現在入っている容器から別の容器に卵や精子を移動させることがあるのですが、
その際に、容器同士の名前をスタッフ二名で確認を行っています。
また、
その容器に記入するペンの色を変えることによって瞬間的に違いを判別できるようにしています。
皆様へのお願いです。
精液を採取するカップ(採精カップ)には
患者さんご自身で
・日付
・ご夫婦それぞれのIDと氏名
・採精時間
をカップに直接ご記入頂いています。
しかしながら、時折、
記入内容の不足、
文字が判読不能なもの、
紙に記入したものをカップに貼っている、
水性ペンで書かれている、
など不適当なものがございます。
これらは、
取り間違えを防止する上でとても危険なことです。
採精カップの氏名を元に名前確認を行っています。
必ず、適正な方法でカップへのご記入をお願い致します。
追伸 - 本年も間もなく暮れようとしています。
どうぞ素敵なクリスマスをお過ごし下さい。



