兼業役者の猫とバイクとヴァナ・ディールな日常

舞台中心、TV.映画.CM等を少々。そんな無名役者の仕事とバイト。猫とゲームのぐうたらな日々と云いたい放題。

最後の夜に…

2006年10月29日 23時46分26秒 | 猫たちの話
太陽が昇り始めてから、やっと少し眠れました。
昼前に起きて直ぐ、動物供養を行ってくれる浅間山慈恵院に電話を入れ、コーヒーを飲み、身支度を整え…
ロン君を納めた箱の上箱に、包装紙で装飾を施しました。それをリボンの様にスカーフで巻いて、ララとアッシュに最後の挨拶をさせて家を出ました。
自宅までの引き取りサービスもあるのですが、ロン君が生きていた時には乗ったことのなかった電車やバスに乗って、私自身の手でこれから祀られる場所へと運んであげたかったのです。
道々、「ここがお母さんが舞台に立った劇場だよ」とか「ガソリン入れてるスタンドだよ」なんて、心の中で話し掛けながら、駅までの道を歩いて行きました。
途中、花屋さんに寄って小さな小さな花束を買い、スカーフのリボンに挿しました。多分、知らない人が見たら、大切な誰かへのプレゼントのように見えたはずです。
電車の中ではずっと窓辺に立ったまま、バスの中では膝に抱いて、ロン君に話し掛けていました。
慈恵院は綺麗な所でした。遺体預かり所で箱を開け、ロン君に花束を抱かせてから受け付けを済ませ、最後の、本当に最後の挨拶を済ませました。
明日、他の子達と一緒に合同火葬されます。個別火葬や立会火葬もあるのですが、私自身が子供もなく後を見て貰えるかどうか判らないし、遺骨を持って帰ってもきちんと祀ってあげられる自信がないので、合祀所で永久合祀して貰う事にしたのです。もし私が死んでも、新しい子が入って来る度にちゃんとしたお経をあげて貰えるなら、その方が幸せかな、と。
でも、やはりロン君を置いて帰る時、後ろ髪を引かれる想いでした。明日にはもう、あの温かく柔らかだったロン君の肉体が跡形も無く消えてしまうと思うと、涙が出て止まりませんでした。

ロン君、たまには遊びに来ていいよ。だけど絶対この世で迷わないで…ちゃんと天国に行ってね。寂しくなった時だけ、ララやアッシュに会いにお出で。お母さん達はいつでも待ってるからね。

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