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今日は最近読んだ本の紹介です。

2005-06-17 23:50:23 | レビュー
Book Review:『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』 山田真哉著 光文社新書

タイトルだけ見て、最近流行りのトリビア本かと思って手に取ったが、実は会計学の本だった。なかなかあざといタイトルのつけ方である。編集者が優秀なのだろう。

内容は、日常のちょっとした疑問から出発して、経営や会計についてのエッセンスが学べるというもの。決算書の読み方であるとか、仕訳のテクニックというような枝葉末節にはいっさい触れていないので、数字に弱い人でもスラスラ読める。家計の節約方法も紹介されているので、家計を預かる主婦の方にもおすすめである。

例えば、1000円のものを500円で買うのと101万円のものを100万円で買うのでは、どちらが得か?

一見前者の方が5割引で得なように見えるが、金額でいえば500円しか得をしていない。一方後者は金額でいうと1万円の得である。

われわれ(特に主婦)は日常の買い物で10円、20円の安さにこだわる。1日10円の節約をしても1年で3650円にしかならないのだが。そして大きな買い物になると 何故か「たまにはいいか」「いつも節約してるんだし」「たかが1万円の違いだし」となってしまって、日頃の10円、20円の節約を一気に「パー」にしてしまう。

節約は、割引率ではなく、総額で考えなければいけない。

また、「キャッシュフロー」についてこんなわかりやすい例え話。

10人で5万円の食事をした。ワリカンにすると一人頭5000円。そこで1人が「僕が立て替えて払うから」とポンとキャッシュカードを出す。店を出て、みんなから4万5000円を徴収した。

これってなんのため?

「利益」という考え方からすれば、出席者全員が5000円のマイナスである。
「キャッシュフロー」という考え方からすれば、支払い役の彼だけが4万5000円のプラスである。

次の支払日までは、とりあえず4万5000円の現金がある。これは経営にとっては重要なことである。そして、この食事会を毎月1回開けば、彼は永久に4万5000円を無利子で借りているのと同じことである。

多少ネタバレになってしまったが…このように、生活に役に立つ会計学の考え方が盛りだくさんである。「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」それは本を買ってご確認ください。

Amazonのページ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032915/249-2256866-8252302

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