今日もカザフで元気ゲンキ!

カザフスタンのアルマティに住んでいた2006~2009年の記録です。

ジャンブールの村

2009-03-20 14:59:38 | アルマティの観光地

ジャンブール博物館入り口

アルマティの街にはジャンブーラという通りがあります。人の名前だということも知らずに過ごしていたのですが、今回、そのジャンブールという人の博物館に行くことになりました。

ジャンブール(1846-1945)は、カザフでも有数の吟唱詩人です。12歳の頃にはもう大人にも負けない詩人として、有名だったそうです。即興詩の競争では幼い頃からどんどん大人を打ち負かし、負けたことがないと言われているそうです。(ちなみに、強い言葉でもって勝敗がつくらしいのですが、イマイチ分かりませんでした。)
ジャンブーラが91歳の時、1937年ですからソ連時代ですが、ロシア最高会議のカザフスタン共和国代理人に選出されたこともあります。

そういった経歴のジャンブーラの家が今は博物館になっているということで、久しぶりにアルマティから離れた村まで行ってきました。その村の名前はジャンブール。ジャンブールというと、タラズという町の旧称ですが、現在はジャンブールの故郷の村の名前になっています。この村まではアルマティ中心地から70km。ビシュケクに向かう道の途中で南に曲がり、ウズナガチという町を通り抜けてさらに奥になります。

ジャンブールの村はとても美しい村です。二階建ての家もたくさんあって、どの家も窓の縁の飾りがとても綺麗。こんな綺麗な村を初めて見ました。





そして、ジャンブールの博物館はというと、建物はロシア式の建物で各部屋にペチカがあります。入り口を入って正面が応接間。廊下が左右に伸びていて、廊下の両側に小部屋が並んでいます。左手はジャンブールが使っていた寝室などがあり、ジャンブール本人が使っていた家具や食器などが展示されています。右手の部屋は写真や資料などが展示されていて、その廊下の奥から増築したカンファレンスルームに入ることが出来ます。このカンファレンスルームはジャンブールの生誕150周年に作られたものだそうで、部屋の周りにある広めの通路も資料の展示室となっています。


応接間

寝室


クムス(馬乳酒)を飲む用具
ジャナン(大きい器)からキシ(小さい器)に
女性が注いで渡します。

書斎のカーペット


ジャンブールが子供のときに使ったドンブラ


即興詩の競争






鷹狩り


アルマティのソビエツカヤ通り(現在のカズベク・ビ通り)

カンファレンスルーム



この博物館は、全ての展示の説明がカザフ語です。博物館の人がついて説明してくれましたが、それもカザフ語。カザフ語-日本語の通訳がいたからカザフ語での説明だったのかもしれませんが、とにかく、カザフ語の分かる人に案内して貰うのが一番良いと思います。

素敵な建物なのに、やっぱりトイレは建物から離れたところにある小さな小屋。結構人が来てましたし、トイレはもうちょっと立派なものを作るほうが良いのじゃないかなあ、と思ってしまいました。もちろん、こんなこともあろうかとトイレットペーパーもウェットティッシュも持ってましたが。

外には庭があり、歩いて行くとジャンブールのお墓がありました。私たちの後から、地元の人たちが来て、バタを受けていました。バタというのは、ことあるごとに行うのですが、よく見かけるのはお墓や聖遺物とされるものがある場所です。一番年長者らしき人が、最初はコーランの一節を歌い上げ、その後にお祈りの言葉を述べます。(うちの運転手もムスリムなので、ちゃんと外で受けていました。)


ジャンブールのお墓

お墓の天井


そして、この庭には同じ村出身の有名な作曲者のお墓もあり、そこでも同じようにバタを行っていました。



博物館を見た後、とても有名なコブスという楽器があるというので、車で5分ほど離れた家へ行きました。本当に普通の家なのですが、隣に新しい地球儀のようなドームが建っていました。何かと思ったらこれもお墓だということです。
ここの家に伝わるコブスは、作られてから300年以上経っています。雨が降らなくて困っているときにこのコブスを弾くと雨が降ったり、病気の人を治したりすることが出来たのだそうです。最後の引き手は戦争で亡くなって、その後は大事にしまってあるのですが、このコブスにお祈りすると願いがかなうということで、今もこの家に訪れる人が沢山います。私たちも少し外で待ってから、これを見せて貰いました。もちろん写真は禁止。300年経っているということで、角がこすれて光っているようなコブスでした。

帰り道、どこかお昼ごはんを食べるのに景色の良いところは無いかなあと思っていると、簡単なアーチがあって、馬を走らせている場所がありました。なんとここが夏の競馬をやる場所。道路から見ると良く見えないので、岡に登ろうと入って行きました。
スタートとゴールを判定する台の所までは道が悪くて入れなかったので、その手前で車を止めて、岡に登ってみると、多分、1周5kmはありそうなトラックでした。
ついでにその辺りを散策して、山を見たりしてから車に戻ってお昼ごはんを食べてから帰途につきました。


彼らの右側の黒っぽいところがトラック。柵も何も無い。


水色の台のところがスタートとゴール地点


南側には山が迫ります


春一番に咲く花(多分サフランの一種)


ちっちゃなアイリスも

ついでに、スペイン旅行(サン・セバスチャン→マドリッド)もアップしました。→こちら

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ТУРАНДОТ

2009-02-26 22:37:57 | アルマティの観光地
2006年に新作としてアルマティで初上演されたオペラ「トゥーランドット」ですが、ずっと行く機会を逃していて残念に思っていました。

今年も2月のプログラムをチェックしていなくて、今日あるとは知らず。今日のお昼は婦人会で、そこでいきなりお誘いを受けたのですが、たまたま夕食を作ってあったのでダンナは放っておいても大丈夫と、急遽見に行くことにしました。トゥーランドットは2ヶ月に1回くらいしか公演が無いので、もうこれがラストチャンスになるかもしれないし。

でも、今日は日本語教授法の授業が6時まであって、6時半の開演時間ギリギリでテアトルに飛び込んだもののスタートには間に合わなくて、1幕目は3Fで見て、2幕目から前から2列目なんていう超近距離で見ることができました。

なんとなくのあらすじしか覚えていなかったので、幕間にプログラムを買って、英語版をじっくり読んで。でも、2幕目に出てきた主役のトゥーランドットがどう見ても「lovely princess」には見えなくて、その母親の王妃かと思いながら見てました・・・舞台に近い席って考えものですね。少し離れた席のほうが、顔が見えなくて良いかも。

テノールのカラフ役はアリアの最高音がかすれちゃって出なかったのですが、低音は張りのある声でとても良かったです。バスの王様はあんまり声量がなくてイマイチ。ソプラノはトゥーランドットよりもリュー役の方が表現力もあってとっても上手だったなあと思います。

ちなみに、このオペラのあらすじ等はこちらが分かりやすくまとまっています。
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世界遺産 タムガル(タンバル・タス)

2008-10-18 22:32:24 | アルマティの観光地
 カザフスタンについて書いてある唯一のガイドブックに載っているので、何度か問い合わせのあったタムガルですが、弟がアルマティに遊びに来ることになってようやく行ってくることが出来ました。

  タムガルはカザフスタン国内のユネスコの世界遺産に登録された3箇所のうちの一つです。文化遺産のカテゴリーで2004年に登録されました。今回、どう行くのかが分からないので、旅行会社にガイドさんのみお願いして行ってきました。ちなみに、某ガイドブックに記載されているタンバル・タスという名称は今は使われていません。タンバル・タスに似た地名があるので、そちらに連れて行かれてしまうかも。

  アルマティからタムガルまでは車で約3時間、163kmの道のりです。かなり距離はあるものの、道はすごく分かりやすいです。まずは、アルマティ市内のラインベッカ通りを西に向かってひたすら走ります。この通りはキルギスのビシュケクまで続いている道で、道路も綺麗なのでストレスが少ないです。Targhap(Таргнап?)という町を通り過ぎると、「КОПА 26」という標識があるので、そこを右折します。そこからはちょっと舗装が悪くなります。26km走るとコパという鉄道の駅があります。立体交差で駅を越えてさらにひたすらまっすぐ。タムガルの入り口には、小さい小屋とゲート、大きな3つの看板があり、遠目にも良く分かるので、道に迷う心配はありません。


看板はタムガルについての説明で、
カザフ語・ロシア語・英語があります。
だから、看板も3枚。この右に小屋があります。


テントみたいなトイレ
ゲートから入って少し歩くとあります

 私たちは、土曜日の8時半頃集合で40分位に出発して、途中Targhapでトイレ休憩(普通の民家で借りてしまった・・・その先にガソリンスタンドがあったので、そこで借りれば良かったのですが)。現地到着は11時半でした。到着して入場手続きをしていたら、観光バスで50人くらいの学生の団体も到着しました。入り口の看板には1グループ10人までと書かれていますが、あまり関係ないようです。

 ここから、専門ガイドも同行します。実はこの場所は蛇が多いのです。ですので、専門ガイドから、自分がチェックしながら歩くので、歩いた後をついてきて間隔をあまり空けないようにという指示がありました。
 ゲートから15分くらい歩くと、最初の岩絵群に到着します。ゲート付近から見ると丘陵地しか見えませんが、回り込むと崖になって岩肌が見えていて、そこに沢山の絵が書かれているのです。ですので、絵をよく見るためには、少し登らないといけません。もちろん、見学しやすいように小道がついているのですが、砂利で滑りやすいのでスポーツシューズじゃないと危ないです。トレッキングシューズならなお良いかも。
 岩絵は約1,000もあるそうで、それが何箇所かに分かれて描かれているので、登ったり降りたりを繰り返しながら見学します。最後に見る岩絵の場所は結構急な所を登り、そこをさらに登った岡の上に古墳があります。この古墳辺りが一番蛇の多い場所だそうで、特に夏はうじゃうじゃいるそうなので要注意ですね。
 古墳からまたゲートを目指して歩きますが、ただの原っぱで道がありません。途中で最初に通った見学コースの道にぶつかるので、逆走してゲートに戻ります。道順がしっかり書かれているわけではないので、専門ガイドは必須ですね。
 そういえば、見学途中に全然説明してくれない岩絵があったのですが、それはオリジナルをまねて最近書かれたものだそうです。そういうのも専門ガイドがいないと分からないです。



ゲートに一番近い岩絵群






縦1m以上ある岩です








カザフの放牧地には柵がない・・・


古墳 夫婦を一緒に葬っている墓もあったとか


体長30cmくらい。毒蛇です。


古墳辺りからずっとついてきてました。
もしかしたら、蛇に噛まれたときのため?

 一通り見終わって1時。駐車場の横でお弁当を食べました。到着したときに気づいたのですが、ここの空気は甘い香りを含んでいるんです。到着したときはちょうど風上に学生達がいたので香水の香りかと思ったのですが、見学中にも時折この甘い香りがしていました。原因は、ハーブ。草丈が低いハーブが沢山生えていて、その香りがほどよく香っているのでした。
 今回はお天気も程ほどに良くて、時折陽が差すけれどうす雲がかかっている時間が多くて、それが幸いしたのですが、木が全然生えていないので夏は暑くて見学には向かないという話です。トイレは一応ありますがお店は一切ないので、お弁当持参で行くしかないです。でも、とても良いところなので、春にピクニック行っても良さそうな場所でした。帰りはアルマティ市内の渋滞もあって、休憩無しで3時間。空気の良い所から市内に戻ると、排気ガスが気になりますね。でも、たまには遠出して良い空気を吸うのが必要かも。

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チャリン・キャニオン

2007-04-20 20:55:39 | アルマティの観光地


念願のチャリンキャニオンに行ってきました。ここは、個人の観光ではちょっと行きにくい場所で、夏は暑すぎるし冬は寒すぎて行けないということだったので、ちょうど良い時期に大学の遠足でチャリンキャニオンに行くことになって、とってもラッキーでした。
大学に7時集合と言われたので遅刻しないように到着したのに、やっぱり出発は8時。このいい加減さがカザフスタンですね。途中、一度のトイレ休憩(道路脇の林の中)と食料品調達の休憩があったものの、なかなか着かなくて、しかも途中から舗装されていない道路を30分ほど走って、到着は12時過ぎていました。

着いたところからちょっと険しい坂道を降りてキャニオンに入ります。もちろんアメリカのグランドキャニオンに比べれば高さは低いのですが、十分迫力のある崖が続きます。3km位歩いて、イリ川のほとりに到着。ここにはユルタや休憩所(有料)やトイレがあったので、茂みでする羽目にはならないで済みました。お昼ごはんはそれぞれが持ってきたお弁当。

食べるとすぐにまた出発して、ちょっと道を戻ったところから山登り。そこからが大変でした。崩れやすい砂地の斜面を通ったり、岩を登ったり降りたり。実はそのままバスに向かって帰るのだと思っていたのですが、一回りしてまたお昼を食べた場所に戻ってきました。川岸に下りると、ちょっと岩がごろごろしたところがあって、そこなら川にちょっと入ることも出来ました。とっても流れが速いので、足をつけただけ。とっても冷たい水なので、我慢しても5秒くらいが限界です。

そこで30分ほど休憩した後、今度こそ帰るルート。ところが来たときとは違う面白いルートを通ろうということになって、そちらに入ったとたん物凄い岩によじ登らなければならず、他の生徒の手を借りて上った先が行き止まり。だと思ったら、なんと崖を上って、正面に見える岩の隙間をくぐって向こうに抜けると言うんです。冗談かと思ったのに本気で、本当に岩肌を登って、1箇所崩れているところはサポートを受けてなんとか抜けました。その後もちょっとしたところを登って、来るときは谷の底を通ってきたけれど、谷の上を通るルートに出たのです。上まで登ってしまえば、後はそれほど急な斜面は無かったのですが、峰を歩くので風をまともに受けます。とっても気持ちのいい風が吹いていて、素晴らしい眺めを堪能しながら歩けてとっても良かったです。入り口ではどうなるかと思ったけど、来て見ればやっぱりこのルートで良かったなあと思いました。

バスに着いたら5時半。もう8時くらいまでは薄明るいので全然夕方という感じではないのですが、家に着いたら9時半を過ぎていました。もうボロボロのくたくた。トレッキングシューズだから良かったですけど、キャニオンに登るなら、最低でもスポーツシューズじゃないとダメですね。

それじゃ、写真です。


一時休憩した通り


途中は一面の花畑


渓谷の入り口
あと100kmで中国との国境


坂道を下る


崖が始まりました


色々な形の岩が


落ちたのは右側?左側?


ここから層が変わっています


岩肌に咲いた花


今にも落ちそう・・・


上から休憩したところを見る


すべる斜面に気をつけて


グリズリーという岩


ピークに登った人たち


鷲か?鷹か?巣がありました


帰り道、岩を登る 


いい風が吹いています


行きは下を通ったのでした


岩場の花

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コクトベ

2006-09-02 15:59:51 | アルマティの観光地
お客さんを案内する機会があったので、今週はコクトベに2度行ってきました。

1度目はロープウェイ。たまに動いていない日もあるそうなので、下の乗り場に行ってみて確認する必要があります。
乗り場は、ドスティク通りのカザフスタンホテルから少し南へ登ったところの映画館の脇を入ります。乗り場の入り口でチケットを購入してから、階段を登るのですが、段の高さが時々違っていて、つまづきそうになるので要注意です。ゴンドラは20人程度乗れる大きさで、5分程度で到着します。片道300テンゲですが、チケットには2箇所もぎ取るところがついていています。片方は記念品の抽選のための半券なので、帰りもチケットを買わないといけません。(往復のチケットはありません)

そして、2度目はバス。バスの場合は、ドスティク通りをさらに南へずっと登っていって、左折したあとまた道なりにしばらく登った先に駐車場があって、そこからコクトベに行く専用のバスに乗るか、徒歩で登るかになります。このバスは片道200テンゲ。チケットはロープウェイのと同じように抽選券がついています。
このバスでもやはり5分位で到着しますが、このバスがちょっと怖い。ドアが全然ついていないのです。特に後ろの座席は登りの時にはとっても怖そうです。山道を登るのでカーブでは要注意ですね。ロープウェイ乗り場の前の広場にバスも到着します。

横も後ろもドアが無い



コクトベにはテレビ塔があり、塔には展望台があるように見えますが、テレビ塔付近は立ち入り禁止になっています。ロープウェイ乗り場自体が展望台になっていて、望遠鏡もあります。


ロープウェイ乗り場からテレビ塔の方向に向かって綺麗な遊歩道が800mほど続いていて、途中におみやげ物屋さんのテントやビストロ、ユルタを模した形のレストランがあります。
その先には孔雀などの鳥が見られる小屋があって、子供が遊べる遊具を置いたエリアがあります。そしてグリルという名前のレストランで行き止まり。

コクトベは標高1100mあってアルマティの街を一望できますし、空気が綺麗なので、ちょっとした散歩をするにはいいところです。
コメント (6)
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