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助けを求めるには

2019-01-24 22:40:54 | 随想たち
助けを求めるには、大声を張り上げるだけではいけない。
絶え間なく叫び続けるのは、逆効果だろう。
心の助けを求める場合は、特に気をつけなくてはいけないことだと思う。
それは、自分の声の大きさで、応答してくれる救助者の存在がかき消されてしまうからだ。
どんなに忍耐強く手を差し伸べ、言葉をかけ、心を砕いても、助けを求める自らの叫びで、すべてを打ち消してしまう。
沼に嵌ってしまった者が、もがけばもがくほどに深みに嵌り落ち込んでしまうように。
助けを求める者も、焦ってせっかくの機会を無にしないよう、救助者の存在を信じてその応答に気がつくことができるよう、時には声を小さくしたり、耳を傾けたりするときが必要だ。
どんなに辛くとも、己の不幸を嘆こうとも、運命を呪ったとしても、負の感情をあたりに撒き散らすことなく、真摯に生きる努力を続けるならば、小さな善意に気がつくに違いない。
自分に求め、他人に求めすぎるのは、ある意味搾取であり、善からぬものであろうから。
苦しいときは余裕などなくなってしまうのはもっともなこと。
時にはそれも仕方がないけれど、終始することは避けたい。
苦しんで、悩んで、血反吐を吐いたといても、時には立ち止まり、振り返って、心の深呼吸をして冷静になってみよう。
とても難しいことだが、自分の状況をいったん受け入れてみると視界が開けあたりを認識できるようになるだろう。
これを心の片隅にでも置いて、あわてないよう生きて生きたい。


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