19日(土):伊忽保川
夕方、再再度、イコッポ川です。
4時過ぎから比較的時間が取れるので、イブニングのタイミングにちょうどいいのです。
前日のさらに上流の橋に行ってみました。
橋の上からのぞくと、先の方に堰堤がありました。あそこがいいんじゃないか。
近づいてみると、車が止まっていて、親娘連れが堰堤の横から竿を出していました。
「パパ、すごーい!」
可愛い声の歓声が上がって、大物が釣れたようです。きょうは土曜日でした。
なので、橋の下流側に車を止めて、下流へ少し歩いてから入渓しました。
右岸にぶつかる流れに水深があって、良さそうなポイント。12番のテレストリアル・パラシュート。バブルラインの消えるあたりに投げ込むと、パシャと音を立ててすぐに魚が出ました。
次はもう少し上流の右岸寄りのゆっくりした流れ。すっとフライが消えて、合わせるとカムパネラが大きくたわんだ。魚は狭い川の中を暴れまわり、何度も岸の茂みに突っ込んで寄ってきません。よかったー。昼に、ラインの手入れをしたついでに、リーダーを4X、ティペットを5Xに変えていた。ティペットが岸の枝に絡まないように注意しながらやり取りする。一度下流に走られて、ラインから魚まで一直線になってしまい、ヒヤリとした。テンションを緩めないようにして下流に回り込んで、何とかハンドランディングしました。
いやー、凄いね。こんな小さな川にこんな大物がいるとは思ってもみなかった。44センチありました。
伊忽保川の水色は薄く色がついています。十勝の温泉はモール温泉と言って、太古の植物が堆積した亜炭層を通って湧き出る、アルカリ性の温泉です。植物起源の有機物を多く含み、つるつるした感触があって、美人の湯とも言われています。湯色は薄いコーラのような色をしています。伊忽保川もまさにこの色です。畑の中を流れる川ですが、川底をよく見ると、水が湧き出しているのに気づきます。この流れが梅花藻とブラウンを育てているのでしょう。
進んで行くと、それらしきポイントからは必ず、複数のブラウンが釣れた。
橋を越えると膝下ほどのプールが広がっていて、至る所から魚信があった。もう1匹、40センチクラスが釣れたけど、残念なことに、カメラを出して、撮影の準備をしている間に針を外して逃走してしまいました。
この伊忽保川、なんとブラウンが濃いことか。来るたびに数も、サイズも上がっていきます。
「伊忽保川の魚を守る会」の会員に、是非ともなりたいところです。本当にないかな、そんな会が。
堰堤の親娘は上がっていましたが、もう真っ暗になってしまい、そこまでたどり着くことができなかった。明日もこの川だね。
20日(日):伊忽保川
長かった十勝鱒釣りツアー、じゃなかった、奥様実家介護御手伝滞在も明後日まで。釣りができるのは今日が最後です。
昨日よりも、もっと下流まで歩くと、ザアーっという音が響いてきた。堰堤がありそう。背よりも高い草を掻き分けて川に入りました。
堰堤下はこんなサイズが2匹だけ。ちょっと期待外れ。
堰堤上に行くと、川は、両岸から張り出す草の中をきゅうくつそうに流れています。そして、もちろん、フライを置ける場所からはブラウンが飛び出してきました。
蜘蛛の巣を壊しながら釣り上って、昨日のポイントを越えて、例の堰堤をやってみました。ところが、期待に反して音沙汰なし。ニンフを沈めたりと粘ってみたけど、NG。アプローチしやすい場所なので、餌の人が多いんだろう。この川は、堰堤を狙うよりは、瀬の中に現れるちょっとした深みを狙った方が面白い。
さて、最初はパッとしなかった釣りですが、伊忽保川を見つけて、随分と愉しませてもらいました。十勝には、内水面漁協がないため、放流は有志によるもの。在来種との関係、生態系への影響といった問題はあるが、流れを寸断するダムや堰堤、川を直線化、水路化する河川工事、つまり魚のことや河川の自然環境を考えない工事によって魚の棲まない川が多い現在、ニジマスであれ、ブラウントラウトであれ、魚がいて川と親しみ、関係を持つことができるのはいいことだ。生物の棲まない、自然のサイクルから切り離され、釣り人さえ関心を持たない水路と成り果てては、川の持つ、環境的、文化的価値はなくなってしまう。
できれば、漁協ができて、環境管理、河川管理、生物管理、釣り人への情報発信と釣り人と協働しての河川維持ができればいいと思う。北海道の釣りは、情報が少なくて苦労する。広大なフィールドはむやみに釣り歩いてもくたびれるだけだ。自主放流した釣り人たちは、自分たちのポイントを持つが、外来の釣り人には役に立つ情報が極めて少ない。かといって、1日3万円前後のガイド料は負担が大きい。帯広にはフライショップが3つもあって、ガイドも増えた。フライフィッシングをキーワードに経済が回ることはいい事だが、誰もが何日もガイドを使えるわけでもない。漁協がしっかりと河川・環境管理、養魚、情報公開をやってくれると、十勝の釣りはもっと魅力的になるんじゃないかなあ。
短い間に薄コーラ色の川で100匹近くブラウントラウトを釣って、今は、男鹿のジングリアな流れで、ヤマメ、イワナの姿を見たくなってきた。
おっと、その前に、新潟釣行があった。久しぶりに苗場、湯沢でイワナ釣りだ。
夕方、再再度、イコッポ川です。
4時過ぎから比較的時間が取れるので、イブニングのタイミングにちょうどいいのです。
前日のさらに上流の橋に行ってみました。
橋の上からのぞくと、先の方に堰堤がありました。あそこがいいんじゃないか。
近づいてみると、車が止まっていて、親娘連れが堰堤の横から竿を出していました。
「パパ、すごーい!」
可愛い声の歓声が上がって、大物が釣れたようです。きょうは土曜日でした。
なので、橋の下流側に車を止めて、下流へ少し歩いてから入渓しました。
右岸にぶつかる流れに水深があって、良さそうなポイント。12番のテレストリアル・パラシュート。バブルラインの消えるあたりに投げ込むと、パシャと音を立ててすぐに魚が出ました。
次はもう少し上流の右岸寄りのゆっくりした流れ。すっとフライが消えて、合わせるとカムパネラが大きくたわんだ。魚は狭い川の中を暴れまわり、何度も岸の茂みに突っ込んで寄ってきません。よかったー。昼に、ラインの手入れをしたついでに、リーダーを4X、ティペットを5Xに変えていた。ティペットが岸の枝に絡まないように注意しながらやり取りする。一度下流に走られて、ラインから魚まで一直線になってしまい、ヒヤリとした。テンションを緩めないようにして下流に回り込んで、何とかハンドランディングしました。
いやー、凄いね。こんな小さな川にこんな大物がいるとは思ってもみなかった。44センチありました。
伊忽保川の水色は薄く色がついています。十勝の温泉はモール温泉と言って、太古の植物が堆積した亜炭層を通って湧き出る、アルカリ性の温泉です。植物起源の有機物を多く含み、つるつるした感触があって、美人の湯とも言われています。湯色は薄いコーラのような色をしています。伊忽保川もまさにこの色です。畑の中を流れる川ですが、川底をよく見ると、水が湧き出しているのに気づきます。この流れが梅花藻とブラウンを育てているのでしょう。
進んで行くと、それらしきポイントからは必ず、複数のブラウンが釣れた。
橋を越えると膝下ほどのプールが広がっていて、至る所から魚信があった。もう1匹、40センチクラスが釣れたけど、残念なことに、カメラを出して、撮影の準備をしている間に針を外して逃走してしまいました。
この伊忽保川、なんとブラウンが濃いことか。来るたびに数も、サイズも上がっていきます。
「伊忽保川の魚を守る会」の会員に、是非ともなりたいところです。本当にないかな、そんな会が。
堰堤の親娘は上がっていましたが、もう真っ暗になってしまい、そこまでたどり着くことができなかった。明日もこの川だね。
20日(日):伊忽保川
長かった十勝鱒釣りツアー、じゃなかった、奥様実家介護御手伝滞在も明後日まで。釣りができるのは今日が最後です。
昨日よりも、もっと下流まで歩くと、ザアーっという音が響いてきた。堰堤がありそう。背よりも高い草を掻き分けて川に入りました。
堰堤下はこんなサイズが2匹だけ。ちょっと期待外れ。
堰堤上に行くと、川は、両岸から張り出す草の中をきゅうくつそうに流れています。そして、もちろん、フライを置ける場所からはブラウンが飛び出してきました。
蜘蛛の巣を壊しながら釣り上って、昨日のポイントを越えて、例の堰堤をやってみました。ところが、期待に反して音沙汰なし。ニンフを沈めたりと粘ってみたけど、NG。アプローチしやすい場所なので、餌の人が多いんだろう。この川は、堰堤を狙うよりは、瀬の中に現れるちょっとした深みを狙った方が面白い。
さて、最初はパッとしなかった釣りですが、伊忽保川を見つけて、随分と愉しませてもらいました。十勝には、内水面漁協がないため、放流は有志によるもの。在来種との関係、生態系への影響といった問題はあるが、流れを寸断するダムや堰堤、川を直線化、水路化する河川工事、つまり魚のことや河川の自然環境を考えない工事によって魚の棲まない川が多い現在、ニジマスであれ、ブラウントラウトであれ、魚がいて川と親しみ、関係を持つことができるのはいいことだ。生物の棲まない、自然のサイクルから切り離され、釣り人さえ関心を持たない水路と成り果てては、川の持つ、環境的、文化的価値はなくなってしまう。
できれば、漁協ができて、環境管理、河川管理、生物管理、釣り人への情報発信と釣り人と協働しての河川維持ができればいいと思う。北海道の釣りは、情報が少なくて苦労する。広大なフィールドはむやみに釣り歩いてもくたびれるだけだ。自主放流した釣り人たちは、自分たちのポイントを持つが、外来の釣り人には役に立つ情報が極めて少ない。かといって、1日3万円前後のガイド料は負担が大きい。帯広にはフライショップが3つもあって、ガイドも増えた。フライフィッシングをキーワードに経済が回ることはいい事だが、誰もが何日もガイドを使えるわけでもない。漁協がしっかりと河川・環境管理、養魚、情報公開をやってくれると、十勝の釣りはもっと魅力的になるんじゃないかなあ。
短い間に薄コーラ色の川で100匹近くブラウントラウトを釣って、今は、男鹿のジングリアな流れで、ヤマメ、イワナの姿を見たくなってきた。
おっと、その前に、新潟釣行があった。久しぶりに苗場、湯沢でイワナ釣りだ。