Bonne Pêche !

フライフィッシングの釣行記録

ムーシュ・ドルナン Mouche d'Ornans

2014-01-05 21:13:57 | フライフィッシング
おめでとうございます。
今年も、このブログをよろしくお願いします。

さて、皆様は正月休暇をいかが過ごされたでしょうか?

私は、どこにも行かず、
変形性膝関節症で右膝裏が痛むので、
自転車にも乗らず、
ジョギングもせず、
外出と言えば、キャス練と奥様の買い物の運転手ばかりで、
ひたすら家にこもって、今後の海外釣行に備えて(?)
外国のwebサイトを眺めておりました。

そこでちょっと気になる毛鉤を見つけ、
去年の8月以来!になりますが、
フライを巻いてみました。



正月早々、皆様にお見せするような出来ではありませんが、
どんなフライか見ていただこうと。

Mouche d'Ornans(ムーシュ・ドルナン) というフライで、
フランスはフランシュ・コンテ地方、
ドゥー県の中心都市ブザンソンに近い、
オルナン(Ornans)という町で生まれ、
町の名を持つローカルなフライです。

もともとの姿はこんな感じです。



1920年代に、地元のアメデ・グロという釣り人が考案したようです。
小学校の教師をしていたようですが、
釣りの才能と昆虫学者としての資質を持ち、
ドゥー川で大量羽化するある種のメイフライを模して作ったようです。
レシピによれば、サイズは18番、
ボディはペールイエローということなので、
春先に見られる小さくて黄色いカゲロウですね。

フランスの名川ルー川では抜群の実績で、
人気のフライであったようですが、
御覧のとおりのクイルウイングとフロントハックルは
ティペットのねじれを招き、
次第に使われなくなったようです。

が、CDCの登場で(CDCはフランスが発祥でしたよね)、
このフライは復活しました。



世界中、どこででもかなりの実績を上げている、
ということなので、
日本の、鬼怒川水系あたりでもかなり期待できるのではないでしょうか。

ところが、お膝元のフランス、ルー川では、
河川の汚染が進み、2010年から2012年にかけて、
水生昆虫と鱒類が壊滅的な被害を受けて、
もう、地元では使い道がないということです。

ツール・ド・フランスで見るフランスの田舎の景色は、
ため息が出るほどきれいだけど、
実際は大規模農業と工業化により、
環境汚染が進んでいる模様です。

現地の釣り人や生物学者たちが
行政に働きかけを行っているようなので、
私が釣りに行く時までには改善されていることを望みましょう。