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BRZ(トヨタ名:86)試乗レビュー!!!

2012-04-03 04:46:16 | 
 スバルの最新鋭スポーツカー『BRZ』を運転してきました。

 今日はそのBRZ試乗状況と、ほぼ同じ作りのトヨタ『86』の比較点(実は全く同じではない)について、レポートさせて頂こうと思います。



 ま、ま、その前にプロが乗っていろいろ説明している動画を御覧頂きましょう。





 ま~~~ね、そりゃこういったのはいい事しか言わないモンですから、「ホントなのぉ~?」と言いたくなりますよね!!(^-^;)

 なので、実際に自分が乗ってみて、いい所も気になる所もバラしていこうという、正直な評価になります^^;




 その前に、ちょっと薀蓄(うんちく)を並べてみましょう。


 もう皆さん御存知の通り、この車は『水平対向エンジン搭載のFR』なわけですが、これは実は、昔トヨタがヨタハチ(トヨタ・スポーツ800)に於いて採用した組み合わせで、トヨタ・パブリカをベースにヨタハチを開発した時、パブリカ用の強制空冷水平対向2気筒OHVエンジンであるU型エンジンを改良させた2U型エンジンが搭載されました。

 以来、世界的に見ても『水平対向エンジン搭載のFR』は発売されていなかったようですが、トヨタとスバルが共同開発を進めたことでこうして世に出ることが久し振りに叶いました。


 トヨタ名の『86』に関連する逸話は御存知の方も多いでしょう。往年の名車『カローラレビン・スプリンタートレノ AE86』がその人気も冷めやらぬうちにFRとしての生産を終え、次世代(AE92)以降はFFとして継続されました。
⇒カローラレビンWiki ⇒スプリンタートレノWiki

 しかし、AE86がドリフトなどの危険運転に使用される状況を問題視したトヨタは「トラクションコントロール(TRC)の開発が完成するまでFRスポーツは作らん!!」と宣言しまして、車重がかさんだことから1,600ccのレビン・トレノでなく、2,000ccのアルテッツァにやっと搭載を果たしました。
 しかし、これもユーザーにはTRCをキャンセルしてドリフトに使われ始めましたが、どうにも評判が芳しくなく、スポーツカーの人気も落ちたり、環境問題から燃費の良くないスポーツカーが害悪扱いされたりして売れなくなってしまいました。マツダのRX-7ですら生産を終了し、一応後継扱いのRX-8は『ファミリースポーツ』というコンセプトで開発されるなど、FD3Sからは様々な面で一新されてしまいました。

 そんな中、開発・生産をスバルが、企画とデザインはトヨタが受け持つ形で今回の新車が作られました。

 つまり、基本的にスバル車というイメージですが、『ビジネスのトヨタ』がユーザーの需要をどんどん反映させた『夢のような車』、になるはずですが、さて、実際はどうだったのか、待ちくたびれてジリジリしてみえる方々にそろそろ実車試乗レビューをお届けしたいと思います^^;


 先に改めて申しますが、『特にギャラとかもらってませんし(;^-^)』いい事ばっか書く前提ではありません。気になった事も書きますし、褒め言葉は全て本音です。今回はBRZにしか乗っていませんが、店員さんを質問攻めして86との違いもある程度把握しておきました。










 さて、監視係(笑)と一緒に乗り込んで、エンジンをスタートさせます。乗ったのは6MTです。
 キーでなく、ボタンです。スタートボタンは右にある車が多いと思いますが、この車は左にありました。





 シフトノブの右に見えるのがスタートボタンです。
 運転者は右手でハンドルを握ったままスタートさせることが出来ますが、助手席から子供や友達がイタズラで押さないかちょっと心配でした。スタートはペダルを踏まないとセルが回らないので大丈夫なんでしょうか。
 ちなみに、走行中は長押ししないと反応しないようです。長押しされたらどうすんのかな(;^-^)

 発進する前にいろいろ話を伺っておきたかったので、とりあえずエンジンを切ります。この、オン・オフが思った以上にスムーズで速かったので、信号待ちでアイドリングストップをしたい方なんかは気に入られると思います。

 話をしながら、6MTのギヤ入れを確かめます。直結のトップは5速です。R(バック)はロー(1速)の左ですが、シフトノブの根元にあるリング状のレバーを引きながらじゃないとRに入りません。


 あ、ちなみに6ATは違う店で写真撮ってきました。





 『VDC(ビークルダイナミクスコントロール)』は、トヨタ・86に合わせてトヨタ式の『VSC(ビークルスタビリティコントロール)』と書かれていますが、先程のトラクションコントロール(TRC)アンチロックブレーキシステム(ABS)等を統合制御して危機回避する『横滑り防止装置』のことです。走行シーンに合わせて、5つのモードから選択することが出来ます。





 「いいから、はよ運転してレビュー書け!!」とお叱りの声が聴こえそうな気がして前を向きます;;






 ………………あれ?(・・)






 メーターががが(・・;)

 ちなみに昔のAE86は構造上、ノーマルでは時速180kmが出ないと言われていました。

 さて、発進しようかとミラーを確認。





 驚くほど後ろがよく見えます。

 これ、結構重要です。

 これはスポーツカーに限らないのですが、最近の車は後方視界が狭くなっているのを常々嘆かわしく思っていました。空力(空気力学)を良くして加速や燃費を上げたり、なんか後ろが上がった様なデザインで顧客に魅力をアピールしたりという過程で、後方視界がどんどん悪くなってましたよね。ミラーを見ても、後部座席と空しか見えない!! なんて車が溢れてしまいました。
 しかし、いつぞやインプレッサの記事を書いた時にも触れましたが、ピラー(天井とボディを繋ぐ柱)の形状に工夫をして、剛性を損なうことなく広い視界を確保して、安全に配慮したり、運転者への圧迫感を軽減させる流れになっているようです。特にこのBRZの様に後ろがよく見えるのは、大変良い事だと思いますね。



 そんなこんなで、出発です。





 思ったより静かです。監視係(笑笑)の前で飛ばすわけにもいかず、混雑した国道をフツーに運転します。
 動画でも触れてましたが、ギヤがカチッ、カチッと確実に入ってるという感覚(音はしません^^;)が本当にちゃんと伝わってきました。ショートストロークではないです。クラッチもハイパワー車にありがちな激重ではないので、非常に運転が楽です。

 ただ、出発してすぐ「あっ、これFRらしくないな」と感じました。非常に素直に曲がる4WD、といったイメージです。これは、トヨタ86よりも、このBRZの方がその傾向が強いと思われますね。

 86はどちらかと言えばドリフト前提、BRZは直進安定性重視という足回りなのだそうです。実際、すごく安定しています。強いブレーキングで86の方がフロントが沈むのだそうで、その分リヤの荷重が抜けてドリフト状態へ移行、対してBRZはリヤの荷重が抜けにくいように粘る特性なのだとか。この日はそこまでさせてもらえませんでしたが、低速度域でもその影響はありそうです。FRでステアリングを切った時のするっと曲がる感じが薄いので、FR慣れしてる方には最初違和感があると思います。逆に、4WD慣れしてる方は「これだよな」と安心されると思いますね。FFオンリーの方も、怖さを感じないと思います。


 決まったコースを走る事になっていたので、そのまましばらく国道を直進しますが、直進安定性がやはり4WD並みです。NA(ノンターボ)なのでアクセルワークに素直な車と言うのは当たり前なのですが、ステアリングも非常に素直です。さっきの写真で気付かれた方もみえるかもしれませんが、結構ハンドル小さいので重さを感じます(小さい程重くなる)。もしかしたら、アソビも小さいのかもしれません。「こっちへ行きたい」と言う方向へ、ダイレクトに応えます。

 パワステが強い車に慣れた方ですと最初苦痛に感じるかもしれませんが、ステアリングは軽すぎない方が安全なんですよね。速度が上がるにつれて、操舵がどうしてもブレるようになるので、修正舵を切るのに疲れてしまいます。ロングドライブですぐ疲れる方は、愛車のパワステが強すぎるのかもしれません?

 最初に導入されたのは確かトヨタのソアラだったと思いますが、『速度が乗る程、パワステの効きを弱くする(ハンドルを重くする)』というシステムもあったんですよ。現在の車に使われているかは分かりませんが、慣れればハンドルは重めの方が安全で、楽なんです。


 ちなみに6MTなんですけど、街乗りではほぼ5速までで十分です、これ。高速にも乗ってみたかったですが…………そんなこと言った日にゃ、「買えば乗れるお^^」とか言われそうだから我慢!!


 そのまま車内で質問攻めを続けながら運転していましたが、結構静かです。街乗りで会話に困る事はありません。よくインプレッサとかレガシィなど、『水平対向エンジンはブロロロうるさい』とイメージしてみえる方、多いんじゃないかと思いますが、実際NAですと普通のサウンドです。マフラーいじったりしない限り、静粛性に問題はありません。NAのレガシィB4に乗ってる私が言うんですから間違いありませんw


 そして、なんとなく「あー……、この車、ホンダっぽいわ」と思ったんですよね。ホンダ車の真骨頂であるレブ寸前の超高回転までは回していませんが、ホンダ車を乗り継いだ私(CR-X、シビック、インテグラ)には非常に懐かしかったんですよ。ただ、昔よく『ホンダ車は下(低回転の力)が無い』と言われたような、低回転時のトルク不足は感じませんでした。

 ホンダ車も、低回転は静かなんです。超高回転(8千回転付近)ではカーンとか独特のNAスポーツサウンドがうるさいんですが、大人しく街乗りしてる分にはおまわりさんにも目を付けられません。そして、なによりアクセルのツキがいい。これも動画で言ってましたが、本当にツキがいいです。NAならではの反応のリニアさがありますね。昔、友達のMR2(SW20)を運転した時にもっとツキが良かったのですが、アクセルに足を掛けた時にああいったちょっと気持ち悪いぐらいのリアクションが返ってくるわけでなく、あくまでも自然に、こちらが要求した通りの反応を返してくれます。上手に乗れば、助手席に彼女を乗せても楽しいデートが出来ます。ファミリーカーの様なふんわりしたサスではないですが、それでも扱い次第で足回りの固さをそんなに感じさせません。シートと同じくガッチリした感じはありますが(バケットシートはちょいきつめのホールド感)、割りと従順で『聞き分けの良い足回り』という印象です。静かな車内で会話も弾みそうです。


 今、助手席にいるのは店員の兄ちゃんだけどな!!!(^-^;)


 しばらく国道を走って「ここですよー」と言われた所で曲がりますが、ステアリングを切っても接地感が凄いです。路面にガッチリ食いついている感じですね。重心が低いんですよ。後で調べてみましたら、どうもこれは開発段階で『超低重心パッケージング』と言う目標があったのだそうです。今まで低重心の車を乗り継いできた私でも驚きました。普通にBOXERエンジンが載ってる私のB4より、さらに低いはずですね。運転していて視点はそんなに不自然な低さを感じないんですけど、どこか『地を這う感覚』があります。


 もちょっと走るとまた曲がって、車通りの少ない、そこそこの幅の道をしばらく走るのですが、これが直線だけでなく浅いS字みたいな地形もあったので、少し速度を上げて試してみました。


 「踏んでみていいですよー」と言われるので、俺が踏む前に言うなと返さんばかりに低回転から2速を引っ張って、3速、4速まで伸ばしました。ここで音が変わってるんですよ。『サウンドクリエーター』と言うそうです。

 エアクリが空気吸う音、あるでしょ。昔ですと、よくシルビアなんかが社外品のエアクリつけて、いかにもって音出してたヤツ。その空気を通す管にバイパスを作って、2,500回転あたりからわざわざ音を作るのだそうです。


 昔、『セルシオは世界一車内が静かな車だ』という件が専門家の反感を買った事がありました。『別に、ベンツだってやろうと思えば出来るんだ。でもドイツ車は運転者の楽しみを奪わないんだよ!!』だそうでして、このサウンドクリエーターは運転者のボルテージを上げる演出なのだそうです。





 …………お分かりでしょうかね?

 中央下のあたりで、管が怪しい方向へ枝分かれしているのがソレです。これが運転席側に付いているので助手席には聴こえないんだそうでして、あくまでも運転している人が楽しむための物として設計されています。


 まぁ、そんな音を聴きながらぐいぐい回転を上げていきますが、『加速の谷』が無いんですよ。可変バルブ機構が2段階だと出発前に聞いたのですが、ホンダの初期VTEC(2ステージ)では必ず『加速の谷』があったんですよ。現在は3ステージVTECでその谷を解消していますが、私がシビックEF9に乗っていた頃はVTECコントローラーのお世話にならないと違和感がありました。

 それが、加速曲線の落ち込みも無く、まっすぐに上がっていくので「どこでギヤ変えてもいいよ」「どこまで伸ばしてもいいよ」とエンジンが言っているような気がしました。ニューエイジになる前のインプレッサは所謂『どっかんターボ』と言われていましたが、そういった扱いにくさや限定的な加速でなく、NAならではの扱いやすい自然な加速です。ただ、6MTでトップが5速ということでギヤ比が密集しているため、ギヤの変え甲斐は余り無かったかもしれません。2速でこの道へ曲がって引っ張り、3速4速踏んで5速でアクセル離した段階で、5MT感覚としては2⇒3⇒4相当なわけですからロスを感じないでもないです。ただ高回転を維持出来るメリットはありますが、そこまで高回転に拘らなくてもこの車は加速しますね。トルク曲線は中回転下あたりから高回転までそんなに変わりませんが、馬力が近年に珍しく高回転型なので6MTにしたのでしょうか。ワインディングではカーブのRにギヤを合わせやすいメリットはあるかもしれません。


 そしてS字もちょっと『やる気』出しちゃいましたが、本当に地べたに張り付くような信じられない接地感。これは本当に凄いです。街乗りの方には正直「フーン」だと思いますが、走り屋なら絶対この驚きが分かります!!(^-^;)
 先程の動画ですと、2:20あたりでやってますけどこれ、漫画とかゲームならともかく、実車でこんなん、どうなってんの!? って感じです。スタビライザーが優秀なんですかね? あとはやっぱり、『超低重心』が効いてるんだと思います。ボディ剛性の良さも運転していて分かりますが、全くブレません。


 ちなみにですね。
 店に帰ってから見てみましたら、そんなにレース用みたいなタイヤじゃなかったんですよ。
 店員さん曰く、どうも「エコタイヤを履いても地面に食いつくように作られています」だそうでして、これ、先に聞いてたらその時点でお兄さんにデコピンしたくなる程アヤシイ話なわけですが、後から聞いて何も言い返せなかったですね。



 ……とか調子こいてるうちに、すぐ曲がる所まで来てしまいます。もう出発地点に近いので残念です。

 ブレーキを踏んで減速しながら、ヒール・アンド・トゥ(右足のつま先でブレーキを踏んだまま踵でアクセルを吹かしてギヤを変え、エンジンの回転数とギヤの回転数を合わせる技術)をします。(スカッ


 ………………します? (スカッ



 ……………………できねぇ!!!(^-^;)



 出来ないんですよ、これ;;
 ブレーキペダルに対して、アクセルペダルが奥すぎるんです。よっぽどのガン攻め急ブレーキじゃないと出来ないのかもしれません。





 これは実は、発売に際してペダル形状が変更されています。カタログの写真はボツです!!





 まぁこれ、ペダルの位置関係は社外品のペダルを後付けすれば多分解決します。

 インテグラの時、確かそうでした。やはりペダルの位置がどうにも良くなくて、社外品を付けたら普通にヒール・アンド・トゥ出来るようになりました。なのでこれは、攻めたい人はペダル変えるの前提なのかもしれません。


 ヒール・アンド・トゥしなくても、普段から私、街乗りでもギヤを落とす時にアクセルちょっと吹かす癖があるんですよ。車の負担も軽減されますし、挙動も安定してガクガクしませんので。
 それをやってみましたら、まるで自分の車のように大人しく私に従ってくれまして、最後まで非常に『操作性の良さ』を感じました。





 ってなわけで、お店に帰ってきました。正直乗り足りなかったです。『もっと、いろいろ試したかった』と思わせた車でしたね。

 この写真で分かりますように、ボンネットも独特のデザインになっていまして、前方下部の視界も良かったです。フェンダーがもこっと膨らんでいるのもなんだかヤル気がくすぐられます。本当に空力の良さそうな設計ですね。





 ちょっと分かりにくいですが、ウィングも独特の形状をしていて空気の流れを導いています。





 てっぺんにも溝があります。
 空気を導くのと、剛性を高める意味でしょうか。





 ドア、このクラスにしてはどっしりと重いです。これも剛性の秘訣かもしれません。
 事故時の安全確保の意味もあるでしょうが、軽量化を進める中でもここは妥協しなかったという事ですね。





 後部座席。昔のRX-7(FC3S)を思い出します。さすがに広いスペースが取れないので、背中を倒して、足を上にカックンとさせる座り方になります。これにより、長身の方でも縮こまらなくても座れる設計にはなっていますが、やはりワンマイルシート(1マイルが我慢の限界という例え)に入るかもしれません。ファミリーカーとしての運用は困難ですね。友達を乗せて近場へ遊びに行く程度なら大丈夫でしょう。





 実際に近くで見ると結構迫力を感じさせられるマフラー部。
 やはり、本当は高速度域(高回転域)でさらに真価を発揮する車なのかもしれませんね。





 ボンネットを開けさせて頂きました。

 ここで私、最後の最後に大きな衝撃を受けます。



 このボンネット、マジで軽い!? (^-^;)


 カーボンじゃないですよね? と、思わず反射的に訊いてしまいました。
 カーボンのボンネットもピンからキリまでですが、高い物ですとン十万円かかりますよね。ボンネットの軽量化は、それだけお金を掛けるだけの価値があるんですよ。

 車の加速を良くしたい。燃費を良くしたい。
 そんな時こそ、今日ご紹介するこの『軽量化』!! って、皆さん御存知ですよね? ^^;

 車を軽量化させるのに、後部は割りと簡単なんですよ。後部座席を取っ払っちゃう人もみえますし、手を入れられる場所は多いんです。そうやってどんどん後ろを軽量化しますと、今度は車全体の前後バランスがどんどん悪くなっていきます。前後の軸重比ですね。ベンツなんかでも、前輪軸上にエンジンを載せてフロントミッドシップとして前後軸重比のバランスを取ろうとしました。ホンダのインスパイアなんかも有名でしたね。

 この前後比を理想に近づけたのが、軽いロータリーエンジンを載せたRX-7等や、エンジンを中央後部に載せたミッドシップのMR2・NSX・ビート等で、ほぼ50:50ですよね。


 そこで、この軽量ボンネットのBRZは53:47まで近づけたのだそうです。カーボンではないんですが、剛性と軽量を両立させた金属を使用した新開発の物です。これはねぇ……実際に皆さんにいっぺん持って頂きたい程の衝撃でした。さすがにペラペラ感はありますが、たわむ感じはありません。剛性はちゃんと考えられているようです。




 と、これでお出かけは終わりなのですが、乗ってみてやっぱり『スバルの車だなぁ』と思いました。

 エンジンはスバルで、ボディやシャーシはトヨタとスバルの共同開発、と聞いていますけど、トヨタ車に感じる『ノーズ(自分より前)の長さ』を感じなかったんですよね。トヨタ車はボンネットが視界に入りやすいのもありますが、ステアリングを切り込む度に『長いボンネットが曲がって行く』という印象があるんですよ。それを今回、まるで感じませんでしたねぇ。
 あと、車体感覚が掴みやすい。最後のRX-7(FD3S)なんかですと、ウィンドウからボディが結構外側へ出ているので車体感覚を掴むまで慣れが必要なんですが、非常に『自分の手足のように』操れました。この操作性の良さこそが、中排気量スポーツの真骨頂だと思っています。

 その操作性、ドライバーとの一体感を極めたのが、往年の名車であるAE86であり、そのライバルであったホンダのEFシビック(グランドシビック)だったわけで(シビックはその後、EGで馬力が上がる代わりにエンジンルーム内のレイアウトや足回りまでガラッと変わってしまった)、その両車は『乗り手を育てる車』と言われています。

 今回のBRZには、それに似た感覚を覚えました。専門家がマジ顔で褒めるのも頷けます。



 ただ、それでは若干異なるトヨタ・86とBRZ、どちらに照準を合わせればいいの? って話になってきますが、日産車を乗り継いでみえたFR体質の方ですとか、とにかくAE86のようにドリフトに使いたいんだって方には、トヨタ・86の方がしっくり来るんじゃないかと思われます。まぁ、自分でイジればどっちでも同じかもしれませんが、余りイジる金を掛けたくないのなら手っ取り早いと言うお話で、その代わり急ブレーキでフロントに荷重が掛かりやすい分、限界時の挙動はピーキーかもしれませんし、街乗りでも若干アクセル操作・ブレーキ操作でBRZよりも前後に揺れやすいかもしれません。そういった意味では、客層を選ぶのかもしれませんね。

 逆に、安定志向、彼女を乗せたい、街乗りでまで疲れたくない、接地感を極めたいという方々にはBRZの方が安心出来るんじゃないかと思います。その意味でこちらの方が求める層は広いはずです。







 あと、これは個人的な見解になりますが。

 『餅は餅屋(の物が一番美味い)』と言いますように、ロータリーエンジンならマツダ、水平対向エンジンならスバルに任せる方が安心のように思います。いろいろと一般のエンジンと勝手が違いますからねぇ。例えばエンジンオイルにしても、水平対向エンジンには100%鉱物油を使え、なんて言います。(ガソリンスタンドで「オイル換えて」と言って入れてくれる最も廉価な物が100%鉱物油、ちょっと高いのは鉱物油50%・化学合成油50%あたり、最高級オイルは化学合成油100%だが、最後はBOXERエンジンと相性が悪いと言われている)


 昔、実際にこんな事がありました。他でもない、私の話です。

 私が今乗っているレガシィB4、実はトヨタ系列の中古車販売店で買った物でした。堂々と『トヨタ○○○○』みたいな看板になっています。(現在は店名が変わっています)
 私のいつもの方針で、納車の日は電車でその店まで行き(実は家から遠かった)、手続きを済ませて「さー、今日からキミは僕のものだよ!」とばかりに乗って帰ろうとしたわけです。

 店を出て約五分。踏み切りに差し掛かるあたりで突然エンストしました。運転席ではいっぱい赤いランプが付いています。
 あれ、しくじったかなと思ってセルを回しますが、まるでエンジンがかかりません。幸い後続車が抜いて行く幅はあったので、しばらくセルが焼きつかない程度に繰り返していたわけです。

 ところがそのうち、ガソリンの匂いがします。給油口……は閉まっとるな、と確認して振り向くと、車の下がガソリンの海になっています。
 「こら、アカンわ!!」と思い、セルを回すのも危ないかもしれないと迷いましたが、なにせ場所は踏み切り。まるきり真上ではないんですが、このままはマズいと焦りまして、MTなのをいいことにとりあえずセルで直接ギヤを回して、ちょっと離れた場所まで移動させました。(車校で習う、例のパターンですがこの車はクラッチを踏んだ状態じゃないとセルが回らない為、結構苦労しました)

 日が暮れる頃に車を引き取ったのに、もうあたりは真っ暗でして、カンカンに怒って店に電話をしますと担当の営業さんが飛んできてくれまして、躊躇なく消防車を呼ばれました。元居た場所は思ったよりガソリンの海が広い事にそこで気付き、今停めている場所には新しい海が出来つつありました。到着した消防車が中和剤をそこらじゅうに撒いて、警察から事情聴取を受けて、車はキャリアカーに乗せて、また店に戻りました。


 後日分かった事は
・水平対向エンジンに慣れないトヨタ整備士がエンジンのボルトにかませる物を一つ忘れていた(トヨタ車は一つ少ない)
・営業さんは記録が残る事に躊躇なく消防を呼んだが、店長に怒られた(営業さんに怒らないよう私が釘を刺して帰ったにも拘らず)

 尚、営業さんは誠心誠意手を尽くして下さったが店長は「下請けが勝手にやった」と誤魔化し、保身に走る一方誠意ある謝罪は頂けませんでした。
 正直、人間間違いはありますし、普段トヨタ車ばかり触っていた方が慣れないエンジンを触るのは大変な作業だったとは思います。(どのメーカーの方に訊いても「トヨタ車が一番手を入れやすい」と口を揃えられます)

 しかし、そこから「二度とこういう事故が起こらないように、全社で対策を取ります」のような言葉は一度も聞こえてきませんでしたし、なんとか店内で話を終わらせようとされたばかりでなく、500円やそこらのお守りでもポケットマネーで渡されれば結構納得したんですが、こちらがさんざん食い下がった末にカーオーディオを付けてくれただけでしてね、正直「二度と行くか(´・ω・`)」なもんでした。


 それ以来、水平対向エンジンはスバルにしか修理に出すまいと誓ったわけです。





 どうも、愚痴っぽくなってすみません。

 これで今日の記事はおしまいです。




 あ、もし、トヨタ関係の方とかで異論をお持ちの方、みえましたらどうか御遠慮なくコメント欄にその旨仰って下さい。


 日付・実名・詳細を返信させて頂きます。





 まぁ、余り過ぎた事を言うもんでもないかもしれませんが、今でもセルで傷ついたローが入らなかったり抜けなかったりする事がある日常で忘れろと仰られても、それは御無理と言う物でございます(´・ω・`)




 本日試乗・撮影させて頂きました各務原店様、ありがとうございました。
 こちらは6MT車の試乗を担当されました。





 そして、6AT車の試乗はこちらの県庁前店様が担当されています。
 今後状況によって、この両店が交換(6MT ⇔ 6AT)されるかもしれないそうなので、詳細はお問い合わせを。





 一部出ました、6ATの写真はこちらの長良店様の展示車を撮らせて頂きました。
 ご協力ありがとうございました。








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