また、三億円事件犯人にとって、作業が二つになってしまったことは、異例であるという認識もある。陽動作戦を取りたいなら、二手に分かれて、様々な事件を起こせばいいわけだ。二手どころか、三手でも、あるいは、それ以上でもいい。もっとも、そんなに手を広げてしまえば、検挙される危険も飛躍的に大きくなる。少なくとも、第四回多磨農協脅迫事件、西武多摩川線多磨駅周辺怪文書事件のように、二手というのは、効果的なはずだ。でも、三億円事件犯人にとっては、異例なのである。
(2013年12月記)
(2013年12月記)