宇宙でバイオ実験を自動で手掛ける小型装置
東芝からスピンアウトしたスタートアップのIDDK(東京・江東)は、2025年度から宇宙でバイオ実験を代行するサービスを始める。
小型の自動実験装置を人工衛星に載せ、顧客の創薬や再生医療の実験をする。これまで宇宙での実験で活用されてきた国際宇宙ステーション(ISS)が30年に役目を終えることから、需要が高まるとみている。
IDDKは顕微観察の特許技術を持つ。検体を指先に乗るほど小さい半導体チップの上に載せるだけで、パソコンの画面上で顕微鏡をのぞくように見られる。この技術を実験装置に活用した。
実験装置は最小で10立方センチメートル以下。装置内では、チップの上に載せた顧客の検体にタンクの溶液をポンプで送って反応させる実験を自動で実施する。データは地上へ送られ、実験後は地上に帰還した装置を回収する。
現状、宇宙でのバイオ実験はISSに限られ、年1回程度で数千万円のコストがかかる。新サービスでは毎月、従来価格の10分の1以下で実験ができるようにする。顧客は研究者や製薬会社、政府機関などを想定する。
ドイツの航空宇宙会社の人工衛星に載せて打ち上げ、24年度中に宇宙で実験装置の動作確認をする。
IDDKは17年に設立した。顕微観察の技術は上野宗一郎・最高経営責任者(CEO)が東芝で半導体イメージセンサーの開発者として従事する中で発明した。
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日経記事2024.09.13より引用