ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

クイズとBooと

2022-04-08 | 私の好きなこと

アリゾナの夕暮れ (モンティ・ネヴェット撮影)

 

 

 

夫は自宅勤務で、私が仕事から帰宅する5時半から6時半の間に軽い夕食を取る私たち夫婦。 食後はカウチに二人して座り、7時からのJeoparday!という長い間続くクイズショウを30分。 カウチから「参加」して思いつく答えをそれぞれ口に出す。 このクイズは、答えが質問になっていて、回答者は、質問を回答する。 

Wikipediaに説明されているので、以下引用:「クイズは司会者が問題文を全文読み上げてからの早押し形式で行われる。問題文はほとんどが短文あるいは数個の単語であり、日本のクイズ番組で見られる『日本で最も高い山は何でしょう?』といった質問文形式ではなく、『それは日本で最も高い山です』といった答えの形で書かれている。回答者は『富士山とはどんな山でしょう?』のように質問文形式で回答する。」と、まあ、ややこしいが、1964年から続いているクイズ番組であり、昔から我が家では人気がある。

 

ABC.com

「1929年6月17日、この航空会社の最初の旅客便はダラスを出発し、シュリーヴポート、モンロー、そしてジャクソンに寄港しました。」

答えは「デルタ航空は何ですか」である。

 

そのテレビの前の床の犬ベッドにハスキーのBoo(ブー)が寝そべり、大好きなNylaboneという安全な齧りトイを熱心に齧っているというのが毎夜の定番構図。 

Booは今年初めから六週間に渡って毎月曜夜1時間のトレイニング・コースを取っていた。 驚いたことにクラスに来ていた神経質なコーギー犬ややんちゃなマルチース犬よりも、早くに飼い主の言うことを聞き、吠えることも、文句を言うこともなく、一応飼い主に従うことを覚えたが、習ったことをすぐ忘れるので、落伍犬(落語でも可)ではある。 ラッシーやベンジーやリンティンティンが目標とは思いつきも期待もしていなかったので、とにかく人を噛まず、脅かさず、飛び付かず、愛想笑いの一つや二つできれば、たいしたものだとする飼い主も飼い犬同様、ある意味落伍者ではある。

そんなBooは、Jeopardy!が終わるや否や、寝ていても、目を開けて私の傍へ来る。 その時点で、私は、「7時半だものね、Boo, もう行こうか?」と尋ねると、Booは跳ね上がるようにベッドから起き上がり、私と競争するかのようにガラージの自分の寝所へ向かう。 つまりBooのクレイト(檻)である。 

ガラージに置いてあるクレイトが大好きで、昼間外で遊び飽きると、パティオのドアをノックしてくる。 居間の犬用ベッドの時もあるが、そのまま真っ直ぐガラージへ向かうことが多い。 ハスキー犬は始祖の狼にも似て、デン(巣穴)のような環境を好むのか、夜間暗く静かなガラージのクレイトに入り、クレイト専用のカバーを掛けて貰って休むのをとても好む。 

朝は私が起こしに行くまで熟睡している。 坐禅をして、瞑想でもしていたかのような、妙に悟った顔つきで起きる。

お気に入りのガジガジになった齧り骨とボールを身近に居眠りするBoo

 

先回の健診(人間の)では、ウクライナのニュースを目にするたびに、やりきれなくなります、とぼやいた私に、主治医は言った。 「あなたはウクライナへの基金をし、また毎日ウクライナのために祈っていますよね。 それが今あなたの出来ることなのですから、なるべくニュースをご覧にならないようにしてください。 血圧は正常ですが、毎日ニュースをご覧になると、ひと月もしないうちに、不具合が見つかるようになりますよ。 人生は短いのです。 大切になさってください。」

その通りかもしれない。 ウクライナのために戦おう、とこの私がランボウのように銃を取ったところで、それを抱えて機敏に戦場を駆け抜けるなど自信はないし、第一今から武器の扱いを習ったとて、習得する前に理不尽な暴虐が集結するかもしれない。 せめてスパイダーマンに生まれていたらと地団駄を踏んでみても何にもならない。 第一蜘蛛の親戚にはなりたくない。 医師は毎日のんびりできる時間を少しでもお取りください、と言いながら私をドアまで送った。

だから夫とふたりでカウチでJeaopady!を見て、Booとしばらく遊び、クレイトに入れてやり、それからホレイショ・スパフォードの”It Is Well With My Soul"を聞きながら眠りに着くことにしている。 多くの避難民を思いつつ、どうぞその人々の安寧がこの夜あるようにと祈って。

下は同じIt Is Well With My Soulを英語、スペイン語、ロシア語、そしてウクライナ語で歌っている。


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2 コメント

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讃美歌を感謝します (ムベ)
2022-04-08 00:19:50
此処に、望みを感じて胸がいっぱいになりました。
連日の無残な、どうしようもない無力感に襲われるニュースに、
知らぬ間に傷ついていたことにも、気付かせてくださいました。
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ムベ様 (ままちゃん)
2022-04-18 01:20:21
コメントをありがとうございます。

本当に連日の無残さを目にし、耳にする毎日ですね。 夜就寝する時、そうした憂いを上着のように脱いで、コート掛けにでも掛けて置きたいものです。 現実逃避と言われても、そうしなければ明日の力がなくなるような気がします。 そんな時、私はムベ様のブログへ戻り、聖典のお話をなん度も読みます。 あるいは聖典そのものを読んだり。 するとやはり希望が湧いてきます。 私は極単純なだけなのですが、福音書はそのためにある、と思います。 いつもありがとうございます。ーーままちゃんより
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