ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

家族と言えば家族

2017-09-28 | アメリカ事情

足元がなんとなく冷えびえする初秋、懐かしくなるのは、マヤである。マヤは大きくてふかふかで、暖かかった。足元に座ってくれると秋冬は嬉しかった。マヤは今頃動物ヘイブンで走り回ってさぞかし幸せなことだろうが、マヤが旅立ったことでぽっかり開いた私の心はまだ、そして全く埋まらない。また会う日まで埋まることはない。

 森を歩くとつい狼だったいにしえを思い出していたマヤ。

長女一家のパピコ(通称)は、自分で娘家族を選んでやってきた仔である。ある日駐車場の車の下に、おびえて隠れていたパピコを娘夫婦が見つけ、早速アニマルシェルターへ連れて行き、マイクロチップ有無を調べてもらった。

するとチップはなく、首輪にも飼い主の連絡先が付いていなかった。その首輪も猫用の鈴付きのもので、可愛がってはいたらしいが、おそらく飼う条件がなかったのか、駐車場に置き去りにしたようだった。その駐車場にパピコを見つけたことを紙にプリントし、近くの目につく建物に貼りだしたが、一週間経ってもなんの連絡もなく、結局娘夫婦はパピコを獣医に連れていって、健康診断や予防注射をすべてして、マイクロチップもいれてもらった。鑑札登録もして立派な娘家族の愛犬になった。

カウガールブーツのパピコ 

当初パピコがどんな仔犬なのかわからなかったが、獣医は、おそらくパグとチワワの間の仔であろう、と見解を下した。それにもしかしたらダックスハウンドも混じっているかのような胴長。大きなボタンのような目。受け口で愛嬌のある仔である。雑種は一般的に賢いが、この仔も例外ではなく、一月もしないうちに、娘達はしっかり躾をしてしまった。

手をピストルにして、ぴゅうぴゅうと言うと、パピコはよいしょと横たわり、死んだふりをして、お腹を見せる。パピコはこの”芸”が好きで、ご要望に応じて、日本語でも英語でもポルトガル語でもスエーデン語でも対応してくれる。なかなかサーヴィス精神にあふれている。小さな仔なのに、かなり楽しませてくれるパピコだ。

テンガロン(どころか0.09ガロン)ハットのパピコ

日曜の午餐に毎週長女一家はパピコも連れて、我が家にやって来るが、パピコはまず夫の膝に手をかける。うちに常備してあるパピコのおやつを一つづつ夫に貰い、話しかけるようになにかつぶやく仔である。こんな小さくても、誰がアルファメールか知っている。

折り鶴もできる(うそ)

小さくても非常に大きな存在感のあるパピコは、娘家族はもちろん遠くに住む子供達家族の間でも大切な家族の一員である。マヤはパピコと喧嘩するでもなく、なかよく庭を一緒に駆け回っていたものだ。母親だけが愛せる御面相だとよくからかわれたが、この仔も、家族といえば家族になった。


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