ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

薬局のカウンターで

2021-05-12 | アメリカ事情 人間性

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見知らぬ人からの本物の優しさほど美しいものはない。

ある友人は抗うつ剤の処方箋を薬局に持って行くと、うら若い女性の薬剤師が応対してくれた。この新しい薬剤師は友人の投薬歴や投与量をチェックし、その投与量の多さについて心配した。その多さを友人に述べつつ、彼に尋ねた。「この薬の摂取量が気になりますが。」 友人は言った。「それだけ私の症状には必要なのです。」

処方箋を調合している間、友人は自分の銀行口座をチェックし、その処方薬に支払うに十分ではない残高なのに気がついた。カウンターに戻って早速薬剤師に、この処方薬に支払うに十分な残高がないことを伝え、次の給料日に受け取りに来ると告げた。

この薬剤師の若い女性は、その手を伸ばして彼の手に触れ、彼の目をまっすぐに見つめ、「それをお受け取りください、大丈夫です。支払いのできる日にお支払いくださって結構ですよ。この摂取量の多さは、あなたがとてもこれを必要としているとわかります。だから今日お支払わずとも、お出来になる日にどうぞ又いらしてください。」

友人は涙を堪えるのに精一杯だった。若い薬剤師は、彼にハグをしてもいいか彼に尋ね、彼は、はい、と答えた。彼はその日薬局で、美しい魂に出会い、人間愛への信仰を少し回復させてくれたことにとても感謝した。彼の薬剤師への感謝は人の想像以上の物だと言った。

 

 

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親切な心は綺麗な顔よりも良い。

 

 

コメント (2)
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