医療破壊・診療報酬制度・介護保険問題を考える

リハビリ診療報酬改定を考える会を中心とするメンバーのブログ。リハ打ち切り問題や医療破壊等に関する話題が中心。

リハビリ打ち切り問題とINSLA

2007-10-23 03:29:42 | リハビリ打ち切り/医療破壊問題
東寺の野外能を主催したのは多田富雄先生が代表をつとめる『自然科学とリベラルアーツを統合する会(Integration of Natural Sciences and Liberal Arts, INSLA)』です。

リハビリ打ち切り問題と、このような活動との関連について不思議に思われる方も多いかもしれません。しかし、根本では深くつながっていると思います。

以下は、INSLAのレポートからの引用です。
『科学のあり方は人間の本質的理解をめざしたリベラルアーツ的思考が基盤になっていたはずです。しかしながら、科学的進歩を重視するあまり、現代社会では何が基盤であるべきかが忘れ去られようとしています。実際、目に見える成果だけにとらわれ、実績重視主義で、科学の本質を見失った方向付けがなされているのではないか?』

上記の「科学」を「医療」に置き換えた時、リベラルアーツ的思考を、より根源的な発想ができる哲学的基盤を含めた思考と考えるとわかりやすいでしょう。つまり、リハビリ医療では「QOL」を中心に据えるべきであるのに、いつしか「効率優先」、「自立強制」、「諦め促進」になってしまったことを猛省すべきだと私は思います。経済でも、教育でも、同じ構造からさまざまの問題を生んでしまったことは、お気づきの通りです。

リハビリ医療の本質をもう一度考えてみて下さい。

臨床医D
コメント
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