インプロヴィゼーションの彼方に

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FENCE OF DEFENCE Ⅲ / 2235 ZERO GENERATION

2005-03-30 01:04:36 | 今日の一枚
ついでだからレビューしておきましょう。TVアニメ版三国志の主題歌およびサウンドトラックを担当した、西村麻聡率いるFENCE OF DEFENCE。
実はこのバンド俺にとって結構重要なバンドで、好きだったのは中学生のときだったと思うけど、
当時人気だったTM NETWORKみたいな髪型をしてTM NETWORKみたいな衣装をきてたこのバンドの、TM NETWORKよりも人気のなさ、TM NETWORKみたいだけどあと一歩煮え切らない曲の出来の絶妙感が、
当時売れてる音楽にはなかった独特なSF感と叙情性が、なんとなく自分好みで結構本気で好きだった。このバンドに出会ったとき、楽器も弾けないのに将来の夢というのにミュージシャンになりたいという密かな選択肢さえ与えてくれたといっても過言ではないほど、実は今振り返ると自分にとって影響を与えていたようなグループな気がする。

中でも、この3rdアルバム『FENCE OF DEFENCE Ⅲ / 2235 ZERO GENERATION』は、TM NETWORKのCAROLを意識してか、SF小説かなんかに音楽をつけたというトータルコンセプトアルバム的作風のアルバムで、当時中学生だった少年の心を捕らえて離さなかった。
しかもこのアルバムには、TM NETWORKのGET WILDに続け!といわんばかりに、人気TVアニメ『City Hunter』の主題歌『セイラ』という謎のキャッチーさを持つ名曲が収録されているというのもポイントが高い。
また幼心に感動したのはこのアルバムのラストを飾る『THIS WORLD』という、絶望の危機的クライマックスを乗り越えて、生き残った主人公ヒロインをバックにエンドロールに流れてくるような、演劇的アレンジ構造のシンセサイザーによる仮想シンフォニックな優しさあふれる名曲である。
曲名に負けないくらい壮大なSFもしくはアニメ映画の最後を歌うようなこの曲は、今聴いても結構感動的。

要はこのバンド、TMのまねだけかと思っていたが今聴きなおすと、ハードロックあり80sクリムゾン、エイジアあたりのプログレありと、自分がその後辿る音楽的要素を持っていたんあだなぁと思い面白い。
意外なルーツを探れる。こういう発見も音楽聴く醍醐味かもしれませんね。