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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

日本維新の会は梅村みずほ議員を党員資格停止処分にしたが、その理由は亡くなったウィシュマさんについて「詐病」「ハンガーストライキ」とデマ発言をしたからではなく、党の指示を聞かなかったからだった(呆)。

2023年05月29日 | 野党でもゆ党でもなく第2自民党の悪党維新

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 まさかこんな1年生議員についてこんなに記事を書くことになるとは思いませんでしたが、事は日本維新の会のフェイク体質に関わる問題なので捨て置けません。

 日本維新の会の梅村みずほ参院議員が、党の指示に従わず国会の委員会で質疑を行ったなどとして、2023年5月26日、6か月の党員資格停止処分を受けました。



 梅村議員は今年5月12日に行われた参院本会議で維新の会を代表して入管難民法「改正」案に関して質問する中で、2021年3月に名古屋の入管施設で亡くなったスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさんの死に関して

「よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」

「支援者の助言は、かえって収容者にとって見なければよかった夢、すがってはいけない『わら』になる可能性もある」

と発言しました。

 実際には、名古屋入管が適切な医療措置を取らなかったことが原因だと入管自身の報告書で認めているのですが、梅村議員はこれを支援者がウィシュマさんに仮病を使えと言ったからだととんでもない濡れ衣を両者にかぶせたわけです。

 

 この梅村議員の参院本会議での暴言質問について、ウィシュマさんの遺族の弁護団が5月16日に梅村氏に質問状を送り、発言の根拠をただして

「支援者の一言が原因でウィシュマさんに病気になれば仮釈放してもらえると淡い期待を抱かせたのか」

との質問したのに対して、梅村議員は5月16日の参院法務委員会という国会の場でまた堂々と

「事実はありません。しかし、可能性は否定できません」

「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったのかもしれない」

などと答えたんです。

 何度も言うようですが、事実はありませんが可能性はありますなどと言い出したら、ウィシュマさんは入管のミスではなく宇宙人に殺されたとかなんでも言えるようになってしまいます。

 まして、ウィシュマさんが食欲がないと訴えていた証拠のビデオや面会記録もあるのに、ハンガーストライキをして亡くなったとかどこから出てくるのか、信じられないようなデマ・フェイクです。

 

 

 さらに、梅村議員は5月18日の参院法務委員会にもまだ維新の会からの委員として出席し、

「ウィシュマさんのご遺族にとっては、酷な真実が明らかになろうとも、真実を追求するのが、この国を愛してこの国で亡くなったウィシュマ・サンダマリさんの弔いにもなろうと」

「臆測でもありません。デマでもありません」

 とまたすさまじい酷いことを言ったんですよ。

 

 

 ウィシュマさんが詐病で仮釈放を得ようとしたとか何の根拠もなく言っておいて、それが日本を愛したウィシュマさんの弔いになるわけないでしょう。

 この梅村議員に対して、日本維新の会は5月26日、梅村議員を党員資格停止6か月の処分にすると発表しました。

 ところが、処分の理由について藤田文武幹事長は、党から委員会で発言を控えるよう指示を受けたにもかかわらずそれに従わなかったガバナンス上の問題で、質疑の内容自体は処分理由に含まない、と言い切りました。

維新の会の藤田幹事長(右)と音喜多政調会長。

参考記事 kojitaken の日記さんより

維新は梅村みずほを党員資格停止処分にしたが、なぜ音喜多駿と鈴木宗男は「お咎めなし」なのか(呆)

 

 

 藤田幹事長の説明を詳しく見ると

「支援者の在り方への問題提起は我々党として持っているし、質疑の内容について事実を基にしっかりと論理構成して真実に迫るということは適切な態度だったと思うが、ここは本人も認めているがいわゆる論理構成の未熟さ、感情のセルフコントロールの未熟さからあまりよろしくない質疑になってしまったということは本人も反省しております。

 その中で途中経過の中でですね、政調会、党役員とのやり取りの中で質疑についての指示、取りやめ等も含めた内容の指示があったにもかかわらず最終的に質問通告については、以前申し上げましたが、政調会に提出されたものと違う内容で質疑が行われて、感情的な最終質疑になり批判をいただいた、党の指示に違う、ガバナンスから逸脱したということについて処分をした」

と言うのです。

 

 

 つまり、党の指示に従わずに質問したから処分するが、5月12日の参院本会議での梅村議員の以下の発言、

「よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」

「支援者の助言は、かえって収容者にとって見なければよかった夢、すがってはいけない『わら』になる可能性もある」

 については、同じ問題意識を維新の会全体としても持っていて、梅村議員の代表質問は

「質疑の内容について事実を基にしっかりと論理構成して真実に迫るということは適切な態度だった」

というのです。

 これは、事は梅村議員一人の問題では完全になくなり、支援者がウィシュマさんに病気になれば仮釈放させてもらえると思わせて、ウィシュマさんが詐病をしたのか、維新の会が立証責任を負う事態になりました。

 

 

 確かに、維新の会の馬場伸幸代表も5月25日の定例会見で参院本会議での梅村発言について

「スタートは間違っていないということは 言えると思う」

「入管施設でのいろんな部分での改善、改革を前面に最終的に出していくという、質問のテクニックとも言えると思うが、そういう形であれば何の問題もなかった

 と述べているんです。

 だから、梅村議員の代表質問はまさに維新の会の総意でなされた「代表」質問であり、維新の会は

「支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながった」

おそれがあるという立場なわけです。

 この問題は梅村議員を党員資格停止処分にしたということでは全く収まらなくなりました。

 立憲民主党など他党は参院法務委員会で、この入管難民法改悪案に修正を加えて賛成している維新の会に、どんな証拠に基づいて支援者の一言でウィシュマさんが死ぬ羽目になったという可能性があるのか、ガンガン追及すべきです。

 
反省はしたが発言は撤回せず、ウィシュマさんにもご家族にも支援者にも謝罪もしない。まさに維新の会の体質を体現した議員だ。
 
 
 
参考記事 村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより
不祥事で議員辞職する維新議員はほとんどいない。こんな政党を支持・容認したり批判せずにいたりすることは維新の不祥事を支持するようなものだ。 #維新は最悪の選択肢
 

 

入管難民法改悪案に関する関連記事

人権上の問題を国内外から指摘され2年前に廃案となった入管法改正案がほぼ同じ内容で国会に提出されて国会審議入り。難民認定申請中でも強制送還できるようにするなど外国人の人権を蹂躙するゾンビ法案反対。

【#維新は最悪の選択肢】岸田政権が日本学術会議法改悪案を取り下げるのには反発し、廃案にしたのにまた出してきた入管難民法改悪案には協力する日本維新の会は、まさしく野党でもゆ党でもなく日本一の悪党だ。

難民を迫害を受ける母国に追い返して殺しかねない。国連報告者も抜本的見直しを勧告。入管難民法改悪案は絶対許されず廃案しかない。立憲民主党は妥協するな。

【#自民党に投票するからこうなる】自国維公=「地獄逝こう」が、マイナンバー義務付け法案、60年超の原発運転法案、入管難民法改悪案などを次々と可決する悪法ラッシュ国会に【#維新に騙されるな】

難民認定申請中でも祖国から逃げてきた外国人を危険な母国に追い返す!入管難民法改悪案を再び廃案に持ち込もう!5月7・8日のデモ・集会の問い合わせ先あり!!5月19日には日弁連の集会も!!

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梅村発言に関する関連記事

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【#維新クオリティ】日本維新の会の梅村みずほ議員がウィシュマさんに対して何と3度目の暴言を吐き、維新がやっと謝罪し梅村氏を法務委員会から更迭。それでも梅村氏は謝罪撤回せず。【#維新は最悪の選択肢】

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梅村議員が謝罪も撤回もしないということで、ウィシュマさんの妹は梅村議員本人による発言の撤回と謝罪を求めるとしたうえで、

「二度と事実に基づかずに、姉の尊厳を傷つける発言をしてほしくない」

と訴えています。

もちろん梅村議員は撤回と謝罪をすべきですが、この事件はもう梅村議員個人だけの問題ではなくなっています。

日本維新の会全体の認識が今回の事件の根本原因で、梅村議員は維新を代表して質問をしたのですから、維新の会自体にも撤回と謝罪を求めるべき状況です。

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【速報】維新・梅村参院議員「6か月の党員資格停止処分」スリランカ人女性めぐる発言

2023/05/26 17:30 MBS

 

 日本維新の会は入管施設で亡くなったスリランカ人女性をめぐる発言が問題となっている梅村みずほ参院議員について、6か月の党員資格停止処分としました。5月26日に日本維新の会藤田幹事長が明らかにしました。

 (日本維新の会・藤田文武幹事長)
「支援者の在り方への問題提起は我々党として持っているし、質疑の内容について事実を基にしっかりと論理構成して真実に迫るということは適切な態度だったと思うが、ここは本人も認めているがいわゆる論理構成の未熟さ、感情のセルフコントロールの未熟さからあまりよろしくない質疑になってしまったということは本人も反省しております。その中で途中経過の中でですね、政調会、党役員とのやり取りの中で質疑についての指示、取りやめ等も含めた内容の指示があったにもかかわらず最終的に質問通告については、以前申し上げましたが、政調会に提出されたものと違う内容で質疑が行われて、感情的な最終質疑になり批判をいただいた、党の指示に違う、ガバナンスから逸脱したということについて処分をした」

 6か月の党員資格停止処分を受けたのは、日本維新の会の梅村みずほ参議院議員です。

 梅村議員は5月16日の法務委員会で2021年3月に名古屋の入管施設で亡くなったスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)に対し「ハンガーストライキによって亡くなったかもしれない」と発言したことなどを受け、法務委員会を更迭処分となっていました。

 ウィシュマさんの遺族は、梅村議員の発言について次のように批判しています。

 (ウィシュマさんの妹・ワヨミさん 5月17日の会見)
 「姉は必死に生きようとしていました。こんな発言は絶対に許されない」

 維新の会は国会議員団の党紀委員会を開き、党は梅村議員で追加で処分することを決定したということです。

 梅村議員は取材に対し、これまで「すべての資料や映像を見たうえで発言していて真意が伝わっていない」などと話していて、遺族や支援者に対して発言の撤回や謝罪は行っていません。

 一連の問題について、音喜多政調会長は参議院の法務委員会で次のように謝罪しています。

 (日本維新の会 音喜多駿 政調会長)
 「当委員会での我が党所属議員による一連の発言は、十分に根拠のない問題提起の範囲を超えた不適切な内容や、静謐な委員会の場を乱すものが含まれておりました」

 

 

維新・梅村みずほ議員『党員資格停止6か月の処分』 党の指示に従わず委員会で発言

2023/05/27 09:40 MBS

 日本維新の会の梅村みずほ参院議員が、党の指示に従わず国会の委員会で質疑を行ったなどとして、6か月の党員資格停止処分を受けました。

 日本維新の会の梅村みずほ参院議員は今年5月に行われた法務委員会で、おととし3月に名古屋の入管施設で亡くなったスリランカ人ウィシュマ・サンダマリさんに対し、「ハンガーストライキによって亡くなったかもしれない」などと発言。遺族らから発言の撤回と謝罪を求められています。

 維新は5月26日、梅村議員を党員資格停止6か月の処分にすると発表しました。処分の理由について藤田文武幹事長は、党から委員会で発言を控えるよう指示を受けたにもかかわらずそれに従わなかったガバナンス上の問題で、質疑の内容自体は処分理由に含まない、としています。

 

 

遺族への謝罪も拒否している梅村みずほ議員
遺族への謝罪も拒否している梅村みずほ議員

維新・梅村みずほ議員に党員資格停止6か月処分「処分理由は、発言内容ではありません」

 日本維新の会は、名古屋出入国在留管理局の施設で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんに関する国会質疑をめぐり、遺族から抗議を受けていた同党の梅村みずほ参院議員(44)に対して26日、党員資格6か月の処分を発表した。

 梅村氏は5月16日の参院法務委員会で、2021年に入管施設で死亡したウィシュマさんの病死について「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったのかもしれないし、結局、死因は分からなくなっている」などと発言していた。

 維新の藤田文武幹事長幹事長はこの日、国会内で開いた会見で梅村氏の発言が党規則「政治倫理に反する行為」「党の規律を乱す行為」に該当するとして「6か月の党員資格停止処分」とした。

 処分の理由は梅村氏が同月16日、18日に参院法務委員会で行った法務省への質疑が「党の指示に反した」と判断したからだという。

「直接的な処分理由は、梅村議員の発言内容ではありません。(梅村氏が)党の指示を聞かず、勝手な判断で質疑に立ったからです。党のガバナンスを逸脱した行為です」と藤田氏は説明した。

 梅村氏は今回の処分で議員活動にどんな支障をきたすのか。藤田氏は「代表的なことでいうと、党は党勢拡大のために政党交付金というものを一定の基準を設けて現職議員に分配しています。それについては停止されます」と説明した。

 維新は所属国会議員が問題を起こした場合、処分を8段階に分けてあるという。「厳重注意、戒告、党の役職停止、公職の辞任勧告、選挙に置ける非公認・非推薦、党員停止、離党勧告、除名という形をとってます。梅村議員は軽いほうから6番目の処分。重いほうからは3番目となります」(藤田氏)

 維新は梅村氏に処分内容の通告を済ませ、不服がある場合、1週間以内に藤田幹事長への申し立てができることも伝えたという。

梅村氏、「己の未熟さ痛感」と投稿 不適切発言で党員資格停止処分

日本維新の会

 名古屋出入国在留管理局で病死したスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)に関する不適切な発言をした梅村みずほ参院議員は27日、自身のツイッターに、所属する日本維新の会から党員資格停止6カ月の処分を受けたことについて「己の未熟さを痛感するところであり、今回の処分を謹んでお受けする」と投稿した。

 梅村氏は「多くの皆様よりいただいた叱咤(しった)激励の全てを糧として今一度初心に立ち戻りたく存じます」と思いをつづった。

 梅村氏は12日の参院本会議で「支援者の一言がウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況につながった恐れも否定できない」と発言。16日の参院法務委員会では「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったかもしれない」と述べた。

 遺族が「デマ」と抗議し、維新執行部は梅村氏に発言を慎むよう指示したが、梅村氏は18日、「根拠はある」として撤回しない考えを示していた。【安部志帆子】

 

 

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6 コメント

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度を越している維新の人権軽視・デマ・フェイク体質 (the hang man)
2023-05-29 17:52:39
おとといの「報道特集」でやってましたね、この問題。
ちゃんと支離滅裂な維新議員の映像も流してました。

もっともっと、遠慮しないで維新の悪質さ、異様な実態をメディアは伝えるべきですよ。
返信する
【 入管法改正案に対する立場の違い 】 (三角四角)
2023-05-29 19:25:12
 【 UNHCR(The UN Refugees Agency)日本
 難民保護・Q&A
 質問3.難民とは誰のことですか?

 1950年UNHCR事務所規程、1951年難民条約、1967年難民議定書において、難民は、人種、宗教、国籍、政治的意見または特定の社会集団に属するという理由で、自国にいると迫害を受けるおそれがあるために他国に逃れ、国際的保護を必要とする人々と定義されています(厳密な定義は難民条約の第1条A(2)を参照)(後略)。(UNHCR国際的保護に関するガイドライン 12を参照)(注1)。 】


 日本維新の会の梅村みずほ参院議員が、名古屋出入国在留管理局の施設で死亡したスリランカ人女性に付いて、立証の出来ない憶測を含む発言が問題になっています。
 でも、それとウィシュマ女史の難民申請資格の有無とは別問題です。
 ウィシュマ女史は、上記の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の難民の定義に該当するのでしょうか?


【 別紙一覧
(番号)  (資料名)
4     A氏(ウィシュマ女史)と支援者らの面会時の言動等一覧表(抜粋)
※被収容者面会簿から抜粋。
※「ほか○名」「支援者○名」と記載している面会者は,S1氏,S2氏以外の支援者
[日付]     [面会時間]      [面会者]
(令和2年)   15時43分から    S1氏ほか1名
12月9日     16時13分まで

(要旨)A氏は下記のとおり発言した。
・留学生として来日した。
・来日してから同国人男性と出会い,恋人関係になった。
・その恋人から暴力を受けた。
・その恋人は警察にいたが,今は入管にいると思う。
・その恋人から「殺す。」と書かれた手紙が届いた。
・私は自分で警察に行った。
・帰国したいが,家族との連絡は途絶えているので,帰国したらお寺に行きたいと考えている。
・私を助けてくれる人は誰もいない。

[日付]     [面会時間]      [面会者]
12月16日    15時27分から     S1氏ほか2名
15時57分まで
(要旨)A氏が「日本は良い国で,とても好きになった。本当は日本で生活したいけど,
頼る人もなく,仕方がないからスリランカに帰ります。」といった内容の発言をしたこと
に対し,「日本で生活したいなら支援するので仮放免申請等を行ってはどうか。」と助言し,
A氏は帰国について少し考え直す趣旨の返答をした(後略)((注2)・別紙)。 】

 以上、被収容者面会簿からの抜粋によると、(令和2年)12月9日にA氏(ウィシュマ女史)は、「帰国したいが,家族との連絡は途絶えているので,帰国したらお寺に行きたいと考えている。」と発言した。
 また、12月16日に、A氏(ウィシュマ女史)は、「日本は良い国で,とても好きになった。本当は日本で生活したいけど,頼る人もなく,仕方がないからスリランカに帰ります。」と発言した。

 以上の発言から、A氏(ウィシュマ女史)は、「人種、宗教、国籍、政治的意見または特定の社会集団に属するという理由で、自国にいると迫害を受けるおそれがあるために他国に逃れ、国際的保護を必要とする人々」という国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が定義する難民に当たりません。
 何故なら、A氏(ウィシュマ女史)本人が、「帰国したい、帰国したらお寺に行きたい」と発言して居るからです。
 難民とは本国にいると迫害を受けるおそれがあるために他国に逃れる人々なので、自発的に帰国したいと言う人が難民に該当することなど在り得ないからです。

 入管法の改正の目的は、難民を詐称する不法残留者を速やかに強制送還し、本当の難民のケアを充実させるものです。
 従って、入管法の改正を、難民の迫害などと批判するのは、本末転倒と言わざるを得ません。
 不法残留者を助ける為に、真の難民の保護を妨げているからです。

入管問題を整理すると、
右翼・保守の主張は、
(1)在留期限を徒過した不法残留者が入管施設に収容されても、強制送還に応じない
(2)強制送還しようとすると、難民でもないのに「難民認定申請」する
(3)「難民認定申請」しても、認定されなければ、入管施設を出られないので、将来への不安から、自暴自棄になって暴れたり、自殺する者も出てくること(注3)。
(4)送還の見通しが立たない被収容者に対して住居や行動範囲の制限などを条件に一時的に身体の拘束を解く“仮放免”という制度がある。先の見えない収容生活に、この制度の適用を求める被収容者は多く、健康状態の悪化を理由に“仮放免”の許可を受けようと企て、拒食に及ぶ被収容者もいるのが実情だ(注4)。
(5)入管庁によると、強制送還を拒む外国人で“仮放免”の許可を受けた2855人のうち415人がその後国内で逃亡し、消息を立っている(注4)。
(6)不法滞在などで強制送還対象となった外国人のうち、帰国を拒む「送還忌避者」が3103人に上り、3割にあたる994人が有罪判決(薬物関係が630件、性犯罪(34件)や殺人(7件))を受けていたことがわかった。出入国在留管理庁が(2021年12月)21日、公表した(注5)。


左翼・リベラルの主張(注6)は、
(1)低い難民認定率に改善策をとらない一方、難民申請者の送還を可能にし、迫害を受ける恐れがあるのに難民を本国に送り返す。
(2)送還忌避罪を創設し、帰国できない事情があるため在留を希望する人に刑罰を加える。
(3)監理措置制度により、在留資格のない外国人の監視を支援者らが引き受けない限り解放せず、無 期限の長期収容制度を存続させる。
(4)在留特別許可制度の縮小と、問題のある判断要素の法定で、同制度による救済を狭める。

 左翼・リベラル(以下左翼という))(1)の低い難民認定率に改善策を採らないという評価は間違っています。
 難民申請の回数を限定することによって、虚偽難民申請を減少出来ます。
 そうすると難民認定率の分母が小さくなりますから、難民認定率は高くなります。
 迫害を受ける恐れがない詐称難民を排除することによって、真の難民の審査に時間と手間を今より多く掛けられますので、迫害を受ける恐れがあるのに難民を本国に送り返す可能性は今より小さくなります。

 左翼(2) 帰国できない事情があるとは、難民に該当するので、日本政府によって保護されるので問題はありません。
 左翼(3) 在留資格のない外国人の支援者は、今迄、仮放免させるだけで何もしませんでした。
 しかし、強制送還を拒む外国人で“仮放免”の許可を受けた2855人のうち415人がその後国内で逃亡し、消息を立っている(右翼・5)。
 しかも、帰国を拒む「送還忌避者」が3103人に上り、3割にあたる994人が有罪判決を受けていた。
 罪の内訳は、(未遂を含む)では、複数の罪に問われた場合も含めると、薬物関係が630件と最も多く、性犯罪(34件)や殺人(7件)
 この様な者達を所在も確認させずに、自由にさせて置くと、日本国民に対する抽象的危険が増大します。
 左翼(4) 在留特別許可制度の問題のある判断要素の法定と言うけれど、判断要素が法定されていなければ、担当官の恣意的な判断を排除出来ず、不公平な取扱いになるのではないでしょうか。

 右翼・保守の主張は、詐称難民を排除して犯罪者を含む「送還忌避者」を強制送還して、難民認定率を上げつつ、時間と労力を真の難民を救う為に集中的に使うことにあるのではないでしょうか?
 左翼・リベラルの主張は、詐称難民の犯罪者を含む「送還忌避者」をサクサクと難民認定し、難民認定率を上げるべきだと言っているのではないでしょうか?
 詐称難民まで難民認定したら、真の難民は漏れがなく救うことが出来るというのが理由でしょう?
 しかし、薬物犯、性犯罪者、殺人犯等を難民認定し、それらの者と善良な日本人と共存させるのは余りも惨いことだし、日本国民の人権を完全に無視していると思う。

 今回の入管法が改正されれば、ウィシュマ女史の様な不幸な事件は起こり難くなります。
 速やかに本国に強制送還されるからです。
 ウィシュマ女史の真相を知りたいという姉思いの二人の妹が日本に来ています。
 故に、ウィシュマ女史が送還されたとしても二人の妹がサポートしてくれた筈です。

 なのに、ウィシュマ女史の二人の妹が入管法改正に反対と聞いて、奇異な感じがします。
 「送還忌避者」を全員難民認定したい支援者に利用されているのではないでしょうか?
 また、支援者のウィシュマ女史のケアをもっとすべきだったという主張と、「送還忌避者」の虚偽難民申請を続けさせて、入管施設を満杯状態にしろという主張は矛盾に満ちています。
 送還されるべき、「送還忌避者」で入管施設を埋め尽くされたら、必要なケアが行き届かなくなるのは明らかです。
 人権保護を標榜しながらも、やり方を間違えれば、却って、人権侵害になるのではないでしょうか?

 人権団体は、日本で活動するのであれば、日本人の人権を尊重することを忘れてはいけません!


 (注1)【 UNHCR(The UN Refugees Agency)日本
 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR:The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees)
 https://www.unhcr.org/jp/protection_qa#Q3
 難民保護・Q&A © UNHCR 2001-2023 】

 (注2)【 出入国在留管理庁 Immigration Services Agency of Japan
 報道発表資料令和3年8月10日出入国在留管理庁
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/01_00156.html
 名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する調査報告について
 別紙(令和4年6月16日追加掲載)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001374800.pdf
 Copyright © Immigration Services Agency of Japan All Rights Reserved. 】

 (注3)【 弁護士ドットコム ニュース 2018年04月25日 10時33分 園田昌也
 入管施設の死亡事案、2007年以降で13件 「収容者がモノ扱い」の批判も
 https://www.bengo4.com/c_16/n_7782/
(弁護士ドットコムニュース)  ©  Bengo4.com, Inc. 2005 – 2023 】

 (注4)【 FNNプライムオンライン 2021年12月30日 木曜 午後7:00
 ウィシュマさんの死の背景に潜む入管制度の“危機”とは  社会部 森将貴
 https://www.fnn.jp/articles/-/291402
 © Fuji News Network, Inc. All rights reserved. 】

 (注5)【 読売新聞オンライン 2021/12/22 07:15
 送還拒否の外国人、3割に犯罪歴…難民認定申請悪用も
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211221-OYT1T50331/
 © The Yomiuri Shimbun. 】

 (注6)【 AMNESTY INTERNATIONAL JAPAN 2023年5月 9日
 日本:私たちは、あきらめない  あらためて入管法改定案の廃案を求めます
htt...
返信する
Unknown (津木野宇佐儀)
2023-05-30 01:52:53
>三角四角さん
あくまで、1極歩譲って…
あなたの主張から「ウィシュマ女史」案件と「難民」案件とは全くの別問題だということはよーくわかりました。
あなたの主張から導き出せることは、少なくとも「難民」云々でなしに「ウィシュマ女史」は日本滞在を望んでいるだけである、ということですよね。
なら、あなたの「ウィシュマ女史」云々の論法で「入管法改正」を語るなら、難民問題は(はっきり言おう、あなたのゼノフォビアが)全く別問題になるんですが…
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Unknown (raymiyatake)
2023-05-30 01:58:44
ウィシュマさんが難民じゃないって一生懸命主張立証することが何の意味があるのか全くわからないので、ブログ主の私も途中で読むのやめてしまいました🤣

ウィシュマさんや支援者をdisる梅村議員やネトウヨにも言いたいんですが、それ、入管難民法改悪案の是非と何の関係があるのん?
と思います
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法の穴を使った入管の人権抑圧 (秋風亭遊穂)
2023-05-30 22:06:50
 「入管収容者が仮放免制度を悪用している」とする言説があるようだが、ウィシュマさんの事例において問題とすべき点は、入管職員が職務を怠り、適切な医療を受けさせず、死に追いやったことである。医療検査の値から危険な状態にあったにもかかわらず、適切な対応をしなかったのは「未必の故意」だと私は思う。そして、梅村みずほの暴言は「ハンストで死んだのだろうから入管の対応に問題なし」と言うようなものだ。入管の体質を不問にするために事実を無視した「ハンスト」発言なのである。
 また、「収容」が手段として使われている。「一度、仮放免を不許可にして立場を理解させ、強く帰国を説得する必要あり」という記述がウィシュマさんの入管庁報告書にある。

 本来の収容の目的は、送還されるまでの「準備」としての措置であるもの。日本の入管はそこを逸脱し、罪亡き人たちを死に追いやってきた。この非人道的対応はウィシュマさんだけではない。

 問題は、収容や解放の判断に司法の介在がなく、入管側の一存で、それも不透明な意思決定によって決められることにある。「国連自由権規約委員会」は、収容体制の改善を求めている。

〔参考〕
入管法はどう変えられようとしているのか?その問題点は?
d4p.world/news/19702/
[https://]を冒頭に付けてください
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Unknown (ロハスな人)
2023-05-31 20:38:47
保守は難民云々 >

北欧諸国等は大量の難民の方たちを『移民として受け入れ』た結果、『社会の許容範囲を超え』て、治安が悪化したり、労働者の給料が上がりにくくなったりと『理想と現実のギャップ』を強く感じる人達が増えておられるようです。

三角四角さんは『大量の難民や移民には反対』の立場のようですから、実質的に『大量の移民を画策』している自民党政権の政策(経済政策はどうみても“移民をあて”にしています。)には大反対されているに違いありません。
(※私は少数の『人道的な難民』はまだしも、大量の移民や難民受け入れは“今の日本”では難しいと判断しています。
 『日本を好きになった』個人の方の来日や移住は歓迎しますが、『出稼ぎ』目的の移民は可能な限り制限すべきと思っています。

 梅村議員の『意味不明』な個人攻撃発言は論外として、亡くなられた原因は『杜撰かつ非人道的な管理体制』にあり、それは難民受け入れ云々以前の民主主義国としては論外な話でしょう。)

“穏健派保守”の私も自民党の様々な“グローバリズム”=極左政策には強く反対しております。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/11/post-97522.php
☆ヨーロッパ
多数の難民を受け入れたスウェーデンが思い知った「寛容さの限界」
2021年11月24日(水)12時17分
ジェームズ・トラウブ(ジャーナリスト)

<人道的見地から難民・移民を受け入れてきたスウェーデン社会が、財政負担と治安の悪化で右傾化へ舵を切る>
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