池田真規団長、右翼バラエティー番組に出演す

写真は、右から被爆者山口仙ニさん、被爆医師肥田舜太郎先生、仙ニさんの奥様、そして、池田真規弁護士。私の宝物の映像の一つである。　


　私の不在の間に、私の自宅に池田先生からお電話があって、妻がお話を伺ったそうだ。
「大阪のテレビ局で収録があってね」

　それが、なんと、８月９日放送、「たかじんのそこまで言って委員会」『核武装是か非か』（仮）という番組というのだから、ひっくりかえりそうになってしまった。

　池田真規弁護士（全国原爆症弁護団団長、日本反核法律家協会会長、百里基地違憲訴訟事務局長）。

　私が弁護士一年目からご指導いただいている大先生である。

　かたや、「たかじんのそこまで言って委員会」は、司会がやしきたかじん。パネリストが三宅久之、田嶋陽子、鈴木邦男、桂　ざこば、勝谷誠彦、宮崎哲弥、村田晃嗣、山口もえ。
　大阪ローカルの番組なので他地域では知られていないだろうが、まあ、「ＴＶタックル」をパクって下品で過激にしたような番組である。

　池田先生が妻に語ったことをまた書きで、書くと、核武装に反対するという人は池田先生と田嶋氏のみ（私から見れば一番頼りにならない援護者である）。

　池田先生は、冒頭、核武装論を居丈高に述べるパネリストを一瞥して、思わず、「愚者の楽園じゃのお」といってしまったのだという。

　番組収録が終わって、ディレクターが興奮して池田真規先生に、「かつてない番組が収録できました。ありがとうございました」と礼を言いに来たのだそうだが、愚者の楽園といわれて、パネリストも少しは本気になったのだろうか。池田先生が妻に『三宅は本当にバカだ』とおっしゃっていたという、評論家もゆでだこみたいに怒ったのだろうか。

　私は、人が言い合うのは好きでないし、編集でいくらでもカットされてしまうので、池田真規先生の魅力や大胆な発想が、テレビ視聴者に伝わるとはとても思えない。

　くだらない番組でも、よりによって８月９日放映の番気味で、核の問題を扱うと聞けば、一歩も引かずに出演する８０代の弁護士。
　日本中の被爆者から愛される弁護士。

　それが池田真規先生というお人なのだ。