神社の参拝やご祈祷、祭典(祭祀<さいし>)参列などでは、お辞儀をする機会が多くあります。
神道儀礼において、お辞儀は様々な種類があり、その時々によって使い分けます。
お辞儀は、大きく分けて3つです。
1 拝<はい>
2 平伏<へいふく>、磐折<けいせつ>
平伏は座礼(正座をしている時のお辞儀)
磐折は立礼<りゅうれい>(立っている時のお辞儀)
3 揖<ゆう>
そして、平伏・磐折と揖には、上体を前に倒す角度の深浅があり、それぞれ
2-1 深い平伏(深い磐折)
2-2 浅い平伏(浅い磐折)
3-1 深揖<しんゆう>
3-2 小揖<しょうゆう>
とよばれます。
合計6種類のお辞儀があるということです。
それぞれのお辞儀の、上体を前に倒す角度、お辞儀に要する時間、どのような時に行うかは、次のとおりです。
名 称 | 角 度 | 時 間 | 適 用 |
拝<はい> | 90度 | およそ一呼吸 |
祭典前後一拝 拝礼 玉串拝礼 |
深い平伏<へいふく> 深い磐折<けいせつ> |
60度 | 一定しない |
祝詞<のりと>奏上の間 祓詞<はらえことば>奏上の間 開閉扉の間 昇降神の間 |
浅い平伏 浅い磐折 |
45度 | 一定しない |
祓<はらい>(大麻<おおぬさ>、塩湯<えんとう>)を受ける間 |
深揖<しんゆう> | 45度 | およそ半呼吸 | 拝礼の直前直後 |
小揖<しょうゆう> | 15度 |
動作の直前直後 玉串、盃を受け取る時 |
一般的なお詣りの時に用いるのは、「拝」です。
少し丁寧にお詣りをしたい場合は「小揖」も用います。
そのため、まずは「拝」「揖」の2つを覚えれば大丈夫です。
正式参拝や昇殿参拝、ご祈祷、お神楽の奉納、祭典に参列するときには、「平伏・磐折」も覚えましょう。
そして、神道儀礼をより丁寧に行いたい場合には、深揖を用いることになりますが、私個人は深揖を行うのは神職さんだけで、最近は一般の人は行わないのではないかと思っています。
なぜなら、最近の一般的な出版物に「深揖」について詳しく書かれたものを、私は見たことがないからです。
(そのようなものがあったら、私の勉強不足です。ごめんなさい。)
どのような事柄にもいえますが、何かを知りたくて勉強を始めると、奥が深く知らないことがどんどん出てきます。
そして、一般教養としてどこまで身につけたらいいのか、わからなくなってしまうことがあります。
でも、神社参拝において重要なことは、神様や神様をお祀りする神社をうやまい、大切にすることだと思います。
他の参拝者に迷惑をかけたり、周りの方々を不快な気持ちにさせないように心がけ、自分なりに礼を尽くしてお詣りをすればいいと思います。
次回以降、具体的なお辞儀の仕方を記事にします。
さらに深浅があるとは。
確かに、どこまで…が難しいですよね。
そして、最後に書いていらしたこと、同感です。
とてもためになります。
ありがとうございます。
本ブログの初コメント!嬉しいです。
わたしもまだまだ勉強中ですが、少しでもお役にたてれば幸いです。