心のふるさと「伊勢の神宮」と神道のあれこれ@れーじん

日本人の心のふるさとといわれる伊勢の神宮。
伊勢国のれーじんが伊勢の神宮や神道、それに関連することをお伝えします。

明日は冬至

2014-12-21 09:00:00 | 神宮
平成26年は、明日12月22日が冬至ですね。
昼の時間が一年で一番短い日です。

冬至の前後2週間ほどは、神宮の皇大神宮<こうたいじんぐう>(内宮)入口の鳥居の真ん中から朝日が昇ります。


この時期、たくさんのカメラマンが、年に一度のこの風景を写真におさめようと、シャッターチャンスを狙います。
プロカメラマン、毎年撮影する常連のベテランアマチュアカメラマン、報道関係者もいらっしゃいます。

太陽を待つ間、非常に寒いです。
晴れた日の朝ですから、前日夜の放射冷却の影響もあるでしょう。
そして、ここは清流五十鈴川のほとり。
水辺はやはり冷えます。

山から太陽が顔を出し、その強く柔らかな光に照らされると、身体がほわっと温かくなります。
それまでにキンキンに冷やされた身体が少しずつとけていくようです。
太陽の力ってすごい!
太陽の神である天照大神<あまてらすおおみかみ>をお祀りする皇大神宮(内宮)の入口で、奇跡のような自然現象を目の当たりにし、太陽の偉大さを身をもって体験すると、天照大神を中心とする神々を大切にする神道というものが、いかに私たちの生活の身近で当たり前で、でも非常にありがたいものを基にしたものであるかを痛感します。

さて、この時期、世間はクリスマスムードでいっぱいですね。
実はこのクリスマス、イエス・キリストの「生まれた日(誕生日)」ではないそうです。
クリスマスは、キリスト教信者がイエス・キリストが「生まれたことをお祝いする日」だとか。
生まれてしばらく経ってから再度お祝いするのは、日本のお宮参り(初宮参り)に似ていますね。
キリスト教信者の友人いわく、「12月のベツレヘムで暖房のない馬小屋で出産って、寒すぎて赤ちゃん(キリスト)が凍死する。時期的にありえない!!」とのこと。
キリスト教以前にあった土着の自然崇拝(太陽信仰)と合わさって、この時期に祝うことになったのでは、といわれています。

自然崇拝では、昼の時間が最も短いことから、冬至は太陽の力が一番弱い日(太陽が死ぬ日)と考えられています。
そして、冬至以降、昼の時間がだんだん長くなっていくのは、これから太陽の力がどんどん大きくなる(一度死んだ太陽が、再び生まれる)と考えるのです。
だから、これから大きくなっていく太陽の神威をいただけることを喜び、それをお祝いするのです。

太陽を大切にするという思いは、形は違えど古今東西みな同じですね。

伊勢の神宮

2014-12-18 12:00:00 | 神宮
三重県伊勢市にある伊勢神宮。
「お伊勢さん」とも呼ばれています。
伊勢神宮の正式名称は「神宮」です。
でも、「神宮」というと、東京では明治神宮、名古屋では熱田神宮など、全国にある様々な「〇〇神宮」と勘違いしそう・・・。
そのため、正式名称を知っている人は、伊勢神宮のことを「伊勢の神宮」といいます。
そして、神宮は皇大神宮<こうたいじんぐう>(内宮<ないくう>)、豊受大神宮<とようけだいじんぐう>(外宮<げくう>)だけではありません。
他に14の別宮、43の摂社、24の末社、42の所管社があり、これら125社を全て合わせて「神宮」なのです。
(別宮、摂社、末社については、こちら

神宮の中心となる皇大神宮(内宮)の正宮<しょうぐう>。

これは遷御の後しばらくしてから撮影したものです。
新しい素木<しらき>が瑞々しいですね。

こちらは内宮および外宮に用意されている神域案内図。



(内宮・外宮が表裏に印刷されています)
ちなみに、この神域案内図は、内宮・外宮の遷御<せんぎょ>が行われた平成25年、あまりの参拝客の多さに数が足りず、一時期コピーが配られていました。

これから、案内図に載っていること、載っていないこと、伊勢の神宮以外の神社、神道や日本の神話、日本のしきたりなど、関連する様々なことをお伝えします。