霊犀社2

第2霊犀社(元祖第一は、田中逸平主宰の私塾)@霊際社@P。ネタ帳・メモ書きなど、まあガラクタ。嫌疑76件わざと表示拒否中

携帯 孤独 コンサマトリー

2007-08-02 16:27:34 | LinkRecords
携帯 孤独 コンサマトリー
携帯 孤独感
携帯 孤独
では逆に、携帯メールは、人間関係が良好な、明るい若者たちが利用するメディアで、孤独とは何の関係もないのであろうか。

5.まとめ

 携帯メールをよく使う若者は、友達が多く、友達や恋人とよく会い、孤独感も低い。明るく見える彼らだが、その背景には、いつでも人とコンタクトをとっていなくては不安であるといった、孤独に対する恐怖感や、孤独に耐える力の欠如が存在している。逆に言えば、携帯メールは若者の孤独恐怖と共存しているが故に、これだけ受け入れられたともいえる。

 たしかに、携帯メールは、いつでも気軽にコンタクトをとれるメディアとして、これまでにない優れた特徴を持っている。孤独を恐れる心理を背景にこうしたメディアを使いこなし、また友人や恋人ともよく会い、その結果として孤独感が少ないのであるから、携帯メール自体にはなんら問題はないようにもみえる。

 しかし、携帯メールにおけるコンビニ的人間関係(相手の事情を気にせずに、24時間、好きなときにコンタクトをとれる)に慣れてしまうと、孤独に耐えたり、自己を見つめたりする機会が奪われる危険性はないだろうか。

 現代の若者にしても、いつまでも携帯メールにふけり、友人と頻繁に会い続けられるわけではない。中村(2002)が明らかにしたように、学生も就職すると大幅に携帯メールの利用頻度が落ちる。仕事で常時返信できる環境でなくなるためである。彼らがやがて結婚や子育てで友人ともあまり会わなくなり、さらに子離れ、配偶者の死といったライフステージをたどるとき、これまでの世代のように、うまく孤独とつきあっていけるだろうか。冒頭に紹介したハウツー本の中に『29歳からの「一人時間」の楽しみ方』というのがあったが、これは29歳頃に孤独を持て余している人が少なくないことを暗示している。ライフステージ的に、これまでのような濃密な友人関係ができなくなったとき、孤独に対する耐性がないために、深い孤独感に悩まされる人が多くなるのかもしれない。

 もちろん従来から、人は孤独に直面したとき、飲酒や各種娯楽に逃避したりして、常に建設的な対処をしてきたわけではない。したがって、携帯メールの悪影響がどこまであるか定かではないが、今後、以上のような問題点について、注意深く見守っていく必要があるのではないだろうか。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コンサマトリー →  反孤独... | トップ | コンサマトリー 【consummato... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

LinkRecords」カテゴリの最新記事