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鍵穴ラビュリントス

狭く深く(?)オタク
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プラトニックlove好き

夢十夜と反自然主義

2014-02-06 10:10:30 | 文学~つまり本~
夏目漱石の『夢十夜』。
みなさんは第何夜が好きですか?
私が学校で習ったのは、……えーと、第七夜習いましたね。
私が好きな章は、第十夜ですけど。

「庄太郎は(略)パナマの帽子を被って、夕方になると水菓子屋の店先に腰をかけて、往来の女の顔を眺めている。」

のところが好きです。…………なんでだろう?←
あ、もちろん豚のところも好きですよ。


私がいまよりずっと頭よかった、高校生のとき、いろいろとメモしているものがあったので、それを書いてみます。

自然主義
(おそらくブリタニカをまとめたもの)
現実のありのままを、まったく客観的な立場で観察し、想像力を排して(=想いの部分の解釈をはずして)人間の生の実相に迫ろうとするもの。

自然主義(本来)
(おそらく学校の授業で習ったものを私なりにまとめたもの)
事実をありのままな様子・気持ちで語ることによって、そこから派生して得られる大切なこと(教訓みたいな心の糧みたいなもの)を知ってほしいという文学の書き方。
『破戒』(島崎藤村)
人間の行動を科学的・客観的に把握する。あらゆる美化を排除する。(byゾラ)

自然主義(変質後)
(おそらく学校の授業で習ったものを私なりにまとめたもの)
『蒲団』(田山花袋)
この小説の登場により、現実を赤裸々に描き出すものとして新たに解釈され始め、行動・内面の暴露の文学の書き方。
小説は事実そのままが理想であるという認識が徐々に浸透する。

反自然主義
(同じく私なりにまとめたもの)
言いたいこと(知らしめたい大切なこと)が先にあって、それを知らしめる為に「事実」として虚構と想像力で織り成す世界をつくってしまう文学の書き方。
(夏目漱石)


『夢十夜』
(本の解説から)
『夢十夜』はその題名から内容を「夢」、すなわち虚構で彩られた世界と認めることによって、『三四郎』以後の漱石の作品が日本を深く見つめて地に足ついたものに変わることを示唆する。




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