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鍵穴ラビュリントス

狭く深く(?)オタク
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プラトニックlove好き

「オレステイア」三部作

2014-06-23 20:49:41 | ギリシャ神話
オレステイアとは、オレステスの物語という意味。
作者は古代ギリシャ人のアイスキュロス。
復讐に復讐が重なる復讐悲劇。

●カテゴリーをギリシャ神話にしたけど……、劇だよ。
●それはおいといて、ずいぶん前(1年くらい前?)に紹介したクリュタイムネストラの詳しい話をここでしたいと思います。



【系図】(パソコンでみてください)


     ペルプス
      │
    │――――――――――――――│
  アトレウス           テュエステス
    │
│――――――――――――――│
メネラウス=ヘレネ(女)  アガメムノン=クリュタイムネストラ(女)
                     │ 
        │――――――│――――――――│ 
    イピゲネイア(女) エレクトラ(女) オレステス 


*ヘレネとクリュタイムネストラは双子の姉妹(詳細はこのブログのギリシャ神話のカテゴリーのふたご座ってとこをみてね)

*ヘレネ(絶世の美女)はパリスと通じている
*クリュタイムネストラはアイギストス(上のテュエステスの息子)と不義密通している――①隠蔽

*メネラウスはスパルタの王
*アガメムノンはアルゴス(ミュケーナイの近郊)の王

*他に、予言の能力をもつトロイアの王女カサンドラ(トロイア戦争で捕虜となってアルゴスに連れ去られた)も物語に登場



【あらすじ】
トロイア戦争とは、ギリシャVSトロイア。
神々も二分して戦った。
結果、トロイア落城。ギリシャ軍の勝ち。

アルゴスの王アガメムノンはギリシャ軍側についていた。


ところで、以前アガメムノンは狩りをしたときに「私の腕前には狩の女神アルテミスもかなわないであろう」と自慢したため、神の怒りを買い、トロイア出征のとき、アウリス出港に際して順風を得るため、神託により「娘を生贄にささげよ」ということで、長女イピゲネイアを生贄にする。――②復讐


トロイア戦争で凱旋してきたアガメムノン。
捕虜であるトロイアの王女カサンドラを連れて。――③嫉妬

アガメムノンの妻であるクリュタイムネストラは表面では華々しく夫を迎え、神のものである緋色の敷物を広げ、その上を歩いて館に入るように勧める。アガメムノンは躊躇するが、その上を通ってしまう。予言能力をもつカサンドラはアガメムノン一族にまつわる血なまぐさい歴史とこれから起こる恐ろしい殺害について語る。



クリュタイムネストラの愛人アイギストスにとっても、アガメムノン殺害は復讐であった。彼の父テュエステスはアガメムノンの父アトレウスに迫害されていたからだ。
クリュタイムネストラの夫殺しの理由は、上にあげた①アイギストスとの不義密通の隠ぺい②娘イピゲネイアの復讐③カサンドラへの嫉妬、と3つある。
クリュタイムネストラとアイギストスははかって、アガメムノンを殺す。




ここまでが、三部作の最初の『アガメムノン』という作品である。





次に、『供養する女たち』という作品が続く。
これでは、オレステス(じゃじゃん、主人公遅れて登場!)が父の復讐をする。
アイギストスを殺し、ためらいながらも母であるクリュタイムネストラを殺す。


クリュタイムネストラ:お待ち、待っておくれ、オレステス、これを憚(はばか)って、これに免じて、吾子、この乳房、それへ縋(すが)って、お前がたびたび、寝こけながらも、歯ぐきに噛みしめ、たっぷりおいしい母乳(おちち)を飲んだじゃないの。
(先生のプリントから引用、先生はアイスキュロス『ギリシア悲劇Ⅰ』「オレステイア三部作」呉茂一訳(ちくま文庫、1985)から引用)

……と、クリュタイムネストラが自分の乳房を見せつけるシーンは有名である。


しかし、復讐を果たした直後から、オレステスは復讐の女神の幻影に苛まれ、復讐の行為には終わりがないことが示唆される。
それに決着をつけるのが、次に続く第三部の神々の権威と法の裁き。



最後、『慈しみの女神たち』。
父の血筋のほうが大事で、母は媒体にすぎない、と神(誰? アテナかな?……うろ覚え)は語る。
(なんでなんでなんで~~~? 納得できない)
神々の投票により、同数になって、アテナが、同数ならばオレステスの勝訴とする、と語る。
こうして復讐劇は幕を閉じる。




❤Nちゃんへ❤
読んでクリュ班に教えてあげてー(*^^*)

今になって秋の星座

2013-12-20 09:00:57 | ギリシャ神話
ケイトちゃんも忘れていたけど、秋の星座うpするの忘れてたーm(__)m 天文気象部らしからぬ失態。
よし、あとで、「秋の日のヴィオロンのため息の~」もうpしよう。でもまずは、ではでは秋の星座のロマンを語りませう。



◇秋


☆アンドロメダ座☆(アンドロメダ銀河、二等星アルフェラッツ)
☆カシオペア座☆(知ってのとおりW型)
*椅子に縛り付けられた姿で古星図に描かれている。
☆ケフェウス座☆

☆ペルセウス座☆(変光星アルゴル)
*アルゴルはメデューサの首のところにある。
☆ペガスス座☆(秋の大四角形)
*秋の大四角形を胴体でなす。
*アンドロメダ座α星(アンドロメダ座の頭のところ)のアルフェラッツ(「馬のへそ」の意)は、もとはペガスス座δ星。

☆くじら座☆(ジュゴンが怪物になったみたいな姿)




古代エチオピア王国の王ケフェウスと王妃カシオペアとの間には一人娘のアンドロメダ王女がいました。
アンドロメダ姫は希代の美女で、カシオペアは娘のその美しさをいつも自慢していましたが、ある日、「わたしの娘は海の妖精たちよりも美しいわ」とつい言ってしまいます。それを聞きつけた海の妖精たちが海の神ポセイドンに言いつけました。ポセイドンは海の妖精の一人を妻としていたので、涙ながらに訴えてくる妻の頼みを聞かないわけにはいきません。そこで、エチオピア王国に化け鯨ティアマトをさしむけました。ティアマトはエチオピアの民にひどい水害を及ぼしました。困ったケフェウス王が神託をきいてみると、神の命令はアンドロメダを生け贄に捧げよということでした。それをエチオピアの人々が耳に入れ、アンドロメダを攫っていってしまいます。海岸の岩につながれたアンドロメダ。ティアマトが姿を現し、その恐ろしさに瞳を瞑ったとたん――、そこへ現れたのがペガススに乗ったペルセウス王子でした。大神ゼウスとアルゴスの王女ダナエとの間にうまれたのがこの英雄ペルセウスです。ちょうど、メデューサという髪の一本一本が蛇で、その顔は見た者をすぐさま石に変えてしまうという女の怪物を倒したあと、メデューサの血からうまれた翼のある馬ペガススに乗ってこのエチオピア王国にさしかかったところだったのでした。ペルセウスが化け鯨にメデューサの首をたかだかとつきつけると、化け鯨は石になって海の底へと沈んでいってしまいました。こうしてアンドロメダ姫は無事助かり、二人はめでたく結婚します。そして末永く幸せに暮らしたということです。


☆やぎ座☆
牧畜の神パーンの姿。
ある日神々がナイル川のほとりで宴会をしていたら恐ろしい怪物テュフォンが現れて、パーンはあまりにも慌てていたために上半身がヤギ、下半身が魚という奇妙な姿に変身した。面白がったゼウスが空にあげた。

*ピーターパンの「パン」はこのパーンからきているという説が有力。
 昨日英米演劇の授業で習ったばかりw



☆みずがめ座☆
☆みなみのうお座☆(一等星フォーマルハウト)
*秋の星座で唯一、一等星をもつ。

みずがめ座は、水瓶をもつ少年は美少年ガニメデスの姿を表している。
彼を空から見ていて気に入ったゼウスは、鷲に姿を変えて攫いにいった。
ガニメデスは神々の宴席でお酌をする役目を与えられた。
というのも、もとのお酌係・青春の女神へーべがヘラクレスと結婚することになったから、お酌する係がいなくなってしまったから。

*みずがめ座の水瓶から溢れだす酒(ネクタルという)はみなみのうお座が飲んでいる。

夏の星座

2013-08-21 07:25:25 | ギリシャ神話
夏も終盤;;
蝉時雨ももうあまり聞こえない。
しかしうpしないわけにはいくまい。

夏の大三角形の星座です。



◇夏


☆はくちょう座☆(一等星デネブ)
・スパルタの王妃レダに恋をした大神ゼウス。
・白鳥に自らは姿を化け、愛と美の女神アフロディーテに鷲に化けさせ、鷲が白鳥を追いかけるシチュエーションを哀れに思ったレダは白鳥をひざもとにかくまってやった。
・白鳥が飛び立ったあとレダは二つの金色の卵を産み落とし、その一つからは双子座のカストルとポルックスの男の子の双子が産まれた。もう一つの卵からはのちのトロイア戦争の原因になったヘレネと、クリュタイムネストラという女の子の双子が産まれた。

☆わし座☆(一等星アルタイル)
・上の白鳥座の神話の鷲としてもいいかも。
・水瓶座と関係のある星座で、水瓶座の水瓶をもつ美少年ガニメデスを攫ったときに大神ゼウスが化けた姿としてもよい。

☆こと座☆(一等星ベガ)
・竪琴の名人オルフェウスは黄泉に旅立った妻の妖精エウリディケを取り戻すため、冥界にでかける。
・竪琴を奏でて涙を誘い、冥界の王ハデスはエウリディケを返そうと約束してくれたが、一つだけ「冥界を出るまで後ろを振り返ってはいけない」と言った。
・ところが妻が後ろにいるか不安に思ったオルフェウスは振り返ってしまう。エウリディケは消えてしまった。



クリュタイムネストラ

2013-04-25 20:02:45 | ギリシャ神話
今日は英米演劇という授業で、復讐悲劇をやりました。
なんと星座のギリシャ神話ではあまり登場してこないクリュタイムネストラのお話!
楽しかったです。
先生に授業のあと、ヘレネとクリュタイムネストラは双子ですよ、って教えてあげたよ☆
(詳細は、このブログのギリシャ神話のカテゴリーのふたご座ってとこをみてね)

アイスキュロスって人の『オレステイア』(オレステスの物語)三部作『アガメムノン』『供養する女たち』『慈しみの女神たち』というものを習いました(*^^*)
クリュタイムネストラが夫殺しをおかすとは。
それに、ヘレネとクリュタイムネストラは、メネラウスとアガメムノンという兄弟と結婚するんですね。
いやーはらはらしながら授業の映像をみてました。
赤い服きたコーラス(合唱隊)が観客に説明をする役だそうです。

何回もいうけど、楽しかったなあ。

春の星座

2013-03-29 14:14:13 | ギリシャ神話
◇春


☆おおぐま座☆(北斗七星
・森の妖精カリストは狩の女神アルテミスの侍女。
・恋多き大神ゼウスはカリストを見初め、アルテミスに姿を変えてカリストに近づく。
・子を宿したカリストはゼウスの正妃ヘラに嫉妬され、熊に姿を変えられる。
・カリストの息子アルカスはほかの森の妖精たちに育てられ狩人に成長し、ある日熊となったカリストに弓矢を向けるが、ゼウスが哀れに思ってアルカスも熊に変えて、親子の熊を空にあげた。

☆うしかい座☆(一等星アークトゥルス
・そのアルカスはうしかい座のモデルにもなったといわれる。

☆おとめ座☆(一等星スピカ、十二星座)
〈正義の女神アストラエアとして考えると〉
・黄金の時代、神々と人間は地上で仲良く暮らしていた。アストラエアは人々に正義を説いていた。
・銀の時代、季節ができ、労働しなくてはいけなくなって、権力や独占を人々は望むようになった。神々は驚いて天界へ去ったが、唯一人アストラエアだけは地上にとどまった。
・銅の時代、嘘や暴力がはびこり、人々は戦いを始めた。アストラエアはもはや正義が幻想となったことを知って天界へ去った。
〈そのほかに、農業の女神デメテルや、デメテルの息女・冥界の女王ペルセポネの神話など、諸説ありますね〉

*スピカ・・・「麦の穂」という意。日本語では「真珠星」と呼ばれる。


☆しし座☆(一等星レグルス、二等星デネボラ、十二星座)
・英雄ヘラクレスの十二の冒険の一つめ。ネメアの森に住む化け獅子を退治するよう命ぜられたヘラクレスは、素手で首をしめて退治した。

からす座
・からすはもともと虹色のきれいな鳥だった。アポロンにアポロンの妻の様子を知らせる役目をしていた。が、とんでもない嘘をついたためにアポロンに醜い黒い鳥に変えられ、空にはりつけにされた。

☆りょうけん座☆(三等星コルカロリ
・うしかい座に連れられている2匹の猟犬のうち、南側の犬をカーラ、北側の犬をアステリオンと名前がつけられている。カーラの首輪にある星がコルカロリで、アステリオンには特に目立った星はない。

*コルカロリ・・・「チャールズ王の心臓」という意。清教徒革命で処刑されたチャールズ1世のこと。


オリーブ色の字のアークトゥルス、スピカ、デネボラの3つで春の大三角形
*上の3つにパープル色の字のコルカロリを加えて、春のダイアモンド
*下線が引いてあるものを順に辿ると、春の大曲線 
 
  ――となる





ふたご座

2013-01-21 13:50:00 | ギリシャ神話
このごろよく冬の大六角形が見えますね。

そこで、冬の大六角形の六つの頂点の一つをなすポルックスにまつわるお話を。


ある日、大神ゼウスはスパルタの王妃レダに近づこうと、白鳥に化けます。
そして愛と美の女神アフロディーテに、鷲に化けてもらって、鷲が白鳥を追いかける状況をつくりだします。
(なんかウィキペディアみたら鷹とか書いてあったんですが、私、部活では、鷲と教わったので鷲でいきます。)

追われる白鳥を可哀相に思ったレダは、白鳥を自分のひざもとにかくまってやります。
まんまとレダをだましたゼウスです。
これははくちょう座の神話になります。

(わし座の神話は、美少年ガニメデスをさらったときにゼウスが化けた鷲、としときます。これは青春の女神ヘーベがヘラクレスと結婚したので神々の宴会でお酌をする係ができなくなったため、ガニメデスをお酌をさせる係にしたのです。このガニメデスはみずがめ座として夜空に輝いています。なぜヘーベがヘラクレスと結婚したかというと、ゼウスの正妃ヘラがたいへんヘラクレスを憎んでいたのですが、難業をやり遂げたヘラクレスとの和解として自分の娘ヘーベをあげたのです。
ちなみに神々の宴会で飲まれていたお酒はネクタルといいますよ。)

で、レダは白鳥が飛び去ったのち、二つの黄金の卵を産みおとします。
どちらからも双子が生まれるのですが、

一つの卵からは男の子の双子、カストル(兄)とポルックス(弟)が生まれます。
それでこれは十二星座の一つ、ふたご座の神話となります。
ポルックスのほうが父であるゼウスの神の血を多く引き継ぎ、カストルは母レダの人間の血を多く引き継いだため、ポルックスは不死身の体でしたが、カストルは不死身ではありませんでした。
あるとき従兄弟と喧嘩して、カストルは死んでしまいます。
仲のよかった兄弟でしたから、ポルックスは自分も死にたいと父ゼウスに訴え、死なせてもらいます。そして二人の兄弟愛を星座にして空にゼウスが上げたのがふたご座です。
ポルックスのほうが神の血が濃かったため、一等星、
カストルは兄ですが、二等星です。

ちなみに、もう片方の黄金の卵から生まれたのは、女の子の双子です。
後のトロイア戦争の原因となる美女ヘレネと、あとクリュタイムネストラという名の女の子です。


冬の大三角形についてはもう12月に説明してありますのでそちらをお読みくださいませ。
ではこれにて。






知りませんでしたのローマ神話

2012-12-28 14:38:38 | ギリシャ神話
ギリシャ神話というかおそらくローマ神話です。

リヒテンシュタイン展を12月16日にみにいったのですが(12月16日の日記にその様子など書いてありますのでぜひみてください)、そのときあった絵画で、これは知らなかったという説明つきのがあったので携帯にメモってきましたのが以下の内容です。

軍神マルスはかまどの女神ヴェスタの神殿に仕える巫女レア・シルヴィアに恋い焦がれ、彼女が眠っているあいだに忍び寄った。二人の子の双子のロムルスとレムスはローマの建国者になったと伝えられる。

…そうです。


ギリシャ神話とローマ神話は互いに呼応しています。
たとえば、美の女神アフロディーテはローマ神話上ではヴィーナスですし
その息子エロスはローマ神話上ではキューピッドというふうにです。
軍神マルスは、ギリシャ神話上ではアレスに相当します。

ちなみにエロス(キューピッドのこと。クピドと発音されることもある。)は少年です。絵画などで赤ん坊として描かれているのは、プットーまたはアモレットと、エロス(クピド)とは区別して呼ばれていて、宗教的主題では天使、世俗的主題では愛の使者をあらわしています。
エロスと恋人プシュケの神話は素敵です。みなさんも興味をもったらどこかの本屋でギリシャ神話を買って読んでみてくださいね。

冬の大三角形の星座の神話

2012-12-19 07:35:20 | ギリシャ神話
今日は冬の星座のギリシャ神話を紹介します。


◇冬

☆おおいぬ座☆(一等星シリウス
・すぐ近くの星座オリオンの猟犬。
・または獲物を逃がしたことのない犬と、絶対につかまらない狐との競争が美しかったので、ゼウスが星座にあげた。


☆こいぬ座☆(一等星プロキオン
この猟犬の主人が、狩りの女神アルテミスの水浴びを見てしまい、鹿に変えられる。主人と知らずに猟犬は鹿をかみ殺してしまった。主人を待つが来ない。ゼウスが哀れに思って星座にした。


☆オリオン座☆(一等星ベテルギウス、一等星リゲル)
いつも自分の狩の腕自慢をしていた狩人オリオンは、女神ヘラ(または大地の女神ガイア)によって仕向けられた大さそりに殺されてしまった。


オリーブ色の字になっている三つを結んで冬の大三角形。

※そのほかに冬の大六角形というのもあります。
冬は一等星が多いので夜空を見上げてみるといいです。

花の神話

2012-12-16 17:21:01 | ギリシャ神話
1.向日葵(ひまわり)
【クリュティエ】: 水の妖精で、アポロンを恋い慕った。太陽神でもあるアポロンを見つめる向日葵に。

2.水仙
【ナルキッソス】: 森の妖精エコー〈→木霊〉は彼に恋をし、彼は水に映る自分自身の姿に恋をした。

3.アネモネ
【アドニス】:アフロディーテは誤って息子キューピッドの矢に傷つけられ、狩人アドニスに恋する。彼が猪に殺されて、嘆き、ネクタルと彼の血でもって儚いアネモネの花が生まれた。

4.ヒヤシンス
【ヒュアキントス】:この少年はアポロンの恋人。ある日、アポロンと円盤投げをして遊んでいたら、西風ゼピュロスが嫉妬して円盤はヒュアキントスの額にぶつかってしまい、死す。その血から生えでた悲しみの花。


プッサンの絵画「フローラの王国」にこの人たち大集合!

リヒテンシュタイン展にアネモネの絵画があったのでうpしました。


かんむり座

2012-12-16 17:13:26 | ギリシャ神話
☆かんむり座☆(二等星ゲンマ)
――(私の属していた)お天気部マスコット星座の一つで、春の星座


昔、アテネの国はクレタ島の属国で、クレタ島に住むミノタウルスという牛魔(牛の化け物)へ生け贄として、アテネの国の男女七人ずつが送られていた。それを知ったアテネの国の王子テセウスはミノタウルスを倒すべく自らその生け贄の一人となる。ミノタウルスはダイダロスという職人が造った迷宮ラビュリントスの奥にいて、その迷宮は中に入ったら二度と抜け出すことができないという。クレタ島に着いたテセウスは、クレタ島のミノス王の娘アリアドネ王女(実はミノタウルスの異父兄弟!)に恋される。アリアドネはなんとかテセウスを助けたく、ダイダロスの助言の通りテセウスに糸玉をもたせる。というのは、糸玉をほどきながら迷宮を進んでいき、ミノタウルスを倒したあとはそれに沿って帰ってくれば外に出られるのだった。テセウスはそうしてミノタウルスを見事退治し、アリアドネを連れてクレタ島を出る。途中、島で、テセウスの夢に酒の神ディオニッソスが現れ、アリアドネは自分の妻にするから置いていけと言う。テセウスは神の意向には逆らえないと思って、アリアドネを残し朝早く船を出発させてしまう。テセウスに置き去りにされたことを知ったアリアドネだったが、海に身投げしようとしたところでディオニッソスが現れて求婚する。(ヤッタ、玉の輿だわ。)で、結婚式でディオニッソスがアリアドネに贈ったのがこの冠。

*ゲンマ・・・ラテン語で「宝石」の意。

『鍵穴ラビュリントス』の「ラビュリントス」という単語の説明にもなりましたね。
リヒテンシュタイン展の絵画に描かれていたので、うpしました。