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貿易立国と言う妄念

2006年03月12日 22時03分54秒 | 政治・経済
 「貿易立国」と言う言葉が当たり前のように語られますが、この言葉に疑問を持てない方は考える力が不足しています。

 せっかく良い製品を輸出しても、その国に手持ちのお金が無ければ(主に発展途上国の場合)支払いは売掛となります。その国が発展すればその売掛金(ツケ)は支払ってもらえるでしょうが、そうでなければ...。(-_-;)
 同様に良い製品を輸出しても、その国のお金が紙くず同然であればどうでしょう?
 日本が主なる輸出先としている米国のお金のドルは紙くず同然みたいなのですがね?

機関投資家の見るマーケット
~米国のおいしすぎる基軸通貨特権~
http://www.gcams.co.jp/stock/mkt/0501_3.htm
米商務省が12日に発表した2004年11月の米貿易赤字は約603億ドルと単月で600億ドルを突破し、1-11月の赤字額は5613億ドルとなっており、12月推定値をあわせると2004年で6000億ドル(約60兆円)突破が確実となっている。これで4年連続史上最高の赤字記録を更新する。円換算60兆円の貿易赤字額とは、貿易黒字国がドル紙幣と米国債として受け取る額でもある。

 現金で支払ってもらったつもりのお金も実際には単なる売掛金(ツケ)でしかないようです。(-_-;)

「信用」は手形の裏書保証のごとく、あちこちに連鎖している。どこかがつぶれると繋がるところは損失をこうむる。米国は米ドルの過剰供給を続けてきたが、5年、6年続いたとなると、その信用もぐらつき始める。最後にぐらっとくる時は、米国債や米ドルが売られ、極端なインフレーションが起こる。「デフレ」→「インフレ」→「実物資産との通貨リンク(=貨幣価値の再構築)」となる流れは今までの歴史で何度も繰り返してきたことだ。インフレは、貨幣価値の下落で、100ドル札でありながら、それ以下の価値の(例えば80ドルの)食物や製品しか買えなくなる現象だ。通常、貨幣の総価値は交換できる生産物の総量で計るが、その価値の下落は、生産能力より過剰に貨幣(または国債)が発行されることを原因としている。貸借対照表で国債と貨幣は区分されてはいても、国債はその換金性から貨幣と一体化し、貨幣の次に信用される準貨幣となっている。なお、米ドルが減価した場合、その被害は貨幣を刷って渡した米国ではなく、その米ドルの価値を信じて受け取った(日本や中国等の)対米貿易黒字国が大きな損失をこうむことになる。

 と言うことで、米国から受け取った手形のようなドルが値下がりしてしまっては輸出産業に膨大な被害が出るために、現在は国(日本)が米ドルを買い支えているのですが、これって、輸出産業を保護するために国が補助金を出しているようなものではないでしょうかね?
 米国から受け取っているドルは、紙くず同然と言うより、その紙くずも受け取っていないような感じです。

貨幣は、貯蓄されると金融資産となる。それを金融機関が預かることで、その金融資産は預かった金融機関が「運用権」を持つことになる。金融機関は預金を集め、その運用にあたって経営支配権としての株式を買い、企業を支配することができる。これが金融資本と言われるものだ。基軸通貨特権国の米国は、こうした金融資本の本質をよく知っていて利用している。今、日銀保有の4000億円の金塊も、財務省保有の8000億ドルの米国債も日本に現物はない。どこにあるかといえば米国にある。8600トンの金も米国債もFRBや金融機関が預かっていて地中の金庫にしまわれている。

 尻拭いにも使えないバーチャル(virtual)な紙くずをもらって何か意味があるのでしょうか?

 自分では何も産することをしていない貿易商人どもは、輸出産業(製造業)に「おためごかし」(表面はいかにも相手のためであるかのようにいつわって、実際は自分の利益をはかること。)をするが、彼らは物さえ動かせば手数料で稼げるのである。

 貿易商人系の経済オタクの情報に踊らされて、農林水産業を蔑視する愚かな製造業の方もあるかも知れないが、国際的に競争力の無い米国の農産物を支える輸出補助金は、日本の輸出産業を保護するための米ドルを買い支える金から出ていると考えてみていただきたい。

まぐまぐ - 開発援助NGO「草の根援助運動」メールマガジン -
■1■ 【「グローバリゼーションとイラク戦争」第5回】
http://blog.mag2.com/m/log/0000085279/90167477?page=1
 日本政府は外貨のドルを運用している。ドルでアメリカの国債を買っている。アメリカ政府は財政赤字を垂れ流している。金持ちに対する減税をやり、戦費だとか企業に対する手当も出している。最も重荷になっているのは農産物の輸出補助金だ。アメリカの輸出農産物は小麦・大豆・とうもろこし・綿花などだが、それに一日10億ドルの補助金を出している。これはアフガニスタンの一日の戦費と同じだ。そうして農産物を安くして世界中に売りさばいている。
アフリカの最貧国4ヶ国というとマリ・ブルキナファソ・チャド・ベニンで、そこは綿花の輸出国だが、そこの貧乏な農民が作っている綿花よりアメリカ綿が安い。4ヶ国では輸出しても生活がおぼつかないので、政府に、アメリカに対して補助金をやめろと言えと要求したという事件がカンクンのWTO会議であった。さらにイラク戦争の810億ドルの戦費が加わった。
 米国の財政赤字額は歴史始まって以来のものだ。それを日本は国債で買っている。本来は運用する場合、ユーロ債やニュージーランド債など確実な国があるのに。もし日本政府が安全保障の概念をもっているならバラして買うべきだ。中国はちゃっかりバラして、あちこちの国債を買っている。また中国は、米債を売って、ユーロ債を買った。日本も米債を売ると言ったらいい。米国に対する脅しの道具にもなるのだが、怖くて言えない。しかし日本が米債を売ったって、最終的にアメリカは平気なのだ。ドルは世界通貨だからで、日本だと誰かにつけがくるのだが。アメリカのロビイストと話した時に、レーガンの時、核軍備をやって財政が赤字になり国債をむちゃくちゃに出したのだが、ドルだからマスプリすればいいと言っていた。持っている者が損するだけのことだ。


 自国で生産できる物をわざわざ海外から金を出して買う必要は無い。
 それを効率よく生産できる技術を身につけることに金を使えば良いのである。
 つくる努力をせずに、金だけ出してできた物を買えばよいと言う発想ほどつまらないものはない。
 その金はどうやって稼ぐのだ!他人の稼ぎをあてにする経済オタクどもよ!

 え~、前置きが長くなりましたが、この記事に対する反論でございます。

Letter from Yochomachi
余丁町散人の隠居小屋 - Blog
日経記事の「日本ばかりに都合がいいFTA」と言う表現に異議あり!
http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C1084425330/E20060310162116/index.html
これは「農業団体ばかりに都合の良いFTA」なのであって「都市住民」の立場は異なる。「農業団体に都合のいいFTA」とは「都市住民にとって都合が悪いFTA」なのである。農業分野を外すことは都市住民の利益を無視していることに他ならない。

 自称先進国の貿易商人の都合の良い協定が「自由貿易協定」である。
 都市と地方の対立に持っていく貿易商人系経済オタクのワンパターンさには反吐が出る。脳みそないのか?
 自由な貿易を目指すのであれば、発展途上国などには貿易をしない自由を認めるべきではないかな?
 関税を自由に定めて、自国の産業を保護する自由を認めることも大事なはずだ。

 産する努力をせずに搾取しあうより、産する努力をした後にその成果を分かち合ったほうが得るものは多いと私は思うけどね。

 まぁ、クチサキだけで他人に迷惑をかけて食ってきたご隠居さんには、そのような発想は難しいのかね?
 早よ、悟れや!( ゜Д゜)マンドクセー

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
基軸通貨について (空楽)
2006-03-12 22:10:58
 基軸通貨の件についてわかりやすく説明してあるページがあります。(^_^;)



イラク戦争(日本の事情)

http://park6.wakwak.com/~webyama/CitizenWar/WorldWar/neo-war06.htm

情報元:

戦争教室(やましょき)国家とは?国民とは?独立とは?平和とは?正義とは?君は応えられるか!!!

http://ore.daa.jp/index.htm



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黒字亡国 (空楽)
2006-03-13 14:51:23
『黒字亡国―対米黒字が日本経済を殺す』

http://smallbiz.nikkeibp.co.jp/free/RASHINBAN/20060112/106595/

コメント: 日本は輸出立国であり、海外にモノを売らねば、繁栄できないと誰もが思っているのではないか。輸出が落ち込めば、景気が悪くなった不安が高まる。しかし、著者が指摘するように、輸出を増やせば増やすほど、輸出代金はアメリカに債権として積み増され、金利以上の利益は生まず、しかもドル安で資産が大幅に目減りするリスクにおののかなければならない。

輸出を伸ばすために生産能力を高める必要に迫られ、それが過剰生産設備となり、デフレ要因にもなる。輸出を減らして、内需を高めるにはどうすればよいのか。高齢化と少子化が追い討ちをかける。解決策はともかく、輸出が日本経済の命取りになりかねないことを改めて認識する必要がありそうだ。

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 自国に無い資源は海外から買うしかないが、少なくとも自給自足・地産地消経済のほうが日本人は生活が楽になるように思われます。

 稼いだ金がドルを買い支えるような状態では、日本人はいつまでもセカセカと働かされる破目になる。
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農家も日本国居住者 (テンペ)
2006-03-17 21:07:31
『農業分野を出来るだけ除外したFTA』が一番日本に利益があるんですけどねえ…。



農家は何も買わずに自給自足していると信じているのかしら。
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農業のダンピング (空楽)
2006-03-17 23:31:30
>『農業分野を出来るだけ除外したFTA』が一番日本に利益があるんですけどねえ…。



 工業分野においてのダンピングには結構関心を持っている方が多いですが、農業分野においてのダンピングには無関心な方が多いようですなぁ。

  (´ー`)y─┛~~



ここが知りたい特集 WTO閣僚会議-WTO閣僚会議 経過と論点は-きょうから香港で開幕

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-13/2005121325_01_4.html

■農産物輸出補助金で対立

 米国や欧州連合(EU)の、農業分野での輸出競争力が強い要因に、輸出補助金があります。これにより、農産物の輸出価格が生産費を大きく下回り、事実上のダンピング輸出となっています。

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 ダンピングには農業・工業に関わらずフェアに不正なものと認識することが大事だと思いますが...。

 (´ヘ`;) う~ん・・・。



 少なくとも日本は農産物の輸入大国でありますから、農業関係の方々がアンフェアであると言われる筋合いの話ではない。

 日本は農産物を買いすぎだと言われれば、反省すべき点はあるかも知れませんけどね。(^^ゞ



 アンフェアなのは非難の矛先を農業に向ける、工業関係の自称経営者(経営能力が無いから自称)の経済オタクどもと、それを売って外貨を溜め込みたい商社系の経済オタクどもですな。

 何ゆえに彼らの利益を保証するために、国(日本)がドルを買い支える必要があるでしょうか?
返信する
株式会社ペンシル様へ (空楽)
2006-03-26 20:59:59
 メンドウでしょうが、広告のトラックバック(もどき)を貼る際には、一言でもコメントを残すべきだと思いますよ。(-_-;)

 同じ文章のコメントをあちこちに貼り付けたとしても、そのほうが今より礼儀正しい会社として評価されると思います。

 
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