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WTOが決裂する理由

2008年08月03日 15時46分18秒 | 政治・経済
 WTOが決裂する訳は、次のようなことがあるからなのですな。

ドーハ・ラウンド 米国が補助金頼みの輸出農業を棄てないかぎり妥結はない
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/globalisation/multilateral/news/08073001.htm
 ドーハ・ラウンド(正式名称:ドーハ開発アジェンダ、実態:貿易拡大規制緩和撤廃交渉)の年内妥結を目指したWTO閣僚会合が決裂した。米国が自国の農業補助金を削ることなく、関税削減・撤廃を含む途上国の工業品・農産品輸入規制緩和・撤廃を求め続けたからである。
 米国政府がこのような態度を変えることができなかったのは、米国の通商交渉権限は憲法の規程によって議会にあり、議会は議員の地元の利害により動かざるを得ないからだ。今後ますます有望になる中国やインドをはじめとする途上国輸出市場へのアクセスの拡大もなく農業補助金を削減する制度的枠組みなど、補助金頼みの大規模輸出農業に頼ってきた穀物・大豆・綿花・砂糖農民が認めるはずがない。従って、交渉失敗の根因は、議会に通商交渉権限を与えた米国憲法にある。


 d(・・。)この辺の件は、政治・経済の御用学者がクチにすることはありません。
 彼らにとって、米国の農業は競争力のある理想的な農業と言い続けていましたからね。
 その米国の農業が補助金漬けであり、米国の地方議員の票のタネになってるなんて、今更クチが避けても言えんでしょうからね。(^_^;)

 さて、O前やT村などの屁のような連中からしか情報を得るようなことをしていない経済オタクの記事の一例として、ご隠居さんの記事をウォッチングしてみましょうかね。
 (^^ゞキョウハドンナハジヲサラシテイルノカナ?

Letter from Yochomachi (Blogger): WTO閣僚会合決裂で、得した人と損した人
http://www.yochomachi.com/2008/07/wto.html
WTO閣僚会議の決裂は、世界経済にとってきわめて残念な結果。これで確実に世界経済の期待成長率は低下することになる:

 米国に限ったことじゃなく、EUでさえ自国の農業を保護しながら、発展途上国に農産物の自由化を求めようってんだから、土台無理な話なのである。
 欧米の農業は効率的で国際競争力があると言う迷信を鵜呑みにしているから、真実が見えていない。
 本当に商社で働いていたのかね?ご隠居さん?非常に情報オンチだ。(-_-;)

でも一律にみんなが損するかと言えば、そういうことでもない。国単位でも、国内利害関係集団単位でも、得する集団(勝ち組)と損する集団(負け組)はまだら模様なのである。

 (´ρ`)ヘー、ご隠居さんなりの分析結果(星取り表)を見てみましょうかね。

1.まず国ごとの対外貿易依存度の違いがある。米国、EU、ロシア、中国などの巨大国はそもそも貿易依存度が小さい。一番大きな悪影響を受けるのは日本などの中小国。特に日本は世界の自由貿易システムにただ乗りして発展してきただけに今後の世界貿易の停滞はとても痛い。

 (゜-゜;)ウーン、つくる事を忘れ、つくる技術の多くを失った米国は非常に貿易依存度が大きいと思いますけどね。
 米国のお家芸的な航空産業や軍需産業も日本などの技術立国からの部品の輸入が途絶えりゃつくれません。
 中国の工業は国内需要向けより外貨の獲得のためのものでありますから、外貨を得るための貿易は不可欠と言える。そして、農産物の輸入大国と化そうとしておりますが?
 EUやロシアだって同様だと思いますけどね。

2.次にWTOへの依存度の違い。米国などはもとより、シンガポールなどの小国も、もはやWTOは早々に見限り、すでにFTAに力点をシフトしている。韓国ですら米国とのFTAを進めている中、世界でFTAが一番遅れているのは国内農村利権集団の抵抗のおかげで何も出来なかった日本。日本は「WTO命」と今までWTOにすがってきたが、本命を間違えていた。すでに遅し。

 WTOが上手くまとまる可能性が無いことは、ご隠居さんみたいな情報オンチでなければ誰でも理解できることです。
 もちろん、米国だってWTOがまとまるはずが無いことは自らがその元凶でありますから理解しています。ゆえに、FTAに力を入れていただけのこと。
 もちろん、日本もその辺は理解していたようで、それなりにFTAを進めています。

FTA(自由貿易協定)とは:経済レポート専門ニュース
http://www3.keizaireport.com/sp/fta.html

 しかし、世界のFTA一覧(計140件、2007年3月1日現在)をチェックしてみても日本が世界で一番遅れているとは思えないのですがね?
 ご隠居さんは何を根拠に世界で一番遅れていると書いたのでしょう?
 まぁ、そう言う記事の書き方をする御仁ですから、根拠などないか?(" ̄д ̄)けっ!

3.国内的に言えば「農村利権集団」が勝ち組。WTOがらみの補助金を期待していたのが当て外れになったぐらいで、貿易依存度を下げざるを得ない日本の国内需要は確実に増えるし、「言い値」で売れるので大儲けできる。反面、日本の都市勤労者は「負け組」。世界で一番ひどい「負け組」。世界貿易が停滞し日本経済も当然停滞する。所得は増えるどころか逆に下がる。一方で国内農産物の値段は上がる。泣きっ面に蜂なのである。

 貿易依存度が下がり、輸入農産物が減ったとしても、国内の農家のほとんどは今までどおり「言い値」で農産物を売ることは無理です。
 自分で農産物の販売まで手がけている方なら、自分で値段をつけて売ることもできますが、農協や青果市場などに出荷する農家の場合、市場原理で値段が決まります。
 ご隠居さんの分析はデタラメですね。(;д;)=3=3 タメイキ
 そして、また根拠も無く日本の都市勤労者は世界で一番酷い負け組みだそうな。
 楽で良いねぇ。アジ演説ブログは。(ーー;)

4.日本の国内経済は停滞するので、せめて土地の値段ぐらいは下がるのかと期待したいところだが、そうではないだろう。農産物の輸入は日本での稀少資源である「土地」の輸入でもあるから、それが順調に進まないと国内の土地の価格が相対的に上がってしまう。地主農家は笑いが止まらないが、都市勤労者のマイホームは兎小屋のままだろう。

 外貨獲得型の経済形態を、内需向上型の経済形態に転換していけば、もうすぐ紙切れと化すようなドルをセカセカと稼ぐ必要は無くなると思います。
 地産地消型の経済構造を各都道府県につくり、自立した都道府県の集合体が日本と言う国の新しい形になれば、無駄な流通は減ります。
 現在の経済形態は石油の浪費により成り立つものでありますから、極めて貧弱なものなのですな。
 ネットなどの情報のインフラが発達した現在においても、無意味に都会に人が集まるから無意味に都会の土地の値段が高いのである。

 農産物の自給のために農地が新たに再利用される事になるかも知れないが、現在遊休地や耕作放棄地となっている農地が田畑に生まれ変わることから始まるであろうから、都会の宅地の価格の上昇にはつながらないと思われる。
 わざわざ、地代の高い都会で農業を始めるバカもおるまい。
 はっきり言って、現在の経済形態に縛られ都会に住み続ける限り、高価な地代に苦しむだけである。

 さて、ご隠居さんは次のようにまとめている。

そういうことで、今後、日本の都市勤労者は「節約」に努めるしかない。結構なことでもある。あまりに今までの日本人の消費行動はバブリーであったから。特にブランド農産物や鮨屋にバカなお金を使いすぎていた。日本人の消費行動はこれで健全化が進むと考えれば、あながち悪いことばかりでもないのである。

 現在の都市の経済は地方からの収奪と石油の浪費により成り立っている。
 それが明らかになったのであるから、それを変えることが大事だと私は思う。都市経済を支える石油はすでに高騰しているのだから、変えない言い訳を考えているような時間も無いのだ。
 ネットでの情報交換による仕事のやり方に多くの人が慣れれば、毎日無意味に集まる必要も無くなる。
 地方で一人一人がそれなりの農地を持ち、国民皆農で自分で食べる野菜ぐらいは自分でつくり、余った時間に集まって必要な物をつくったり、必要なサービスを提供するようにしたらどうだろう。
 現在の経済下では、専業で工業やサービス業で金を稼いで食べ物を買うような生活を強いられていたからセカセカと働かされていたのだ。

 本当の豊かさは、ご隠居たち経済オタクにとって都合の悪い世界にある。

 経済でメシを食うような寄生虫的な生き方を彼らに改めてもらう時代が来たのかも知れないね。( ̄∀ ̄*)イヒッ

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