市バス事故の現場検証当日がやって来た。現場に市バスに乗って向かっていると既に赤色灯を回転させて警察のワゴン車が停まっている。緊張の面持ちで現場となったバス停に向かうと警察、交通局の面々は既に揃っており運転していたドライバーが「わざわざご苦労さんです」と言う。なんか変な挨拶ではないか。早速交通局事故係員の立会いの下、警察官２名による聴取が始まる。当日の現場の状況、転倒した際の乗車位置などを聴くとお馴染みの巻尺とチョークを取り出しあちこち寸法を測り始める。通行中の車内や道行く人たちから視線が集まる。なんとも照れ臭い。ひととおりの作業が終わると警察官からドライバーに今後乗客の安全確保に一層の注意を払うよう厳重注意がなされ、私にも乗り物に乗っているときは何が起きるかわからないので常に身構えておくこと、との忠告があり解散となった。
