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森にようこそ・・・シャングリラの森

森に入って、森林浴間をしながら、下草刈りをしていると、自然と一体感が沸いてきます。うぐいすなど小鳥たちと会話が楽しいです

清き心と未知なるものの為に⑳・・・ダグ・ハマ-ショルドの日記より

2025-04-18 15:53:38 | 森の施設

 

  清き心と未知なるものの為に⑳・・・ダグ・ハマ-ショルドの日記より

 

 鸚鵡(おうむ)はただ一羽、霧のなかに包まれて、じっとり濡れた、流れのうえにそそり立つ、

黒い石の欄干にとまっている。それは肥えており、お尻が重く、ふっくらした羽毛でまるみを

帯びた曲線を描くからだを蔽われ、しなやかな筋肉の波打つ頸を誇らしげに立てている。恥知

らずの琥珀色の眼は、むきだしの貪欲さ以外なんの表情も浮かべていない。獲物をあさるよう

にできた、黄色い、がっしりした嘴(くちばし)。だがそこには、猛禽類にみられる、あのほっ

そりした、残忍な優雅さは備わっていない。

 彼らが潮の流れにつれて浮きつ沈みっしながら、腐った食べ物の屑をまとに争っているのを、

私は見たことがある。彼らが飛び立ってぐるりと旋回し、それから、休日のあと波止場のそば

の澱みに流れこんできたコンド-ムを突っつきまわしているのを、私は見たことがある。秋の

じめじめした不愉快な日々、彼らが畑地のねっとりぬかった畔溝に入って、よたよた尻を振り

ながら歩き、ばっくり壊れている地面の裂け目------その側面は雨に濡れてぬるぬるし、またす

べすべしている------のなかから地虫をぶざまな恰好でつまみだしているのを、私氏は見たこと

がある。

 

 

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