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地震時に飲料水を確保する地下タンク

2006年10月24日 19時01分00秒 | 水道
地震時に飲料水を確保する地下タンク
2006/09/22

 大林組は,地震時に飲料水などの非常用水を確保する地下貯水タンク「Obayashi Aqua Supply Insured System」を開発した。タンクはコンクリート製の密閉型で,学校の校庭や防災公園,工場の緑地スペースなどの地下に設置する。ケーソンや地下連続壁などの技術を使って施工する。
 タンクには,地下深くの透水層を流れる清浄な地下水を貯水する。地下水は,タンクの側面に設けた逆浸透膜の特殊な浄水フィルターでろ過する。浄水フィルターの目詰まりを防ぐ洗浄管も設けた。

 災害時は,小型のコンプレッサーで取水管に圧縮空気を送り込み,貯水タンクから水をくみ上げる。さらに,発電機を使って水中ポンプでくみ上げられるようにもした。停電になっても揚水できる。

 内径15m,深さ30mのタンクを設けた場合,約5300m3の水を貯水できる。災害時に1000人が1カ月以上,生活するのに必要な給水量に匹敵する。同規模のタンクの施工費は2億~3億円。

(日経コンストラクション9月22日号「技術フラッシュ」より」)