goo blog サービス終了のお知らせ 

参議院議員 大島九州男の活動日記 「Q-blog」

参議院議員・大島九州男(おおしま くすお)の活動記録です。

副幹事長としての被災地訪問 3日目(宮城・岩手)

2012年09月12日 | Weblog
 早朝、昨年訪問して、むしろ励まされてしまった気仙沼市の食堂「ますや」さんを訪問させていただきました。

 ”働き者”のご夫婦は朝から店を切り盛りしていたそうで、やっと一息の朝食をお取りになっていました。

 イワシやサンマのすり身が入った名物の「気仙沼ラーメン」の味は今でも忘れません。





 さて、まさに「朝一番」で気仙沼市長の菅原茂さんにお時間をいただきました。震災復興に関する部局の責任者の皆さんにもご同席いただきました。

 気仙沼の課題は多数あり、例えば地盤沈下した沿岸部の土地の”盛り土”計画をどうするのか、県をまたいだ公営住宅の活用、企業立地補助金の活用、これまでよりも大きな防潮堤を作ろうとすると国有林に関する規制が発生すること、大規模な港湾整備に関しての入札が不調に終わっていること、JR気仙沼線の復旧など、切実な課題を伺いました。

 関東以北では唯一「造船所」があった気仙沼では、造船所再開への大きな補助メニューがなく、国交省や経産省でしっかりとした支援をしてほしいとのご要請も伺いました。




 その後、岩手県に入り、陸前高田市の「かわむら」さんを訪問し、社長の川村賢壽さんとお目にかかりました。




 かわむらは震災以前から地域の雇用と産業を守り続けてきた企業で、三陸の新鮮な海の幸を全国に送り届けていました。

 ところが、津波によりほぼすべての事業所が被害を受け、操業停止に追い込まれました。

 私は、グループ補助金等のあらゆるご支援をさせていただき、写真の通り、昨年9月には、かわむらの主力工場が再開にこぎ着けました。



 川村社長の復興にかける決意は強く、例えば、欧米への事実上の輸出規格であるハサップ(HACCP)の認定が日本ではきわめて少なく、日本で加工した水産品を中国などのハサップ認定工場に持ち込み、それを欧米市場に送り込まなくてはならないという問題点があることから、日本でもハサップ認定を推進していかなくてはならない、とのご意見も伺いました。

 移動の際、写真の通り「奇跡の一本松」が目に飛び込んできました。実はこの日、奇跡の一本松は保存に向けていったん伐採されるところで、地域の方を始め、全国から多くの方々が駆けつけていました。



 続いて宮城県に戻り、南三陸町歌津の宮城県漁業協同組合さんを訪問し、委員長の阿部長喜さんと意見交換を致しました。

 漁業で問題となっているのは、実は漁港や加工業の再整備・復興です。

 何度も取り上げているように、グループ補助金によって多くの事業者が事業の再開にこぎ着けているのですが、例えば漁師が魚を捕ってきても水揚げできる施設がなく、さらにはその魚を加工・流通する施設がないのです。

 阿部さんからは、「グループ補助金は大変感謝している。是非とも漁港の整備を早くしてほしい」とご要請をいただきました。

 

 最後に訪問させていただいたのは、南三陸町の仮役場です。プレハブ2階建ての庁舎では復興へ向け職員の皆さんお一人おひとりが懸命に働かれておりました。

 三浦議員と副町長の遠藤健治さんと意見交換をさせていただくことができました。

 旧・歌津町の地区や、旧・志津川町地区など、壊滅的な被害を受けながらも復興に向けて懸命に働かれている皆さんの熱意を伺い、幹事長室の震災復興担当者として全力で働かせていただく決意を新たにしました。




 今回の視察で伺ったあらゆるご要請は、幹事長室でしっかりと受け止めさせていただき、東日本大震災からの復興・再生に向けて全力で対応させていただきます。

 お時間をいただきました皆様方に感謝を申し上げて報告と致します。

 

副幹事長としての被災地訪問 2日目(宮城)

2012年09月11日 | Weblog
 2日目もハードなスケジュールとなりました。

 朝早く、若林区内で農業の6次化に取り組む企業「舞台ファーム」さんを訪問し、針生社長にお会いしました。針生社長とのご縁も1年を超えたところですが、針生社長の復興にかける熱意はお会いするごとに高まっており、まさに被災地復興のシンボルとしてご活躍されております。

 2番目に訪問したのが東北大学名誉教授で、日本統合医療学会の理事長である仁田 新一先生です。

 新田先生の溢れんばかりのアイデアは洋の東西を問わず広く世界から評価されているところですが、今回は、新田先生が被災地復興のシンボルとなる「統合医療センター」を提案されている件を中心に伺いました。



 次に訪問したのは、宮城県中小企業団体中央会(中央会)です。お忙しい中、会長の今野敦之さんにご対応いただきました。

 私自身、中央会の役員をつとめさせていただいたこともあり、日本の屋台骨を支える中小企業が元気にならないと日本は元気にならないという思いを共有させていただきました。

 宮城県の中央会としては、震災後に予算化された「中小企業グループ補助金」が好評であるものの、中小企業、とりわけ零細企業にまでは十分に届いていないこと、津波によって壊滅的な被害を受けた地域では街の区画整理が進まず、そもそも事業を再開できないという問題点を抱えていることを伺いました。

 さらには、一度採択されているグループ補助金についても、区画整理が間に合わない場合に備えて柔軟に「延長」できるようすべきとのご意見を伺いました。



 続いて訪問したのが仙台市役所です。

 仙台市議会議長で親友の佐藤正昭さんにお会いし、震災復興の実務担当者である復興事業局長と復興街づくり部長と意見交換を行いました。さらに、副市長とも意見交換をする機会をいただき、実務面での連絡調整ができる体制を強化してまいりました。



 お昼を挟んで宮城県私立中学高等学校連合会様や柔道整復師に関する団体を訪問させていただいた後、訪問したのが宮城野区の「小松塾」さんです。

 加藤本部長から「震災後、経済難から子どもたちが塾を辞めるのではないか、と心配したが、それはなかった。親御さんたちはどんな経済情勢でも子どもたちを塾に通わせることをいとわないと感じ、むしろ塾として、しっかりと子どもたちを育てていきたいと決意した。」と経験談を伺いました。



 次いで仙台市の隣、多賀城市にある学習塾「大沼学院」を訪問しました。大沼学院は、社団法人全国学習塾協会の正会員として、きめ細やかな教育を行う塾として有名で、私の仲間である大沼先生が代表者です。

 大沼先生にお会いし、先日文部科学省が公表した「小中学生の学習調査」の報告をして意見交換をさせていただきました。

 最後に訪問させていただいたのが石巻市役所です。

 先日、国会にお見えになった石巻市議会議長の阿部和芳さんとのご縁を元に今回の意見交換会が実現し、亀山紘市長をはじめ各部局の責任者の皆様としっかりとした意見交換が行えました。

 石巻市としては、やはり、区画整理等に関わる専門職の職員不足が続いており、何とかして専門職員を確保したいとのご要請を伺いました。

 この区画整理等に関わる専門職員については、実は、津波被害を受けた自治体からの要請としては優先事項になっており、民間からの積極的な登用や、全国の政令指定都市からの応援、さらには専門職員OBの再任用など、あらゆる方法を駆使していかなくてはならない課題です。

 お一人おひとりのご意見を伺い、しっかりと受け止めさせていただいた一日でした。


 

 


副幹事長としての被災地訪問 1日目(福島)

2012年09月10日 | Weblog
 昨日、奄美大島からから福島県に入り、福島市で開催する「第3回福島復興会議」の準備を行い、本日の本番を迎えました。



 福島復興会議は幹事長室が総力を挙げて開催するもので、福島県内の団体や行政関係者100名が集う大規模な会議です。

 私は司会進行役としてこの会議に参加しました。

 具体的には、自動車を洗車した後の汚泥が8000ベクレルを超える場合があり処理に困っている(石油業界)、被災した中小企業が「グループ」となり申請するグループ補助金が好評で予算が足りない(中小企業中央会)、地域の若者が今後も定着できるよう商業の活性化を支援してほしい(商工業界)、二本松の新築マンショで起きたコンクリートの放射性物質問題に対して東電の賠償が進まない(建設業界)、など、ニュースでは報じられない切実な問題を伺いました。

 幹事長室としてはこれらのご意見・課題を持ち帰らせていただき、次回の復興会議では解決に向けた返答ができるよう全力を尽くす所存です。


 午後は、南相馬、相馬を訪問しました。

 南相馬市のある病院では、保有している病床の半分しか運営できていなく、特に食事を提供するための管理栄養士不足が問題であることを聞きました。その病院では、管理栄養士をあの手この手で探しているもののなかなかなり手がいないそうです。

 また、医師の確保についても困難を極めており、応援医師によって何とか切り盛りできているのだそうです。

 医師の確保については、長期間医師が病院に定着してくれるためには宿泊施設の用意が必用なものの、実は周囲の宿泊施設には空きがなく、できることならば病院内の施設を活用して医師が安心して宿泊できるようにしたいとのご要望をいただきました。

 現行法では、病院内に医師や看護師等が宿泊することはできないことから、こうした問題が露呈してきているのです。


 続いて訪問した南相馬市の小野田病院では、福島第1原発の事故発生から数日間の生々しい証言を、理事長の小野田善光先生から伺いました。

 事故発生後、南相馬は陸の孤島となり、支援物資はおろか迎えの車すら手配できない状況に陥ったのだそうです。「誰も助けてくれない八方ふさがりの中、(当時の)松本龍大臣が自衛隊を即座に送り込んでくれた。あのときの”助けられた!”という思いは今でも忘れない」という小野田先生の話を伺いました。



小野田病院(上)と、小野田善光先生。



 夕方、相馬市の立谷市長を訪ねました。

 立谷市長とは、震災後からあらゆる場面でお会いし、親交を深めています。

 医師であり、また市長としての働きぶりは各方面で報じられているとおりです。

 相馬市の復興具合と、今後の課題について、突っ込んだ意見交換をすることができました。

文部科学省分の平成25年度予算概算要求が明らかに!

2012年09月07日 | Weblog


 今朝の文部科学部門コアメンバー会議と、続く文部科学部門会議において、文部科
学省分の平成25年度予算概算要求が議論され、閣議決定を経て明らかとなりまし
た。

 私が取り組んでいる「子どもの理科離れ」対策として、理科教育予算が大幅に拡充
され、本年度の10億円から2.5倍増となる25億円が要求されました。

 先日、理振・塾議連において文科省から報告された「学習・学力調査」では、小・
中学生通じて理科への関心が高いものの、中学生になると理科の理解度が急速に低下
する傾向が見られました。

 文科省の分析によれば、観察や実験に必用な理科教材が減るほど、子どもたちの理
科への理解度が低下することが分かっていることから、理科教材を教育現場に充実さ
せることが急務なのです。

 そうした観点から、来年度の概算要求では、理科教育予算が大幅に増加されまし
た。

 また、「手に職」をもつ専門的な人材を育成する機関である専門学校への予算も重
点配分され、「中核的人材の育成」というスローガンの元に、倍増近い要求がなされ
ています。

 言わずもがなではありますが、高校中退率を劇的に低減させた「高校授業料の実質
無償化」の継続や、日本の未来を創る科学技術への”投資”などメリハリのある内容
となっています。

 国家を支える人材を育成するのは教育の場です。引き続き、子どもたちの視点に
立った教育政策を推進しながら、日本の未来を創るのは文部科学行政なんだ!、と声
高に主張してまいります。

民間航空議連を立ち上げ!

2012年09月06日 | Weblog


 我が国の航空産業のさらなる発展を目指すことを目的に「民間航空振興議員連盟
(民間航空議連)」を設立致しました。

 最高顧問には元内閣総理大臣の鳩山由紀夫衆議院議員、会長には前国土交通大臣の
前田武志参議院議員、会長代行には元環境大臣の松本龍衆議院議員、そして事務局長
には、私、大島九州男が就任しました。

 民間航空議連は、重厚な布陣の役員構成となっており、今後の議論に大いなる期待
が持てます。



 設立総会となる初回の勉強会には、日本航空学園の理事長である、梅澤重雄様にご
足労いただき、我が国が抱える民間航空に関するあらゆる諸問題をお話しいただきま
した。

 例えば、我が国において、例えば地方空港では「イベント」をすることが出来ず、
せっかくの資源(施設)が眠っているのだそうです。米国においては、地方空港では
週末になると航空ショーやお祭りなどが開催され、場合によっては打ち上げ花火まで
あり、地域と一体になって地域活性化をしているのだそうです。

 しかしながら、日本では、空港敷地内では法令により”火事厳禁”であることから
花火が出来ず、敷地内で焼き鳥などの屋台すら出来ないそうです。

 また、日本の地方空港は、そのほとんどが都道府県の管轄下にあることから「横の
つながり」がなく、航空学園としての”教育”に支障が出てしまうのだそうです。

 今、日本では、LCC(ローコストキャリア)の登場によって航空機の需要が急激
に増加しています。しかしながら、その航空業界を支える専門的な人材育成が遅れ、
せっかくの活況をフルに生かし切れていません。

 民間が持つ航空に関するノウハウを最大限に活用し、我が国の航空業界が国際的な
競争に打ち勝てるよう、民間航空議連として積極的な活動を展開していきたいと思い
ます。