多分駄文のおじさん日記

我輩は駄文を書くおじさんである。旅、音楽、MLB、株式投資、etc., 日々想いつくままに思いを巡らすのである。

ごちゃ混ぜの国・シンガポール(44)-チャイムス

2005-01-02 11:40:20 | Weblog
ラッフルズ・ホテルの斜め後方のブロックにある複合施設がチャイムスである。

英語ではChijmesと書く。何故、iとmの間に"j"の字が挟まっているのかが、気になってしようがない。しかし、この謎ゆえに、一寸不思議なムードのある歴史の重みとエギゾチックな匂いを感じさせる由緒ある建造物である。

160年ほど前にフランスの尼僧により建てられた修道院が前身だが、今は洒落たレストランやショップが入った複合施設となっている。もちろん、教会もまだ残っており、結婚式にも用いられるホールでは時に花嫁の姿も見ることができるそうだ。

ここは西欧風の洗練された空気が感じ取られ、ゆっくりとお茶でも飲みながら、周りの景色をぼんやりといつまでも眺めていたい気分にさせられる。急いで素通りするにはあまりにも勿体無い名所であったが、その「お気に入りスポット候補地」で機会のあった2度とも素通りをしてしまった。全く我ながら、無粋極まりない。

昨日シンガポール駐在のH兄にメールで年賀ご挨拶出したら、有り難くもお返事あり。
年賀状もおせち料理もない初めての正月、一寸寂しい思いされているかな、と思ったが、流石「人生を楽しむ天才」、というべきか、楽しい時間をちゃんと過ごされておった。ご同慶の至りである。
大晦日の夜には、このチャイムスでカウントダウンを経験されたとのこと。
多くの人に溢れて身動き取れない状態だった、と言う。何と、このかつては修道院だったチャイムス、凄い熱気の一言で、サルサの曲に乗っての大ダンス会場になっていたという。
新年が来ると、花火があがり、ホタルの光がサルサ調で生演奏されており、またまたダンス開始!雪がないので、スプレー缶から雪に見立てた白い泡を誰彼となく吹きつけて、祝賀に興じている人人人、であったという。

どうも、修道院とは対極のサルサで大踊り、というのは、これも「ごちゃ混ぜの国」を象徴するようで面白い。しかし、赤道直下の南国のメンタリティとして、シンガポールでブラジルのサルサが受けているというのもそう不思議なことではないのかもしれない。日本でもサルサは一部の特に女性には随分人気であることをここ2,3年良く聞くようになってきたが、もう国全体のレベルで東洋の顔をした人々がこぞってラテンの音楽に興じる(狂じる?)、というのも、経済・文化の国境が意味を成さなくなって来た現代では、全く驚くことでもないのであろう。