「須崎食料品店」(三豊市)


 最近、「兵庫のうどん屋・そば屋さん」というサイトの中の「讃岐うどん巡礼」というコーナーを知りました。讃岐うどんに嵌った兵庫県在住の方が多くのうどん店を巡回した様子が紹介されていてとても充実しています。有名店が多いのですがこれまで行ったことのない店、知らなかった店も紹介されていて香川県にはまだまだ多くの優良店があることが分かりました。

 今日は、このサイトの中で気になった店を含めて4店巡りました。

 特に気に入ったのは、3店目の「須崎食料品店」です。この店は「さぬきうどん全店制覇攻略本」にも載っていません。食料品店の中にある地元向けの製麺販売コーナーで食べさせてもらうというものです。
 店の景観も昔むかしの綺麗とはいえない雑貨屋で「須崎食料品店」という看板すらないので、この店に立ち入るのは地元の方とここでうどんが食べられることを知っている人だけです。

 飲食店としてでなく食料品店としてナビに登録されていたので無事に到着、店前の駐車場に車を停めて、指示どおり一番右側の入り口から入ります。奥に進むと厨房があり、女性がちょうど麺を取り上げているところです。「食べるの?」と訊かれたような気がしたので、冷たいうどんを一つくださいと言いました。
 奥の釜の手前に麺を洗う水道場と一体となったステンレスの台があり、そこが食べるコーナーのようです。うどんの入ったお椀を受け取ると注文とは違う温かい、つまり釜揚げのうどんでした。まあいいやと少し醤油をかけて食べてみました。

 太い麺を口に入れて噛みしめてみると・・・何だろうこれ、初めての味わいです。もわっとした重量感があり、小麦粉から出来てることが分かる麺です。高品質のブルゴーニュワインがこれは葡萄だなあと感じるのと一緒といえるでしょうか。決して粉っぽくはないのですが、うどんを食べて小麦粉を意識したのは初めてです。初体験にどう捉えていいかよく分かりませんでしたが、とても美味しいんだと思います。
 食べ終わり、これは冷たいのはもっと凄いぞと、隣りで揚げたての麺を洗っている女性に冷たいのを直接もらい食べました。こちらは表面が締まってつるっと喉ごしはよいのですが、釜揚げで感じた特徴は薄れてどちらかというと普通の讃岐うどんに変わっていました。これはこれで美味しいのですが、釜揚げの不思議な重量感、味わいを感じた後では少し物足りなく感じました。

 ステンレス台の上にはネギと生姜と醤油と卵がパックで置かれています。サイトで読んだ際に卵を持ち込んだと書いてあったので、この卵も先客のお二人が持ち込んだものだと思っていたら、これは店が用意しているものでした。釜玉にも出来ましたがこれは次回以降の楽しみです。
 1玉120円でお金はそこら辺に置いといてと言われます。やはり地元向けの店のようで私がいた間も8玉とかまとめて麺を持ち帰る地元らしき人が2人いました。日常レベルの素朴なうどんですがこの麺は美味いです。


 長くなったので、他の3店は簡単に。
 1軒目の「よしや」は宮武系の新規店ということで最近評判の高い店です。強靭な麺の宮武系はあまり好きではないのですが、写真からはすごく瑞々しい麺で美味そうだったので行ってみました。好みの麺でした。写真のイメージに近くしなやかでどちらかというと優しい麺でした。宮武系にもいろんなバリエーションがあるようです。
 2軒目の「はゆか」は山越の近くにある店です。一部ではかなり評価は高いようですが、堅く締まった麺だけでそれ以上ではないような・・・この店では茹で上げた麺を水で洗った後、更に氷水で締めています。好みでしょうがそこまでしない方がよいのでは。店のスタッフはとてもとても感じがよいです。
 4軒目は「長田in香の香」です。何度も行っていますが、有名な釜揚げ以外にも冷たいうどんがあることを知り、どうしても食べたくなりました。満腹に近かったこともありますが釜揚げも初めて食べた冷たいうどんもそんなに美味しくは感じませんでした。



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