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新井 英樹「宮本から君へ」
先日、久保ミツロウの「モテキ」という漫画を読んでいたところ、マニアックな主人公の男女がお互いの好きな漫画本を貸し合うコマがあり、「将太の寿司再燃ですな」「宮本から君へも名作すぎます」とありました。
この「モテキ」という漫画もリアルでマニアックな恋愛モノで滅茶苦茶おもしろいのですが、この著者(ミツロウだけど女性)が惚れ込んでいる漫画の紹介なんだろうと思います。これは読まなければと早速にアマゾンで注文してしまいました。
届いた「宮本から君へ」、あっという間に完読です。発売当時は12冊くらいあったようですが今売られているのは1冊750ページ近くある分厚い版で4冊にまとめられています。すごい。うぉーーーー熱い。熱すぎて嫌われる漫画とありましたが、本当にぶっ飛んでいて泣けます。営業マンとしての激しい奮闘ぶり、好きな女との熱い熱い交わり、憎っくき敵との死闘。宮本君ががんばります。傷ついても成長して、最後は幸せを掴めるか・・・。
共感、ここまで熱くなれることへの憧れ、恋愛、安らぎ、幸福感、怒り、苦悩、もがき。テーマとしては決して新しいものではないかもしれませんが、ページを捲りながら一緒になって悶えます。「青春の蹉跌」や「青春の門」といった青春モノの小説で熱くなったことを思い出しました。繰り返される青春をテーマにそれを熱いタッチの劇画で描き切っています。楽しめました。
ところで、この漫画の登場人物達が住む街の中に上京して初めて住んだ京王線「芦花公園」や次に住んだ西武新宿線「下井草」近くの「野方」が出てきます。どうでもいいことですがなんか懐かしかったです。
「宮本から君へ」に熱中していた時、妻から40歳過ぎて漫画をずっと読んでるなんてオカシイんじゃない、漫画って中高生が読むものなんじゃないのと言われました。まあ・・・そうなのですが・・・昔は電車の中で漫画を読んでいる中年サラリーマンを軽蔑していました・・・ただ・・・面白いものは面白いので・・・今読んでいる「将太の寿司」と「めぞん一刻」までは最後まで読もうと思います。
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