今日は何を残し 何を捨てる?
何も見ていない風の気まぐれも
すがすがしい沈黙をも許すのは
眩しく光る お前の順心
まがまがしい 警告音、電子音を消す。
ひたすら教えを乞う求道の童子の旅は遥か
わたしはあなたの同行者になりたい
ひとり海から生まれ ひとり海に死ぬ
出自を窺う人魚の恋物語読みながら
澄んだ空き地に開く朱い花を想う
見抜かれていた 下手な言い訳
傍に居て欲しいだけの老女の真昼
居心地の悪さはいつまで続くの?
闘争の連鎖に終わりは無い
鬱々と晴れぬ瞳の痛み抱えて
キリンとするそぞろ歩き。
(いずれ誰も居なくなる)
寄り添うひよどりの叫び声と
丸窓に張り付いた蔓草の葉に気を紛らせているのです。