物みな濡れそぼる
この季を生きる蟲も蝶も病んで
声をあげることもなく逝く
累々たる死を潜ませた蒼茫も
実生の種を抱えたまま腐っては
黴の花を増やし続ける
鳥たちは 樹々の間にひっそりと潜んで動かない
抱えた卵も孵らずに溶けてしまった
夢かと見まちがう変貌する大地
こんな筈ではななかった
取るに足らぬ老女の息災など 何ほどの意味があろう
一陣の冷風が欲しいだけ
太陽光が蒸気を乾し上げ
一気に吹き飛ばす熱情が痛ましい
訳もなく覚悟も無く 安易に受け取ってしまった
今年の夏・・・そして未来よ
この季を生きる蟲も蝶も病んで
声をあげることもなく逝く
累々たる死を潜ませた蒼茫も
実生の種を抱えたまま腐っては
黴の花を増やし続ける
鳥たちは 樹々の間にひっそりと潜んで動かない
抱えた卵も孵らずに溶けてしまった
夢かと見まちがう変貌する大地
こんな筈ではななかった
取るに足らぬ老女の息災など 何ほどの意味があろう
一陣の冷風が欲しいだけ
太陽光が蒸気を乾し上げ
一気に吹き飛ばす熱情が痛ましい
訳もなく覚悟も無く 安易に受け取ってしまった
今年の夏・・・そして未来よ