気を許してはいけない 失意の月よ
拾い上げた吐息も
抱え込んでしまった告知も蟻の一穴に埋めてしまった
聴かなかった事にする
観なかったことにする
自律神経を正常に作動させなければならぬ
思いこみして明日の結界を夢見た時もある
根拠もないまま遍在し降臨する時を待っていたが
何れ選別の時が来る
辛うじて身をかわす術も尽きた
天恵は誰の思惑であったのか
余生を生きたつもりだが むしろこの世は全てが余生であった
私は待っている
静かにして居よう
捨て去った全てが確実に生きているのを知っているから