尋常では無い
あの日の春の大雪
残余の旅の始まりとも知らず
雪原を逃げ回るうさぎのようだったわたし
時の雫ふりほどきながら
白い息を吐き散らし
埋もれ木に爪をはがされ
血を滴らせ
目を塞ぐ蒼い風に
追いつめられ
身をすくめ
ひたすら
百難と対峙する無碍の日もやがて終わる
薄墨色に滲む月翳を透して
今何が起きているのか
夜の闇に紛れ込み浮遊し続ける
ひとひらの雪片を捜している今日は
嗚呼 あなたの祥月
あの日の春の大雪
残余の旅の始まりとも知らず
雪原を逃げ回るうさぎのようだったわたし
時の雫ふりほどきながら
白い息を吐き散らし
埋もれ木に爪をはがされ
血を滴らせ
目を塞ぐ蒼い風に
追いつめられ
身をすくめ
ひたすら
百難と対峙する無碍の日もやがて終わる
薄墨色に滲む月翳を透して
今何が起きているのか
夜の闇に紛れ込み浮遊し続ける
ひとひらの雪片を捜している今日は
嗚呼 あなたの祥月