意に添わぬのに とどまり続けた
何処の誰とも似ていないから
置き去りにされてしまった白い月
哀しみを綿毛のように身にまとい
息を吐きかけ 身を細らせながら 宙に解き放つ
欲しいものが無い
観たい風景も
読みたい謌も
渉る川も
分け入って彷徨いたい街並みも
頬を摺り寄せた大樹はもう要らない
消えゆく総てが愛おしい
揺れる波動・・ 流れる水・・かすかなけはい・・ 眩い虹彩・・
ほの白い翳持つ円環
密かに忍んでくる腐臭
時ならぬ蒼い吹雪
泡立つ不穏な心筋
追い立てられた渡り鳥の悲鳴
憬れは何処へ 哀しみは何処へ捨てよう
何処の誰とも似ていないから
置き去りにされてしまった白い月
哀しみを綿毛のように身にまとい
息を吐きかけ 身を細らせながら 宙に解き放つ
欲しいものが無い
観たい風景も
読みたい謌も
渉る川も
分け入って彷徨いたい街並みも
頬を摺り寄せた大樹はもう要らない
消えゆく総てが愛おしい
揺れる波動・・ 流れる水・・かすかなけはい・・ 眩い虹彩・・
ほの白い翳持つ円環
密かに忍んでくる腐臭
時ならぬ蒼い吹雪
泡立つ不穏な心筋
追い立てられた渡り鳥の悲鳴
憬れは何処へ 哀しみは何処へ捨てよう