こんにちは、事務長の横田です!話は、少しさかのぼりますが・・・
2011年6月18日(土)~19日(日)に、中四国地協・保険薬局事務職員研修会が行われました。
中国・四国地方協議会の保険薬局事務職員研修会は1999年より隔年開催しており、今回の広島での開催は12年目を迎えます。
この研修会は全国の民医連を見ても中四国地方だけの取り組みであり、先進的な活動と言えます。今回は広島での開催ということで、今までの理想の事務職員像を求めていくことから、内容を変え平和研修を行いました。
1日目
【碑めぐり】
ピースナビゲーター(碑めぐりの案内役)は青年ジャンボリーで他県の青年が戦跡巡りの案内をしていることに影響を受け、広島青年ジャンボリー実行委員会が要請講座を開催したのがキッカケです。昨年からはJBのメンバーだけでは難しくなり、広島県民医連の社保、教育委員会合同でピースナビゲーター要請講座を開始、現在20数名のナビゲーターが誕生しています。今回は昨年の養成講座卒業生を受けた方の中で薬局から3名、福島生協病院1名、共立病院1名の計5名の方が平和公園周辺の碑を案内してくれました。
【原爆資料館見学】
音声ガイドを使用た見学は多くの方が初めてであり、碑巡りの後に行なったこと、ゆっくり見て回れたことが好評でした。また、核兵器に関する事故の年表に興味を惹かれました。約2~3年に1回は何かしらのトラブルが起きていることに驚きました。核分裂の威力は人間の想像を遥かに超えた物であると感じました。福島の事故も起こるべくして起きた…そんな気がしています。
【夕食交流会】
2日目
【演題発表】
「広島市の減免制度」、「ヒヤリハット」、「一般社団法人化」の演題が発表されました。質問が多く、予定時間を大幅に超えましたが、それだけ、皆さんの興味を惹く演題だったと感じています。
【被爆体験の聞き取り】
被爆後を生き抜くための壮絶な戦いに涙を流す人も出ました。
原爆の威力として、熱線、衝撃波、放射線とありますが、やはり放射性物質による健康被害は長期に渡り人々を苦しめ、どんな影響がでるかはっきりわかりません。放射線の半減期は人の寿命から考えると、永久ともいえる年数を必要とし、人が住む場所が無くなってしまう、深刻な問題だと思います。このような最悪の兵器が威力を増しながら増加、拡散し、使用されるリスクは増えていっていることに恐怖を覚えます。
【事務局のまとめ】
今回の被爆地からの「平和研修」は、原爆がもたらした悲惨さと核兵器の存在を国家の論理ではなく、人間の側に立って捉える視点で行いました。被爆体験や被爆者の願いが国内外にどれだけ届いてきたのか、どう受け止められてきたのか再度検証してみる必要があると思ったからです。
平和利用の名のもとに多くの被爆者を生み出し続けている先進国の「核実験」や「原発」の現状はどうでしょう。原発等、ひと度制御不能に陥ると大量の放射線を放出し、消えるのは何万年もかかります。もう一国の問題ではなく、世界中に影響のでる大変な災害です。国は電力不足や経済活動への影響に言及しますが、全ては「人の命有ってこそ」の電力、経済、国です。命や住むところを失う危険性のあるものを望んでいないのは諸外国の世論調査でも明らかです。そして、大量破壊兵器である核兵器と人類は共存できないと思いを強くしました。
「平和都市記念碑」にはこう書いてありました。「安らかにお眠りください、過ちはくりかえしませんから」と、これは慰霊碑ではなく、誓いを立てる碑です。私達は二度と核・放射能による被害を生み出さないと「戦争犠牲者」に誓いました。過去から学び、活かし、そして必ず生き延びることが私たちの責務ではないでしょうか。
最後に、戦争からの学びということでは、今では当たり前になったインターネット環境も、もともとはアメリカが爆撃を受けた際に、通信網が遮断されないよう開発したのが始まりです。こういった物も平和分野でしっかり活用し、個人レベルでの情報発信を粘り強く続け、大きな平和のウェーブをつくっていくことが、大切なのではないでしょうか。
㈱ピーエムシー企画・ひまわり薬局 ホームページ http://www.pmc-kikaku.jp/