ひまわり薬局・スタッフブログ

ピーエムシー企画・ひまわり薬局の活動・研修内容やスタッフの趣味など、ひまわり薬局のアットホームな雰囲気をお伝えします!

8月 6日 原爆投下の日 

2008-08-13 09:14:22 | 国際・政治

PMC企画は8月6日を定休日にしています。

職員にはこの日は、平和について何か考えてもらおうと、毎年、何らかの平和学習を行っています。

過去には「平和公園爆慰霊碑めぐり」、「大和ミュージアム見学」等を行っていますが、今年は「三滝原爆慰霊碑めぐり」を行いました・・・
三滝には和歌山の八幡神社から原爆犠牲者供養のため移築した「多宝塔」や第二次世界大戦で広島の悲劇と双璧をなす、アウシュビッツの悲劇と連帯する碑である「平和宝塔」など原爆慰霊碑や被爆関連の建物が数多く保存してあります。

三滝周辺に在る「誓願寺」も元々は毛利輝元が材木町(現在の平和記念資料館付近)に在り8月6日に原子爆弾により破壊され、その後三滝に移転したという事実を初めて知りました。

三滝寺先代住職の弟さんは語ります「あの日、滝のそばにやけどに苦しみながらのどの渇きに耐えるひとりの老人がいた。」、「医者はもちろん薬もない。水をのませてもいいかどうか相談も出来ず、放っておくより仕方なかった・・・。」その老人を次に見たときには三滝橋のたもとで力尽きた哀れな姿だった。「あの日、水を飲ませてあげていれば・・・。」

毎年8月6日。三滝寺では、被爆犠牲者をしのんで滝から酌んだ水を「被爆無縁墓地」や「多宝塔」、「本堂」と供えて回ります。また、平和記念式典では原爆慰霊碑に清水として捧げられています。

秋葉広島市長の2008平和宣言に「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」という悲劇と苦悩の中から生れた言葉があります。私たちは、この「三滝原爆慰霊碑めぐり」を通じ核兵器廃絶の決意を新たにしました。

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余談ですが、この三滝には「日渉園跡」という薬剤師や医療関係者には大変興味深い広島市指定史跡があります。 

この「日渉園跡」というのは、寛政・享和年間(1800年前後)頃、広島藩の藩医である後藤松眠(1755-1828)が開園した藩営の薬草園跡です。
日渉園の中心には住居と庭園、その周囲には約8,800㎡の薬草地がありましたが、現在は庭園の一部が残っているだけです。この庭園は上下二段からなり、上段には涸れた池とそこに架かる太鼓橋、「神農堂」とよばれる建物の礎石と台座などが残っており、下段には薬草の研究や薬の調合を行っていた「薬室」の礎石の一部のほか、涸れた池や眼鏡橋などがあります。また、庭園内に植えられた樹木は、狭いながらも独立した森として周囲の畑地や住宅と一線を画しています。 

また、松眠の子、松軒(1803-1864)と共に長崎で共にシーボルトから蘭学を教わった蘭学者・高野長英が、幕政批判により投獄された後、脱獄して4年間の逃亡生活を送っていた際に、本園内の「神農堂」に隠れ住んだこともあります。
広島藩唯一の藩営の薬草園跡という稀少性と近世史に残る高野長英ゆかりの地としての歴史性をあわせもつ大変貴重な文化財です。(石田)


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