いきがかり上いたしかたなく・ぶろぐ

寄る年波には勝てないし難しいことは出来ないし、行き掛かり上致し方なくブログに頼ります。

神様はおられる、やはり

2019-12-12 12:21:00 | 出来事
この3年9ヶ月程の間、月にたいてい1往復は新幹線と在来線とタクシーで、実家と自宅をこういう荷物と共に移動している。ノートパソコンとかだけ持ってあちこち移動しながら仕事をするノマドワーカーの人とはぜんぜん違うが、なんか遊牧民のような居場所の定まらない暮らしだ。

で、何度かこういうのじゃない旅行がしたいと神様にお願いしていたのだが、今回ちょっと思っていたのとは違うが、確かにいつもとは違う状況になった。

私が乗る在来線はたいていいつも空いているのだが、キャリーケースを持っているので出来るだけ最前列の席に座る。前の席のお客さんが椅子を倒された場合、じゃまになってはいけないのでね。めったにないのだが、思いきり倒される方もあるから。

私が乗る列車は4両編成で、自由席は3号車と4号車。で、私が座る席は開かずのドアを挟んだ向こうが運転室という位置にある。ちゃんとドアには、「運転室使用時には通り抜けできません」と書いてあるのだが、たいてい誰も見てなくて、毎回何人かは開けようとされる。
 
普段なら私の仕事(?)は、そのドアを開けようとして開かないから叩いたりするお客さんに、その「運転室使用時には通り抜けできません」という表示を指しながら「このドアは開かないんですよ」とお知らせする程度のことだ。

ところが今回、そのドアが向こう側から開くという事態が起きた。

特急なので、京都に着くまでに4つくらいの駅にしかとまらないのだが、その1つ目の駅を過ぎたあたりだっただろうか、突然聞いたこともないようなピンポンピンポンかキンコンキンコンというような音が聞こえた。それもずーっと鳴っている。誰の携帯電話やねんと思っていたら、電車が急停車。

緊急停車のお詫びと車両に異常がみとめられたので停車したという説明と関係各所に連絡をとるのでしばらくお待ちくださいというような内容の、たぶん車掌さんからのアナウンスがあった。

私の席はドア1枚挟んで向こうが運転室なので、その関係各所との連絡がかなりよく聞こえる。だが、そこまですごい緊迫感はなかった。通路を挟んで隣りの席に座っておられた白髪の紳士は、この状況にまったく動じることなく本を読んでおられた。

関係各社との連絡の内容から、そろそろ動くだろうと思っていたら、程なく列車は出発。だが、なんか不安だ。いつもはこんな走り方だったかしらとか、この振動はちょっとおかしくないかとか、ついつい考えてしまう。

と、またなんか鳴っている。今度はトンネルの中で緊急停車。また停まったとメールしようとしたがiPhoneは圏外。うわぁ、これはどうなんだろう。ちょっと怖いのでは? トンネルの中で降ろされたりするのだろうか。昔、1回あったんだよな、大雨のなか列車から降ろされ、近くの体育館かなんかに避難したことが。その時は二男がお腹にいて、まだ幼児の長男の手を引いての避難だった。

車内にアナウンスが流れ、しばらくするとまた列車は走りだした。でも、もう信じないぞ。また停まるよな、これは。途中の駅で普通に停車している時に、運転室にほかに誰かが来て運転士さんと話をしておられるようだった。

で、二条駅の手前まで来て、そろそろ降りるしたくをしようとコートを着ていたら、また小さい音で何回かジリリリリみたいなのが聞こえて、次にすっかりおなじみのキンコンキンコンが鳴りだした。もちろん列車はまた緊急停車。今度はさらにブザーみたいなのまで鳴っている。いやいやいや、大丈夫なのかい、これは。

と、突然開かずのドアが開いて運転室から人が出てきた。運転士さんか。うわぁ。で、通路を通って列車の後ろの方に行かれたので、一瞬『逃げるのか、お前!』と思ってしまった。こえぇよぉ。

結局、安全装置の誤作動だったというアナウンスがあり、終点の京都には約30分遅れて到着。まあ、安全装置が働かなくて事故になるよりはずっと良い。

神様、確かにいつもとは違いましたけど、こういうのじゃなく、楽しい違うやつがいいです。お願いの仕方がまずかったのですね。以後、気をつけます。まあ、何事もなく自宅には帰れたので、面白いっちゃあ面白かったです。あわわわわ、もう二度とごめんです。でも、貴重な体験をありがとうございました、神様。
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