高級車のコマーシャルを見ると、
映っている景色と暮らしの空間が
車を買うと付いてくるような錯覚を覚える。
高級カメラのカタログを見ると、
そこに写っている写真が自分も撮れるような錯覚を覚える。
現実にはないと分かっていても人は夢を見る。
私は努めてミーハーではないつもりでいた。
Canonから、フルサイズミラーレスカメラEOS Rの
何処よりもいち早くカメラに触れる、セミナーと体験会
のメールが来たのは9月7日のことだった。
今まで決して進んでイベントに出かけたりしない私が、
まるでアイドルの握手会に行くように、いそいそと品川まで出かけたのです。
私は5DMKⅢに24-105を付けて(1.7kg強)、
持ち比べてみた。カタログ上は350gほど軽いわけなのだが、
肩には軽さを感じるが、つかんだ指や手首ではそれほど軽さを感じないのだ。
えっと私は何度も持ち直したり並べてみたりしたのだが。分からない
ずっと1.7Kを持ち続けて来たので、肩の感覚がマヒしていたのか。
50年以上付き合って来た、カメラのペンタブリズムとミラーボックス。
高画素化し、より低振動のシャッターが求められていても、
バッタンバッタンとやってきた歴史が変わろうとしている。
妙に感慨深いものがあって出かけました。
体調不調を口にしていた私が、この日だけは何とかしていきたいと思っていた。
何でもない時でも、電車で座れば瞬時に眠ってしまう私が、
この日、行きも帰りも、電車でひと眠りもせずに、
帰って来たのです。
薬ではない、うそでも心躍る時こそ、最高の健康法だ。
元加治駅跨線橋からの夕日。↓