One Little Museum

日々の制作や思いついたことなど…

つば広帽子の少女(スケッチ)

2008年01月31日 | Museum
ダイソーで買った安いクロッキー用のスケッチブックに描いたものです。
赤茶のコンテでサッとスケッチしたものに、淡彩風に水彩絵具で色をつけました。

こういうやり方で描いている人の絵を見て、以前から一度は試そうと思ってはいたのですが、それにしても、この紙はさすがにペラペラで、濡らすともうブカブカになり始末におえませんでした。
今度はせめて水彩紙で試そうと思います。

でも、この絵も出来は面白かったので、写真に撮ってアップロードしておきます。

(クロッキー用紙/B4)

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午後の岩場

2008年01月29日 | Museum
何気なく今朝、2時間ほどで描き上げました。

午後3時頃でしょうか。
イマイチだった天気も回復傾向で、雲間から陽光が差しています。
海は逆光に輝き、世界は青とグレーの単純な色彩に包まれています。

そんな風景を描いてみました。

単純な色彩の絵で、しかも岩場の案外複雑な形象を描くには、どういった技法を使えば良いか、テストの意味もありました。

色をトントンと置いていくとどうも欲求不満になり、勢いよく筆を走らせたくなります。目を近づけると荒っぽいと感じるほどの筆致が好みなので、岩場の質感を出すためにもドライブラシを多様しました。

(ラングトン水彩紙/F4)

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実在感のある絵

2008年01月28日 | Monolog
毎日、何らかの絵は描いていますが、それを毎日アップロードできるわけではありません。
そこでこれからは、絵をアップできない時は、文章を書いて、できるだけ毎日ブログを更新しようと思います。
絵や美術について普段からあれこれ考えていることを書き留めておくという意味もあります。

まず今回は、常に頭から離れないあるテーマについて書きます。
それは「実在感のある絵とは?」ということです。

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実在感のある絵とは、どんな絵だろうとよく考えます。
自分自身、薄っぺらく小手先の技で体裁を整えた絵ではなく、モチーフに実在感のあるどっしりした絵を描きたいからです。

実際に見た目のままの絵というのとはちょっと違うと思います。
見たままというより、感じたままという方が近いでしょう。
誤解を恐れずにいうと、モネよりもセザンヌです。

とはいえ、セザンヌのような鈍い色彩の絵を描きたいというわけではありません(色彩の面では、むしろモネのように素晴らしく明るく鮮やかな光を描けたらと思います)。
ただ、セザンヌの絵の奇妙さには惹かれるものを感じます。
外面にとらわれず、モチーフの本質をわしづかみにしているように思えるのです。

これって絵の奥深さと難しさの一面を表していますよね。
細かく写実的に描くことがリアリティのある絵を生み出すわけではないということです。

17~18世紀頃のフランドルの画家達による、細かすぎる、息苦しくて気持ちが悪いほどの静物画があります。
現代でいうと、アメリカのスーパーリアリズム。
でも、それが良い絵なのでしょうか?
個人の好みでもありますが、私にとって、細部の写真的な描写にこだわった絵には、技量の高さに対して感心する部分はありますが、決して感動することはありません。
それはリアリスティックな絵に見えて、実はモチーフに全くリアリティがないからです。言い方をかえれば、モチーフに実在感がないのです。

人は写真のようには世界を見ません。いや感じません。
これは視覚だけの問題ではありません。
だからデッサンが稚拙に思えるセザンヌの絵の方が、完璧なフォルムで描くフランドルの画家たちの絵よりも、格段に実際の人間の感覚に近いということが起こるのです。
デッサン力が必要ないという意味ではありません。
それを越えたところに新たな世界が広がっているということです。
(なんとなくわかっているのですが、自分が描く段になると、腕が全然及びません)

これから自分がどんな絵を描きたいのか。
そのためにどんな修練を積めば良いのか。
自問自答は続きます。

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紅いドレスのダンサー

2008年01月26日 | Museum
元はアイーダ・ゴメスの写真ですが、動きとドレスの赤が気に入って描き始めました。
とはいえ、だいぶ絵画的に変えてはいます。

とにかく赤を鮮やかに出したくて今回は寒色系のクリムソンはほとんど使わず、カドミウム・レッドをメインに使っています。(隠し味にオペラも使っていますが)

薄く溶いたカドミウム・レッドを塗り重ねてもこの背景のような、どちらかといえばバーミリオンのような色合いになりがちで悩んでいたんですが、思い切って最後に濃い目のカドミウム・レッドをザッとかぶせたら思った以上に発色が良くて気に入りました。グレーズに近いですが、もっとかぶせる感じです。(単純に顔料の鮮やかさではなく、深みと広がりのある発色を求めていました)

実は少し前に長崎県美術館で見た、川村清雄の「ベニス風景」や鴨居玲の「サイコロ」の赤と緑の対比の鮮やかさに感動したこともあり、ずっと自分の絵の発色が気になっていたのです。

赤がある程度出せたので、次は緑ですね。

(マーメイド水彩紙/八つ切り)

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ハルシュタット

2008年01月25日 | Museum
久しぶりに画像をアップしましたが、実際にこの絵を描き上げるまでに一週間はかかってしまいました。
大きめの風景画を描くと、どうしても細かい描き込みをしたくなって、時間がかかるんですよね。

この絵は水彩絵具オンリーで描きました。
ある意味、原点に返るような感じですね。

もともと水彩絵具で絵を描こうと思ったのは、奥津国道さんの絵に感動して、その技法書を読んだせいなんですが、あれから約2年、いまだに風景画を描こうとすると丹念に描き込みをする奥津さんの画風を追っている気がします。
自由で大胆な彩色をしたい気もあるんですが、まあ、これもいいかな。

この画像は小さくてやや色が褪せているので実物の感じがイマイチ伝わらないのが残念ですが、まあまあいい出来じゃないかな…と自分では思っています。

(マーメイド水彩紙/F10大)

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バラ

2008年01月20日 | Museum
今、10号大の絵を描いている最中なんですが、なかなか時間がとれなくて進みません。とはいえ、ふとした時間に小さな絵を描いてみました。

バラなんですが、これもまたやっかいなモチーフですね。
こういう描き方もアリかもしれませんが、自分としてはもっと彩度とコントラストを高めにしたいと思っています。
どうも塗り絵っぽくなるのがいやで、にじみ・ぼかしを変に多用している部分があるかもしれません。
それと色を重ねすぎて、くすんでいますね。(それが悪いとは言えませんけど…)
この辺りは試行錯誤です。

(マーメイド水彩紙/F0)

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遙かなる街

2008年01月15日 | Museum
この絵は別に抽象的な絵を描こうと思ったわけじゃないんですが、自分が気持ちが良いと思える色を好きなように塗ってみようと思って描いたもので、特に具体的なモチーフもありません。
でも結構、面白い感じになりました。

絵の具は透明水彩絵具とアクリル絵の具、それにアクリルのラッカースプレーを使っています。
さらに新しい技法としては一旦塗った絵の具を霧吹きでぼかして流すというようなことをやっています。

実を言うと、描き終わる直前までは上下が逆だったのですが、ひっくり返して見た方が絵の中に面白い世界が広がったので、そのまま採用しました。

かなり即興的な絵ですが、こんなのもいいなあ…と思っています。

(ホルベインスケッチブック/F6)

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キナバル山

2008年01月12日 | Museum
モチーフはマレーシアの聖なる山、キナバル山ですが…まあ、それはどうでもよくて、問題は画材です。

この絵は実は筆ペンで描きました。
ある程度、線で描いた後、水筆でインクを溶かして色をつけました。

最後に色鉛筆で軽くオレンジと緑を足しましたが、結構、筆ペンだけでも描けてしまうものですね。

(マルマンスケッチブック/S160)

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雪山と柿

2008年01月12日 | Museum
山の風景を描いてみようかな…と思い、まずは下絵のつもりで水彩色鉛筆で軽く描いてみました。
絵の具とは勝手が違い、最初は思ったような色にならず、どうかなと思いましたが、水で溶かしていくと、それなりに面白く仕上がりました。

(マルマンスケッチブック/S160)

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瓦礫-911

2008年01月10日 | Museum
一見、何を描いたものかわからないかもしれませんが、911のテロで破壊された建物の写真をモチーフにしたものです。
でも別にそれが重要なわけじゃなく、トーンや色彩が面白いかな…と思って、そのあたりの実験の要素が強い絵です。

背面をおぼろげにして、手前を暗く落とすことを考えて描いています。
水彩にしては絵の具が濃く、アクリルや油絵っぽい雰囲気があるかもしれません。

(ラングトン水彩紙/F4/トリミング)

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プラチナ・ブロンド

2008年01月09日 | Museum
これはモチーフにした写真を見た時に、「イラストっぽい仕上がりになりそうだな」と思い、実際、そのように描こうとして描いたものです。
もともとは極細の輪郭線で描こうと思っていたのですが、安っぽくなりそうだったのでやめました。

顔のあたりが不思議とCGで描いたイラストみたいですけど、それはトーンの微妙な変化でかなり明度を高めにしているせいでしょうか?

色彩的には支配的な赤とワンポイントの緑の対比を強くしたくて、あえて肌色は彩度を抑えました。

背景も最初は単なる白だったのですが、もう少し色が欲しくてパステルっぽい淡い緑を入れてみました。

水彩では、これまで彩度が高く明度が低めな絵を描くことが多かったので、こういう感じも面白いな…と思っています。

それとラファエルの筆って水分を少なめにするとドライブラシになりやすくて、髪の毛のタッチにそれが出ています。(服のドライブラシはラファエルではありませんけど…)
そのあたりは水彩っぽくないかもしれませんが、自分としてはなかなか気に入っています。

(ラングトン水彩紙/F4)

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ジェームズ・ディーン

2008年01月06日 | Museum
最近、花や樹を描くのも面白いなあと思い始めたのですが、やっぱり人物に勝るモチーフはありません。
でもいつもは女性ばかり描いているので、たまには男性を…と思い、憂いのある表情を探していたらジェームズ・ディーンの写真にぶつかったので描いてみました。
元はモノクロの写真だったので自分で好きな色をつけてみましたが、なかなか良い感じではないでしょうか。

ところで年末からちょっと懐具合がリッチになったため、ラファエルの筆を始め、いろいろ新しい画材を買い込んだのですが、制作に直接影響する物としてかなり大きかったのが、ドライヤーとメラミンスポンジでした。

ドライヤーは1000円もしない安い物を買ったのですが、水彩画の宿命である絵の具を乾かす時間を大幅に短縮してくれ、もの凄く制作のスピードを上げてくれました。
これは予想以上の効果でした。
しかもドライヤーでにじみをコントロールすることで、表現方法がひとつ豊かにもなりました。

メラミンスポンジはドイツで作られた洗剤要らずの食器洗い用のスポンジですが、これまた優れもので、絵の具の洗い出しが強力にできます。
水彩絵具や色鉛筆、あるいは下描きの鉛筆線まで(もちろん紙が強ければ)嘘のように消してくれます。
そのため単なる洗い出しだけではなく、輪郭をぼかしたり微妙な濃淡をつけるのにも使えます。

どちらも本来は画材ではありませんが、もう手放せないという感じです。
このようなことでも絵の描き方って変わってきますよね。面白いですね。

ちなみにこのジェームズ・ディーンの絵も、ドライヤーとメラミンスポンジの助けを借りて仕上げています。

(マーメイド水彩紙/F0)

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ゆり(ラ・マンチャ)

2008年01月03日 | Museum
室内に活けてあったゆりを描いてみました。
ラ・マンチャという種類みたいです。

この絵は去年の年末に買ったマーメイドのスケッチブック(F0/荒目)に描きました。

私はいつでもスケッチができるように携帯用にF0サイズのスケッチブックをバッグに入れているんですが、年末にコットマンのスケッチブック(F0/細目)を使ってしまったので画材屋さんに新しいものを買いに行き、その時に、店員さんに勧められてこのマーメイドを買いました。
コットマンの細目は正直、色のにじみ具合や表面の強さなどが好みじゃなくて別の紙にしようと思っていたので、マーメイドは良い選択でした。

以前、マーメイドで大きな絵を描いたこともあるので、紙質は知っていました。
結構気に入っています。
荒目なので、表面がでこぼこし過ぎている感じもありますが、それも味ですね。

ところで絵としては、花そのものの生命感が出せて無くて不満です。
華やかな花なので、もっとパーッと広がる感じがあった方が良かったですよね。
セザンヌ的に失敗です。

(マーメイド水彩紙/F0)

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グラスの中の花

2008年01月01日 | Museum
2008年最初の絵は、これでした。
手元にあった小さなスケッチブックに永山裕子さんの本の絵を模写したものです。

模写ですので自分本来の画風かどうかは微妙です。
ちょっとこぢんまりしていて、「漫画のカバー絵みたいだなあ」とも思います。

(マルマンスケッチブック/S160)

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