☆ 今 日 の 幸 せ ☆

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曾野綾子/哀歌、下巻

2006-04-27 | ・・・シリーズ、
ゆっくりと、主人公の立場にたって、読み進めている。

曾野綾子さんは、人がかくしておきたい心理を、えぐりだして、文章にするのが、得意なようだ。

「哀歌」紀元前6世紀、エルサレムの陥落直後にかかれたもの。 これと、ルワンダの騒動を重ね合わせて、この本を書いたのだろう。

____本の中から___
自分の悲しみに 溺れる姿を見せたくない。

人は、自分に関することをはなすのが好きだ。
苦労話、周りの人間に関する悪口、子供自慢、病気とか生活の大変さ、

他人には、ほとんど、関心がないのに。

アガペー:
愛とは、他人のためにこうすることがいいと「理性」で判断した結果を行動に移すことを自分の心に命じた状態。 (補足:それは、自然に好きになれる相手に対してのものではなく、特に、押さえても自然に憎んでしまうような相手にたいして、無償に行うもの、と解釈したのだが) これは「高級な詐欺」である。

「憐れみ、悲しみ、恵み」(こんなものより、説得力がある)
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かつて、「氷点」という本(テレビドラマも)がブームになったことがある。
敬虔なクリスチャンの妻に、娘を殺した犯人の子と偽って、知り合いの赤ん坊を育てさせる。
その結果の悲劇。 いかに、アガペーを実行するのが、難しいかを題材にしたものだったのでしょう。

愛とは、気持ではなく、行動である。

信じるというのは、意志的な行動。 それに対する責任は、自分で選択した以上、自分で、取るほかない。 一生、高級な詐欺を続けられたら、それこそ、愛ある人。 良心とは、自分の心に対する、詐欺なのかもしれない。