バンザイ

本(絵本も)を中心に、息子たちとのくらしをつれづれなるままに。ウレシカッタコト、ハッケンを。

いつまでも走り続けてね。

2006-03-07 22:59:24 | 絵本
図書館で、私とにいにが一目ぼれで借りてきた本です。

表紙がきいろでかわいらしいケーブルカー。
魅力いっぱいです。

バージニア・リー・バートンさんの作品と知り、
ますます期待が高まります。

その本は、
『ちいさいケーブルカーのメーベル』



ちいさいケーブルカーのメーベル
バージニア・リー・バートンさく / かつら ゆうこやく / いしい ももこやくペンギン社 (1980.2)通常2-3日以内に発送します。


ヨウも本を見つけるなり、開き、
「電車!電車!」
と、大喜びです。

サンフランシスコのケーブルカーは、観光のひとつとして、
有名なようですが、
このケーブルカーが、サンフランシスコで初めて走ったのは、
1873年だそうです。
時代の変化により、さまざまな乗り物が生まれ、
ケーブルカーを廃止しよう。ということに。
廃止に反対して、戦った
ハンス・クルスマンふじんに
ささげた本です。

そうした運動があって、
サンフランシスコのケーブルカーは、
今日に至るようです。

そんな絵本の主人公が
ケーブルカーのメーベルです。

時代が変わり、景色が変わっても
メーベルは、サンフランシスコの町を走り続けます。

メーベルの通る坂は、雨の日とてもすべります。
タクシーは近づきません。
でも、メーベルは、へっちゃら。

ある日、バスのビッグ・ビルが
「ケーブルカーはなくなってしまうって、いってたぞ。」
と、いう。

メーベルは悲しみました。

そんな、計画を知った市民の会は、
そして、町の人たちが賛成派、反対派と
わかれ、住民投票にかけられました。

そんな中、ビック・ビルは、自分が勝つと思って、
ためしに霧の夜、通ってみたら。。。
1回転してしまう。

無事、メーベルが残ることが決まり、
そして、
最後、ビック・ビルと仲良くなります。

お互いの利点を認め合う。
そういう箇所も加えて描かれています。

なかの絵を見ているだけでも、
美しくて、うっとりします。
内容が半分もわかっていないだろう、
ヨウも、じっと座って、
絵をじっくり眺めていました。

何回よんでも、魅力に吸い込まれました。


さて、我が家が住む地域は、
JRの最寄り駅だとバスに乗らない
行けません。
歩いていける、最寄り駅は、
都内で唯一の路面電車が走る
「都営荒川線」
(いわゆる都電・チンチン電車)のある駅です。


この都電には、私は最寄り駅は違うにせよ
幼いときからのなじみの電車です。

やっぱり、これがなくなるとさびしい。
そんな気持ちも重なり、この絵本に
親近感がわきます。

いまどき、あんな民家の間を走っていく
路面電車、ないもの。
ネコちゃんたちが行き来し、駅で戯れる。
そんな微笑ましい、のんびりとした
都会とは思えない空間。
知っていますか?

かなり、話が反れました。

そんなわけで、
絵本を読み終わった後、
息子たちも都電に乗るのが楽しい、
そんな私の都電への
気持ちも話しました。

残し続けたいという気持ち。
全然、今はあって当たり前。
なくなったら。なんてことは、
息子らにはわからないでしょう。
でもいつか、この絵本とともに、
そんな風に思ってもらえたらうれしいです。

絵本とともに、大事に。

東京都交通局・都営荒川線のホームページは↓
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/toden_index.html