てくてくダイアリー

GISとか使ってました

握手しようやー

2009-11-17 | ひとりごと
先日、大学時代の友人からメールが届いた。訃報だった。

大学の時に所属していた研究室の、当時助教授だった先生が亡くなられた。まだ62歳なのに。全然現役なのに。

直接先生に指導していただいたことはないが、巡検での思い出ならたくさんある。

実習で谷頭からしみ出てきた水量を測るとき、いつも先生は「キラキラで」と言っていた。先生が研究で滞在されたバリだかどこかの言葉で、キラキラとはだいたいで、という意味があるらしい。水量を測る間中みんなで「じゃここはキラキラで。キラキラでね」とキラキラを連呼した。

あるフィールドに向かう途中、先生ののった車が途中からついてこなくなった。フィールドは1800mぐらいの頂上付近にあったのだが、車道があるのは1600mぐらいまでで、そこから200mほど道なき山林を上っていく。そこで車を降りたら、後から追いついた先生から1人1本ずつビールを渡された。先生は、途中で酒屋によってビールを買っていたのだ。フィールドでの測量あけの一杯のためだった。

巡検の夜はいつも大宴会だった。あっ、いやっ、測量結果を集計し終わったら大宴会だった。巡検はたいていどこかの大学の演習林に行くのだが、演習林に20人近くも学生が来ることは珍しいらしく、どこの演習林の林長さんも歓迎してくれた。

地下水の研究をしている講座だったせいか、巡検で行く先はどこも水がおいしかった。ということは、お酒もおいしい。演習林の林長さんはおいしいお酒を熟知されていて、毎晩のように一升瓶を携えてきてくれる。そのお酒を浴びるように飲んで、日付が変わる頃には、先生もただの酔っぱらいとなった。

先生はよっばらって「くりはらー!(わたくしの旧姓)握手しようやー!」と、手を差し出す。もちろん、私はよっばらいと握手はしないのだが、その明るい口調は、みんなの爆笑を生んだ。

先生の思い出といえば、そういう笑い話ばかりだ。
そんな先生が、もう逝かれてしまうなんて。

ご冥福をお祈りいたします。

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