てくてくダイアリー

GISとか使ってました

フリーデータを使う(2)e-Stat

2011-10-18 | ArcGIS

ネタがなくならないってすばらしい。今回は政府統計の総合窓口からダウンロードできる国勢調査(小地域)のデータだ。

「政府統計の総合窓口(e-Stat)」のホームページでは、いろんな統計情報を閲覧することができる。HP上で地図化できたりもするのだが、今回はデータをダウンロードする方を説明する。

政府統計の総合窓口
http://www.e-stat.go.jp/

このホームページから「地図でみる統計(統計GIS)」のリンクをクリックする。さらに「データダウンロード」をクリックする。

すると、ダウンロードしたいデータを選ぶ画面が表示される。今回は「平成17年国勢調査(小地域)」というのをクリックする。そうすると右側に、ダウンロードできるデータがリストアップされる。

例えば「年齢別(5歳階級、4区分)、男女別人口」のチェックボックスをオンにして「次へ」をクリックする。

すると今度はダウンロードするデータの示す地域を選択する画面になる。例えば都道府県から「東京都」を選択し、市区町村から「文京区」をクリックしておいて、「検索」ボタンをクリックする。

すると、ウインドウの右側の「Step4:データダウンロード」のところに統計データと境界データ(シェープファイルとか)が出現する。

あとは、この統計データとシェープファイルをダウンロードすればOKである。「文京区(○○)」というリンクをクリックするとダウンロードが始まる。

ここでブラウザを閉じる前に、「定義書」をクリックして確認しておくことをオススメする。特に統計データの方は、フィールド名の読解が困難なので、必ず定義書で確認しなくてはならないのだ。例えば、65歳以上の人口を地図化するのなら、「T000051019」というフィールドを使うことになる。定義書はPDFなので、一緒にダウンロードしておくと安心だ。

さて、ダウンロードした統計データと境界データ(ZIPファイル)を展開したら、ArcMapに追加する。

で、シェープファイルと統計データを結合する。それぞれのテーブルを開くと、シェープファイルの方の「MOJI」というフィールドと統計データの「NAME」に共通の地名が入力ことがわかる(本当はKEY_CODEフィールドを使いたいのだけれど、数値型と文字型なもので、このまんまでは結合できなかった。。。無念)

結合の処理を開始するには、シェープファイルの方(今回の例では「h17ka13105」レイヤ)のレイヤ名上を右クリックして、「属性の結合とリレート>結合」を選択する。(統計データの方から結合ウインドウを立ち上げても地図化できないので注意!)

で、「結合」ウィンドウで、以下を指定する。

1.結合に利用する値を持つフィールド:「MOJI」

2.結合対象レイヤまたはテーブル:「tblT00051C13105.txt」

3.結合のマッチングに利用するフィールド:「NAME」

で「OK」をポチッと。

地図の見た目には変化がないけれど、この操作でシェープファイルの属性テーブルの右側(後ろ?)に統計データががちゃんことくっつく。なんなら属性テーブルを開いて確認して。

先ほど定義書で確認した65歳以上人口のフィールドを使って、数値分類>比例シンボルで地図化してみると。。。

以下のような地図ができあがる。

さすがに大学のある一角(一番右側というか東側の下から2番目の段にある小さな○のところ)は、65歳以上の人口が少ない。ここは全体の人口自体少ないのかもしれないが。。。

そうそう。今ダウンロードしたシェープファイルには結合をしなくても人口と世帯数が入っている。例えば、人口で65歳以上人口を割る(正規化する)と以下のような地図ができる。正規化の方法は、前回のブログを見てね。

大まかに言って区の東側で65歳以上人口の割合が高く、西側では低い傾向があるようだ。ちなみにこの図では赤いところはだいたい0.21(21%)~0.26(26%)であることを示す。だいたい5人とか4人に1人は65歳以上という町であることがわかる。

全国津々浦々のデータが公開されているようなので、自分の住んでいる地域とか、実家のある地域とか、確認するとおもしろいかもしれない。H12年の国勢調査、小地域のデータもダウンロードできるので、比較してもよいかも。

あーでも時系列で比較するならメッシュの方が。。。でもメッシュの統計情報は男女別人口と世帯数だけみたいだ。。。と思うところはいろいろあるが、とりあえず今回はこれにて。


フリーデータを使う(1)全国市区町村界データ

2011-10-11 | ArcGIS

本格的にネタがない(笑)。

こういうときは、連載もので逃げよう。というわけで、ArcGISを使う上で、知ってると便利かもしれない点を書くことにする。とりあえず今回は手っ取り早いフリーデータのご紹介をしよう。

ESRI Japanで配布している全国市区町村界データである。

http://www.esrij.com/products/gis_data/japanshp/japanshp.html

ダウンロードして、ZIPを展開し、ArcMapなどに追加するだけのお気軽さ。現バージョン(Ver.7.1)だと平成22年の人口、世帯数なども入っているので、世帯数あたりの人口マップなんかも作ることができる。

FIRST_P_NUが人口、FIRST_H_NUが世帯数なので、レイヤプロパティの「シンボル」タブで「数値分類」を選択し、フィールドの「値」として「FIRST_P_NU」、正規化として「FIRST_H_NU」とやると世帯数あたりの人口をマッピングできる。

分類方法は「指定間隔」を選んで、間隔を1にしてみた。(レイヤプロパティウインドウで「分類」ボタンを押すと、分類方法を選択できる)。

あと市区町村界のアウトラインが表示されていると、塗りつぶし色が見えにくいので、アウトライン幅をゼロにしておく。これには、レイヤプロパティの「シンボル」というところをクリックして、「すべてのシンボルのプロパティ」を選び、

シンボル選択ウインドウでアウトライン幅を「0」にする。

これで、冒頭の図のような地図ができあがる。だいたい2~3人程度の世帯が多くて、東北、北陸、あとは佐賀、福岡のあたりで3~4人の世帯の市区町村が分布しているようだ。

これで、ArcMapの起動、終了、地図の拡大、縮小、移動、あと属性検索でもやったら授業1回分ぐらいにはなりそうだ。

シェープファイルの名前がjapan_ver71というのも、おもしろい。バージョン7の日本。なかなかシュールではないだろうか。いつ時点のデータか、わかりやすいことはわかりやすいかな。

しかし、このブログの読者さんなら誰でも知ってそうなことだが。。。まぁ今回はこれにて。


思いがけず知らない町を歩く

2011-10-04 | ひとりごと

いかん。ブログネタがなくなってきた(笑)。

今朝の通勤時のこと。途中駅でいつもどおりドアが閉まったのだが、待てど暮らせど発車しない。

車内アナウンスでは「車両故障で点検をしています」とのこと。うーん、最近多いなぁと思いつつ、本当に仕方がないので本を読んでぼんやりと動き出すのを待っていた。

しばらくすると、ドアが開き、「全線で運転を見合わせています」という。あらあら、止まっちゃったんですかぁ。

さらにしばらくすると、「(今いるところからかなり先の方で)折り返し運転を始めました。お急ぎの方は、バスの振り替え輸送をご利用ください」という。おやおや、折り返し始めちゃったんですかぁ。

これは当分動かなそうだなぁ。。。仕方ない、たまにはバスで行くかーと電車を降りた。

しかし、外に出てびっくり。早めに電車から降りたつもりだったのだが、バス乗り場は既に長蛇の列だ。空のバスがきても4~5台は待たなくては乗れなさそうだ。タクシー乗るほどリッチじゃないし、どうしようかなぁ。。。

ふと道路上の看板に目をやると、別の路線の駅の名前が書いてあった。このあたりは確か1~2kmぐらいの間に2路線走っていたことを思い出す。歩いたら20分とか30分ぐらいの距離だろうか。それならバスを待つより早いかもしれない。

というわけで、その看板だけを頼りにてこてこと歩き出した。携帯で地図でも見ればいいんだけど、まぁ向きはあってるし大きな道路だから大丈夫だろうと、あたりをつけて歩く。

少し歩くと住居表示の地図が立っていた。このまま大きな道路沿いを行くよりは、住宅街の中を通る方が駅には近そうだ。かなり細い道だがまぁ行ってみることにする。

途中、高校で体育の授業をやっていたり、中学校で笛の練習をしていたりで、平和でのどかな道をてくてくと歩く。キンモクセイの香りが、どこからともなく漂ってくる。なんだか、仕事に行くのなんてあきらめて、どこかでお茶でもしたい気分である。

さらにしばらく行くと、商店街の看板が見えてきた。よーしよーし、曲がりなりにも駅に近づいているに違いない。ある十字路で、サラリーマンらしき人が一定方向に歩いているのが見える。その人たちにならって道を曲がったら、めでたく駅に着いた。

だいたい歩いたのは20分ぐらいだろうか。地図をあまり確認しなかったわりには、うまく歩けたほうだと思う。お天気もよかったし、のどかだったし、運動にもなったし、まぁこれでよかったのかもしれない。

それから、電車を乗り継ぎ、いつもより1時間ほど遅れて職場に着いた。電車はまだ動いていない。早めに電車から離脱して、今回は正解だろう。よかったよかった。