てくてくダイアリー

GISとか使ってました

フリーデータを使う(4)-2 緯度経度の(XY)データの取得

2012-01-31 | ArcGIS

前回はXYデータの表示をしたが、じゃあそのXYデータというか緯度経度とか平面直角座標系のXY座標とかはどうやって取得するのよって話になると思う。GPSのデータとかを使うだけじゃなく、おうちに居ながらにして緯度経度がわかれば、かなり楽である。

もうご存じの方も多いかと思うが、地図をネットで公開しているサイトではその緯度経度も取得できることが多い。

例えばGooglemapだと、地図を表示しておいて、緯度経度が知りたいところでおもむろにマウスを右クリック、「この場所について」を選択すると、その上の入力フィールドに緯度経度が表示される。

この「35.713308」と「139.761795」をエクセルにコピペして作ったのが、前回のXYデータだ。

注意しておきたいのは、本当に右クリックした位置の緯度経度が返されることだ。地図の中心とか、「A」というマークの表示されている位置の情報ではない。

で、この方法でえいさえいさと点の情報を取得するのもいいのだが、建物などの属性で地図を検索して緯度経度がゲットできたら、かなり幸せになれると思う。例えば「東京大学」と検索したら、本郷キャンパスだけじゃなく、駒場とか柏とか、カミオカンデとか、そんな施設の緯度経度が取得できたら、というお話だ。

残念ながら緯度経度の一覧表が一挙にゲットできるわけではないのだが、「属性で地図を検索してくれて、一個一個属性をクリックするとその緯度経度が取得できる」というサイトならある。

POINTTOOL 緯度経度取得ツール
http://www.mapion.co.jp/custom/pointcmj/index2.html

このページの下の方に「フリーワード検索」という欄がある。試しにここで「名前に「東京大学」を含む「いずれかの都道府県」にある「いずれかの項目」の地図を探す、というのを実行してみる。

そうすると32件の施設がヒットする。その中で一番最初にリストアップされる「東京大学常呂資料陳列館」のリンクをクリックすると、その地図とともに、緯度経度が表示される。

3つある緯度経度のうち、真ん中の(10進数)という緯度経度をArcGISでは使う。この値をエクセルとかにせっせとコピペしていく。(演習林はおそらく広くて、一つの施設に対して、いくつも注記があるのだろう。これは一つにまとめた。)

で、前回同様、XYデータの表示を行う。

(大学の施設なんだから大学名は削除しておけばよかった。ち。)

背景につかったのは、GADMのデータだ。まぁ、日本の地図なら何でもいいと思う。ちなみに、地図の表示座標系(データフレームの座標系)は、緯度経度のままなので、普段見かける地図より横長に表示されている。

大学の施設自体はもう少しあるような気がするのだが、大学名を入れるだけでとりあえず数十件の施設位置がゲットできるのだから、これはありがたい。残りは、住所とかから緯度経度を探したっていいわけだし。

以前、ArcGISの演習の中でコンビニエンスストアの立地分析を行う際に、ある区内の特定のコンビニごとにXYデータからシェープを作る際に、このツールというかサイトを使ったことがある。例えば、文京区内のセブンイレブンとローソンとファミマをPOINTTOOLで探し、そこからシェープファイルを作ってあげて、国勢調査の人口のデータと重ね合わせて、コンビニがどこに立地しているかを(目視だけど)確認する、という内容だ。

あくまでも演習で使うデータだから、そんなに最新でなくても大丈夫。コンビニの位置のデータなんて、商用のデータしか思い浮かばなかったので、かなり助かった記憶がある。

あと、コンビニまで徒歩5分以内(400mぐらいか)までなら人は利用すると聞いたことがある。個々の店舗から道路に沿って400m以内を示すポリゴンが見事に重ならないように立地しているコンビニがあって、結構驚いたものである。さてはGIS使いがいるのだろうか(笑)。

まま、今週はこんなところで。。。


フリーデータを使う(4) 緯度経度の(XY)データの表示

2012-01-24 | ArcGIS

日本だと全く地図のデータがない!ということは少ないと思うが、海外に行くとなかなかデジタルの地図は手に入らなかったりする。

まぁ日本であっても、自分好みのデータ、例えば「ここ内緒のフィッシングポイントね」とか、「お気に入り猫雑貨ショップの地図」とか、そういう地図は自分で作ることになる。内緒でお気に入りを地図にする人がいるのか言われればまぁいないのかもしれないが。

で、そんなときに使うのが、「XYデータの表示」、という機能だ。この機能は、緯度や経度のような座標値をテキストファイルなり、CSVなり、エクセルなりに保存しておいて、その座標値を元にポイント地図を作ってくれる。

例えばエクセルで以下のようなデータを作っておく。

で、ArcMapに、このエクセルファイルのワークシートを追加する。

「データの追加」でもって、エクセルファイル名をダブルクリックすると、そのファイル内のワークシートがリストアップされる。今回の例ではエクセルファイル名が「学内食堂の緯度経度.xlsx」、ワークシート名がExcelデフォルトの「Sheet1」である。

でSheet1を追加して、開くと以下のようなテーブルが表示される。「名前」の部分は表示幅が短くて読みにくかったので、フィールドの幅を広くしている。

当然だけど、エクセルでの見え方とほぼ同じだ。

で、このデータの緯度をY座標、経度をX座標として、ポイントの地図を作成する。緯度経度でYXの順なので、お間違えなく(ときどき間違えて、反転したポイントが表示されて焦ることがある)。

ArcMapの(デフォルトだと)左側に表示されている「コンテンツ」の部分から、ワークシート名を右クリックし、「XYデータの表示」を選択する。

で、表示される「XYデータの表示」というウインドウの中で、Xフィールドとして「経度」、Yフィールドとして「緯度」を選択する。

さらに、今回はGoogleMapで緯度経度を取得したので、WGS84を入力座標系として指定する。

 

  1. 「入力座標の座標系」というところの「編集」というボタンをポチッと押す。
  2. 「空間参照プロパティ」ウインドウで「選択」ボタンを押す。
  3. 「日本周辺の地理座標系」>「WGS 1984.prj」をダブルクリックして選択する。
  4. 「空間参照プロパティ」ウインドウの「OK」ボタンを押す。

 

以下のような感じで指定ができたら「OK」をクリック。

以下のようなメッセージが表示されることがあるかもしれないが、「OK」をクリック。

で、追加された「Sheet1$イベント」データにラベリングすると、以下のように表示される。

ポイントの地図なので、なんかちょっとさみしーなぁ。自分で作った力作データなのに(笑)。

ちなみに追加されたポイントはシェープファイルにはなっていないので、ArcMap内でポイントを動かしたりはできない。もし、シェープファイルにしたい場合は、「Sheet1$ イベント」を右クリックして、「データ>データのエクスポート」でシェープファイルにエクスポートする。

GPSなんかで取得した緯度経度なんかをポイント地図化するときなどにどうぞ。

余談だが、ESRIの製品の中では、テーブルにあるデータをポイント地図化したデータを「イベント」と言うらしい。なんとなく覚えておくと、別の機能の中で「イベント」という言葉が出てきたときにわかりやすいかもしれない。

まま、今回はこれにて。。。


12人に1人

2012-01-17 | ひとりごと

ArcGIS関係の記事を期待されていた人、ごめんなさい。今回はかなり他愛もないお話です。

先日乗った丸ノ内線でのこと。茗荷谷から乗った高校生とおぼしき女子2人組が私の隣に立って話を始めた。2人にはとてもスキなアーティストがいて、どんだけ素敵なのかを熱弁していた。

「もーちょースキ。やばいよー。絶対これから人気出ると思う。

ドームでコンサートやればいいのに。

チケットの倍率200倍ぐらいになっちゃうんじゃないかなー」

と高校生はおっしゃる。

そのときは帰宅途中でぼぉーーーっとしていて、最初はスルーしていたのだが、ふと考えてみた。

茗荷谷の隣は後楽園である。ここいらでドームと言えば東京ドームだろう。

東京ドームの収容人数は確か5万人ぐらいだ。コンサート時にどれだけ人を入れるかにもよるが、まぁそのまま5万人として、チケットが200倍の倍率ということは、1000万件の申し込みがあることになる。

1人1件の申し込みという訳にはならないだろうが、ここはそのまま単純に1人1件で、日本の人口を1億2千人とすれば、12人に1人がコンサートのチケットを申し込むことになる。

いやいや、そりゃないでしょう、と一人ほくそ笑んだ。

でも球場コンサートを複数回やるアーティストもいるらしいから、数10万人の人がチケットを申し込むんだろうなぁ。それはそれですごい求心力であるなぁと思うのだった。