臨床心理士の第一歩

2015年に臨床心理士(CP)試験に,2018年に公認心理師試験に合格しました。もうすぐ68歳。CP5年目の更新年です。

多くの人が亡くなっていく。どのように考えなければならないか

2015-11-16 23:48:12 | 平和とは
弁護士の宮武嶺さんのブログは考えさせられることが多い。

11月15日の
「テロは許せない。でも、ISに空爆する有志連合だけが人類で、文明国で、普遍的な価値を代表しているの?」
に関してもそうだった。
宮武嶺さんのブログ


宮武さんは次のように書かれている。

イラク戦争でイラクにアルカイーダが流れ込んだり、「イスラム国」が生まれたように、武力行使で得られる平和など一片たりともありません。ブッシュ政権が「テロとの戦争」を開始してから10年以上経ちますが、テロやテロ組織は増え続ける一方ではありませんか。

 武力行使に関わらないことは、決して放置でも、無関心や無責任でもありません。平和国家日本だからできるほかの貢献の方法があると言っているのです。そのほうが世界の役に立つし、日本の安全にも資するのです。



また,現代紛争史研究家の山崎雅弘さんのツイッターにもとても重要な指摘が多い。
山崎雅弘さんのツイッター

山崎さんは,次のように書かれている。

11月12日から13日にかけて、ベイルートとバグダッド、パリの三か所で起きたISによる無差別攻撃で、大勢の人が命を落としたが、いわゆる「先進国」の人々が「パリでの犠牲者」だけに同情し、アイコンに三色旗を沿えたりする「偏った態度」を無自覚にとる限り、この種の事件は続くかもしれない。


11月12日(木)夜、ベイルートでISによる自爆攻撃が発生し、死者43人、負傷者250人(現時点)。13日(金)の朝、バグダッドでもISによる自爆攻撃が発生し、死者18人、負傷者41人。そして13日夜のパリでの同時多発テロでは、死者129人、負傷者352人。亡くなった方に祈りを。


軍事的手段で「テロ」を根絶することが可能なら、米国の対アルカーイダ戦争はビンラディン殺害で終結しているはずだし、イスラエルの対ハマス戦争はアフマド・ヤーシン師とその後継者の殺害で終結しているはずだが、現実は逆で、被害者側が「テロ」と呼ぶ行動の原因となる「動機」は、増え続けている。


オランド仏大統領は、無差別テロを受けて「これは戦争だ」と、あたかも突然一方的に攻撃を受けたように宣言したが、実際にはフランス軍の航空機がIS支配地域に爆弾を落とす「戦争」を以前から行っていた。今までは一方的に攻撃する側でいられたが、その構図が崩れることは予測可能であるはずだった。

ほんとうに私も,パリにだけ目を奪われていた。
911事件以降,イラクで,アフガニスタンで,
どれほど多くの一般の人々が亡くなったことか。


宮武さんのブログの下の方に,
ジョーイ・アイユーブさんという方の記事の日本語訳が掲載されている。

この方は,ご自分のことを以下のように書かれている。

「私はレバノンの恵まれたフランス語使用コミュニティの出身だ。だから私はいつも、フランスを第二の故郷だと思ってきた。パリの通りには、ベイルートの通りと同じように、親しんでいる。ほんの数日前までパリにいた。」

「私には明らかだと思われることは、私のベイルートの人びとの死は、パリの、私のもう一つの人びとの死と同じほどには扱われないということだ。
(中略)
私はまったく憤ってはいない。ただ、悲しいだけだ。」







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