それでも生きるために

「生きづらい」人びとのためにいくらかでも役に立つ情報を提供したり、共に生きるための提案や呼びかけをしたいと考えています。

無縁社会化

2010-12-28 | 「つながり」をつくる
 無縁社会という言葉が話題となった1年でした。就職難、非正規労働、さまざまな事情による「働きづらさ」が貧困をもたらし、結婚難や社会的孤立(親族、友人、職場の仲間とのつながりをなくしていく)へとつながっていく厳しい現実が語られるようになってきました。

家族に頼れる時代の終わり 「孤族の国」
   asahi.com


『無縁社会』 NHK「無縁社会プロジェクト」取材班/文藝春秋/1400円
 「行旅死亡人」や「孤独死」の実態を取材し、社会的孤立に陥る人々がふえている現実を明らかにしています。


 特に一人暮らしの中高年男性は健康状態を悪化させやすく(栄養状態の不良、不規則な生活、アルコール依存などが原因として考えられます)、孤独死の危険性が高いと指摘されています。

孤独死、40代から高リスク 東京都監察医務院調査  asahi.com


 生活が苦しくなっても何らかの形で「助け」を求めることができずに更に深刻な状況に陥る若い世代がふえていることも気がかりです。
 『助けてと言えない―いま30代に何が』 NHKクローズアップ現代取材班/文藝春秋/1260円

 こうした無縁社会化という現実の中で何ができるのか、来年も考えていきたいと思っています。