田舎の道を車で走って、一軒の大きくて、ボロい家ヘ着く。
近所では子供達が走り回って遊んでいる。
そこへ、入って行く私。
玄関を開けるとすぐに薄汚れた緋色の絨毯を敷いた階段があり、それを登って2階へ。
古くて、ホコリ臭くて、何とも汚いんだけれど、やたら部屋数だけは多いよう。
お天気がいいので、廊下の窓を開け、少し仕事をしていると、ふと思った。
そうだ!ここは、私が貰ったもう一軒の家だ。ここを別荘として、時々ここで仕事をしようと。
何でここを忘れていたのか…?と。
お昼近くなり、あまりの暑さに近所の商店は買い物に行くと、食料品に混じって、テレビが売っている。
テレビは必需品だと思い、パンと一緒に買い、あとで届けてもらう事にした。
帰って少しすると鬼ごっこか何かしている子どもの一人が家に入って来た。私は大声で、
他人の家に勝手に入るんじゃない!
と叱るが、子どもは笑って気にしない。
一階へ降りて、隠れているその子を摘み出すと、
今度は、何人かの親戚がやってきて、ここが〇〇(父の名前)の別荘か…と辺りを見回している。
家の中をジロジロ見られて不快な思いがしたが、やっと彼らが帰ると、
次に元夫が入って来て、ここが君のもう一軒の家かと尋ねた。
そうだと言い、
二人で家の中を見て回った。
家は正方形を九つに区切るように部屋があった。
この時、初めてちゃんと部屋を見た。
2階の真ん中の部屋には囲炉裏端があり、天井から鉄鍋が下がっている。
どの部屋にも家具はなく、畳の上から絨毯が敷いてあり、2階は何となく使えそうだが、
1階へ降りると、閉じられない窓などもあり、雨風にやられ、天井や壁が朽ち果てている。
玄関の引き戸は、ガタピシと音を立てよく閉まらない。
ここに住むか、もしくは人に貸すとなると、相当大がかりな手直しが必要だなぁ…と思った。
真ん中の部屋へ行くと、ここは浴室になっていて、父が風呂に入っていた。目をつぶっており、死んでいる様だった。
その時、初めて、父が死んだ事に気づき、
死んだ父がなぜここにいるの?と混乱してきた。
夫も同じように言い、早く施錠して帰ろうと玄関へ急いだ。
私が入ってきた所は玄関ではなく、浴室の奥に広くて立派な玄関があり、その先に、大きなランドクルザーが止まっている。それが夫の車のようだ。
更にその奥には、なだらかな丘が見え、意識がその丘に飛ぶと丘陵から遠くの方まで見渡せた。
なんて素敵な場所…と思った。
裏から見ると、ごちゃごちゃとした一画に建っているのに、表から見ると、素晴らしい景観だった。
部屋へ戻ると、真ん中の浴室にトイレがあり、その隣に派手な電飾をつけた扉があるので、何気なく開けたら、そこはスーパーの裏口だった。大勢の人が買い物をしている。
私はビックリして、慌てて閉じた。
家の中にスーパーがあるなんて…これならとても便利だし、地下価格は相当なものだろう。
車で待っている夫を気にしながらも、浴槽に浸かっている父の遺体を、このままでいいのか、それとも引き上げて医者に見せるべきかと悩んでいる…
と言う夢だった。
最近の色々な事が重なって見た夢だった。
☆それでは今日も良い一日を。
感謝します。